ボルテージの落ちた午後
キジバトが電線の上からぼくをのぞき見る
眠そうに
その視線にたじろぎ
キーボードを叩く手が止まる
明日は日曜日
娘からの電話
妊娠したという
結婚もせず
結婚の予定もなく
相手にその意思は全くないのに
子を生むという
一人ででも生むという
またもたじろぎ
干からびた溜息をつく
のどが渇く
さっき紅茶を飲んだばかりだというのに
それは空耳か
風のささやきか
娘は22歳
キジバトは電線で眠っているのか
そういえば人参が
青々とした葉を茂らせ
畑の土に突き刺さっていた
そういえば
あれは人参だった
またひとつ溜息
キジバトが電線の上からぼくをのぞき見る
眠そうに
その視線にたじろぎ
キーボードを叩く手が止まる
明日は日曜日
娘からの電話
妊娠したという
結婚もせず
結婚の予定もなく
相手にその意思は全くないのに
子を生むという
一人ででも生むという
またもたじろぎ
干からびた溜息をつく
のどが渇く
さっき紅茶を飲んだばかりだというのに
それは空耳か
風のささやきか
娘は22歳
キジバトは電線で眠っているのか
そういえば人参が
青々とした葉を茂らせ
畑の土に突き刺さっていた
そういえば
あれは人参だった
またひとつ溜息