陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

『鋼の錬金術師2 赤きエリクシルの悪魔』

2010-12-16 | 感想・二次創作──鋼の錬金術師
鋼の錬金術師の小説版のレヴューが残っていましたので、急きょ、掲載しておきます。
読んだのは、だいぶ前だったはずなのですが。

『鋼の錬金術師2 赤きエリクシルの悪魔』(著:映島巡・カバーイラスト:荒川弘、スクウェア・エニックス、2005年)は、同名のPSPソフトの完全ノベライズ版。小説版とは違って、オリキャラは少なく、またエドワードとアルフォンスはもちろんのこと、ウィンリィ、そしてロイを含む東方司令部、ヒューズ中佐、アームストロング大佐など豪華な布陣でお贈りする壮大な物語。時期的には、アニメ旧作の第一話のリオールの話からショー・タッカーのエピソードを経て、ホムンクルスに接触する以前の話、ということは、第五研究所の前ということに。
なお、本編の敵方登場人物を絡ませていますが、この番外編の伏線となるため扱いが異なっています。ですので、アニメもしくは原作漫画のサイドストーリー的なものという位置づけでしょうか。作中の赤い石は、賢者の石呼ばわりされていないようですし。

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砂漠の街リオールで、レト教の教主コーネロを懲らしめたエルリック兄弟。だが、コーネロは黒い怪物に呑み込まれ、不気味な青い鱗の女を見かける。似たような怪事件が、アメストリス各地で起こっていた。エドワードたちが帰郷したリゼンブールでは、幻のように悲しそうな女が現れ、赤い石のついた指環を残して消えた。

東方司令部の調査に加わったエルリック兄弟は、怪物によって殲滅させられた村ボードワンを訪れる。その村の生き残りで考古学博士のアーレンから、古代文明の都シャムシャッドの跡地へ向かう。そこには、ある王と王妃の悲劇と、秘技とされる錬金術師が伝わっていた。やがて、銀髪の男が現れ、謎めいた錬成陣や黒い怪物との苦闘がはじまる。

全体の半分近くが、アニメのエピソードの焼き直しなのでやや退屈なのですが、スケールは大きいです。
そして、初期の小説版よりは、キャラクターの違和感が少ない。戦闘シーンも多い。ただ、エドワードが松明を錬成できるとか、卵から手榴弾をつくるとか、等価交換の法則にのっとっているのでしょうかね? 金属(無機物)の錬成しかできないと思っていたので。

敵の正体は、不死の身体を得たもと国家錬金術師。彼の犯した禁忌と対峙することで、兄弟たちがみずからの過信に気づくくだりがいいですね。
巻末にゲームの資料として、荒川先生のラフ画やゲームの映像断片も収録されています。


そういえば、アニメ新シリーズの放映が終了したのは、今年の夏だったんですよね。
なんだかもう、二、三年経ってしまったような気がしていました。あれ以来、アニメを観ない生活になりましたが、毎週、ある時間に縛られない生活をして気持ちに余裕ができています。子どものころは、好きなアニメが終わると脱力感で一週間ぐらい哀しかったものですが、ふしぎですね。


【小説版鋼の錬金術師レヴュー一覧】

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