先日、ある人にSexRexについてこう言われたことがありまして。
「今後ライブハウスで活動しなくなっていくバンドだろうね」
言われた意図がよくわからず、かといって詳しく質問できる空気でもない。
というのも。とあるライブハウスでの演奏後に突如ダメだしのように言い放たれたんですよね。
話の流れをまとめると。
我々SexRexにアングラな「濃さ」は備わっておらず、もっときれいでかわいらしいものだと。
その上夫婦バンドを謳っている以上、ライブハウス界隈のインディーズカルチャーにはそぐわない。
「会場の彼氏彼女いないお客様全員を敵に回すよね」とのことでした。
結果、どこで生きていくべいかと妙案を問わんとすると
ホテルとかイベントとか、夫婦世代40歳ぐらいの人たちの集まるところで
「若い夫婦が一緒に頑張ってます」って甘酸っぱさ売りにしつつ、
応援してもらえるような場所にいけばいいんじゃないか、と。
これらの意見を受け入れるのにかなりの時間を要してしまったのでした。
そんないちごみるくな甘酸っぱさ売りにしながら歌ってくような道、望んでねぇ!!
イベント活動やホテルでの演奏が悪いって言ってるんじゃないんですよ。
そして夫婦で活動されているアーティストを否定する気もない。むしろ応援したい。
ただ、今回のこの意見に関しては。
刹那的に生きてる俺らインディーズの聖域をラブラブモードで汚すんじゃねぇよと
喧嘩売られた気分になりまして。
こんな不躾な意見を求めてもいないのにぶっけてきた相手に腹ただしさも覚えたけど
無遠慮な幸せ感をふりまいてしまってたんだということをちょびっと反省しつつ、
とはいえ、結婚する覚悟も宙ぶらりんのくせに何が刹那的じゃあ!と喧嘩をお買い上げしてしまいたくなる気持ちも満々にありまして。
しばらく悶々としてしまったのですた。
たぶん、世間一般によくある価値観と、私の価値観に大きなズレがあるんだろう。
という結論にいたりました。
頭ではわかるのですよ、結婚というものが最上級にうらやましがられるものなのだということ。
でも、心が理解できない。
さらに敵を作ること覚悟で言い放ってしまうと。
簡単にうらやましがりすぎじゃね?とも思うわけです。
あたしがこの環境を作るのに、どんな道のりをやってきたのか知らないのにさー、って
おもっちゃうんだよね、毎回。
大抵私って人間は苦労も何も知らない、しあわせな時間をたっぷり過ごしてきた人間だと思われる。
子供が欲しくてたまらない人にも似たようなことを思う。
子供は作るものじゃない、授かるものだ!
・・・って言えばいうほど、モーゼの海開きのよーに、
どうにも埋められない何かがそこに存在するんだよな。
未熟さゆえ、それを本当に理解するのに私はいつも頭をひねって時間をかけてしまうんですけど。
こうなると。
誰がどーみてもかなわんと認める最高峰の幸せを掴み取るか、
地味に海開きをコップ一杯ずつの砂で埋めてゆくために時間を費やすか、
どちらかなんだと思うんだよね。
もしくは、両方かも。
あたしは。
自分たちだけのためだけじゃなく、
両家両親共々一緒にご先祖も関わらせていただきながら音楽活動するなんて
最高にロックだと思っているのだけれど。
姿勢がまだまだ中途半端なんだろう。
だから、あんなこと言われちゃう。
結婚パーティーも終わって、ほっとしたのもあったのかな。
緩んじゃってたのかもしれん。
気合入れなおさなければと思えたのは確かにこの一件のおかげなので
この方には感謝ですな。
唾棄してくれてサンキュ。
ちょっと目覚めたわ。
今夜はそんな夫婦ユニットのyuiebluesライブですよ。
西荻窪ターニングで待ってます。