陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」 第十話

2009-06-07 | 感想・二次創作──鋼の錬金術師

毎回CMアイキャッチの絵を楽しみにしてるのは、全国数千万人のハガレンファンもおなじことかな。
しかし、今回の絵は涙誘わずにはいられない。

第十話「それぞれの行く先」
希望のもてるようなタイトルですが、悲しいお話。
とうとう、これが来ちゃったんですね。

賢者の石探しの手がかりを次々とつぶされていくエルリック兄弟。しかし、いつまでも病院でおとなしくしてるわけはなく。
大総統キング・ブラッドレイに牽制球を投げられても、兄弟は前にすすむ。その行く先は、どうやら鬼と恐れる師匠のところ。
彼らはセントラルにも、護衛や調査に協力してくれた仲間にも別れを告げる。お供にひとり、幼なじみのレディを連れて。
悲しいことに、別れを告げたのがそれだけじゃないことに彼らが気づくのは、のちのちのことで…。

この回は、エルリック兄弟に関わった人の運命が大きく変わってしまう回ですね。
敵がたの恐ろしさがよくわかる。
ヒューズさんのご冥福を祈るしかない。原作追ってないけど、まさか生き返ったり、ホムンクルスに改造されたりしてないよね?

マスタングは親友の敵討ちと、軍に巣くう陰謀の解明のためにセントラルに乗り込む決意を固くする。
彼が上層部に挑む理由には、以前からブラッドレイに対して腹に一物も二物もかかえていたようですが。私怨からトップの座を狙うというのはあまり好ましいことではないんだけどね。

このエピソードは旧作でもいちばん覚えていた話。
旧作だと、ヒューズさんが駅に見送りにきてくれて、エドはその姿にひっかかりを感じてしまう。しかし、新作ではあっさり。だから、なおさらよけいに哀しい。
そういえばヒューズさん、29歳だったんですね。第一次大戦あたりの話だったから、映画(「昨夜は『鋼の錬金術師』」)であの設定だったのかと納得。

原作にほぼ準拠していたはずですが、荒川弘という漫画家のすごさを実感した回。コミカルを交えているのに、大事な部分を重く厚くもりあげてみせる話づくりは、みごとだと思う。
マスタング大佐は造形的にはそう対して目立つキャラではない(エドとか芸術的筋肉錬成バカに比べたら)のですが、この人の性格づけが渋い。ホークスアイ中尉との絡みが、なんともいいですよね(旧作では女子ファンに配慮して(笑)エドとくっつけられてたりしましたが)

今回じっくりOPとEDを眺めていたけど、OPは兄弟の過去を描いていたんですね。なにげなく流し見だったので気づかなかったという。
そしてEDの歌詞は、この回のラストの茜の色の空とすごく合っていました。
これが思い入れのあるキャラだと、EDが別曲で過去の活躍シーンを流すというレクイエム仕様になったりしそう。

次回は「ラッシュバレーの奇跡」
またひと悶着ありそう?



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