陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「トゥームレイダー」

2009-06-08 | 映画──SF・アクション・戦争


名前は聞いたことあるけど、観たことがなかった映画リストに入っていたのが、01年作の映画「トゥームレイダー」

大富豪のお嬢様なのに、トレジャー・ハンターでしかも運動神経バツグン。最強執事とロボオタクのあくまでお友だちどまりのBF。発掘の横取りを虎視眈々と狙う恋人(いわゆる峰不二子ポジション)、古代文明の遺品、意味不明な闇の組織…と、まあ漫画みたいなお話だなと思ったら、じつは人気ゲームを実写化したものでした。

遺跡や墓所から宝物などを発掘する「トゥームレイダー」を名乗るララ・クラフトは、失踪した父の考古学者クラフト卿の遺品から、ふしぎな時計を発見。その時計は、5000年に一度の惑星直列を機に開かれる古代遺品「光のトライアングル」の鍵となるものだった。「光のトライアングル」がもつ力を悪用して世界支配をもくろむ、秘密結社イルミナティに、時計を奪われてしまうララ。
父の遺志を継ぐ彼女は仲間とともに、行動を開始する。

組織の野望は阻止したくもあるが、彼女自身、ある願いのために「光のトライアングル」の力を得ようと、一時協定をむすぶ。最後はもちろん、そんな危なっかしいものは封印しちゃうのですが、そのかわり、かつて裏切った恋人とはすこしいいムードに。

どこでみた筋書きですが、刮目すべきは、ワイヤーアクションかな。
ワイヤーアクションといっても、アジア映画みたく吊ったのを見えない化したバトルでなくて、ちゃんと縄をつかった空中戦。とくにララの邸が襲撃されるシーン前後での、アクロバティックな演技はまさに爽快としか言いようがない。
冒頭のロボとのアクションでは、二丁拳銃のアンジェリーナ・ジョリーの銃の構えかた、およびあきらかにCGを駆使した機械的な動きがなんだか気になったので迫力が足りなかったのですが、物語がすすむにつれて、ロンドンの地下迷宮、アンコールワットの遺跡群、そしてアイスランドへと場面を移し、アクションの見せ場も多くなります。単純なカーチェイスやドンパチ、カンフーアクションに飽きていたら、とても新鮮な感覚を得られるでしょう。(ただし、似たようななのがすでに先行作品であったのかもしれないですが)

ララが時間を超えてしまうくだり、「コンタクト」と似た感動を覚えたものですが。これもひょっとすると、父の日特集の一環なのかと。
あと原作がゲームなので意識したんでしょうけど、色彩がよかったですね。
黒を基調とした衣装をまとってうす暗いヘリに乗り込んだ一行が、降り立ったアイスランドの白さが異様に際立っていました。ところで、カンボジアやエスキモーの村にいたふしぎな女の子の正体がけっきょくわからなかったんですが?神の意志の化身とか?


主演のアンジェリーナ・ジョリーは「ボーン・コレクター」でも拝見しましたが、肉体演技派なんだけどあまりムキムキしてないですね。この映画では、実父のアカデミー主演男優賞俳優のジョン・ヴォイド(「ナショナル・トレジャー」で、ニコラス・ケイジの父親役)と共演を果たしましたが、実生活では不仲のようで。執事のヒラリー(腰が低いのにやたらめったら存在感があるので、てっきり黒幕だと思ってた(笑))を演じたダニエル・クレイグは第6代目のジェームズ・ボンドに抜擢されたんですね。

(〇九年六月六日)


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