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陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

おんな北斎─天才浮世絵師の娘・葛飾応為─

2025-07-13 | 芸術・文化・科学・歴史
日本を代表する傑作を生みだした画狂の魂をうけついだのは娘? 父・北斎との共作が、日本美術史に転換を迫る。 . . . Read more

美術館学芸員という仕事を諦めた先に

2025-05-28 | 芸術・文化・科学・歴史
子どもの頃に目指した夢を掴む人生は素晴らしい。しかし誰もが藤井聡太や大谷修平になれるわけではないし、なれなくたって楽しい人生は待っているのだ。バリキャリの専門職でなくたって、高給取りでなくたって、自分が置かれた場所で咲けばいい。中年になってやっと達観してきたのかもしれない。だから、もう夢をかなえなかったことに苦しむのは金輪際やめにしよう。自分には別の人生があり、やらねばならないことが盛りだくさんなのだから。 . . . Read more

肉体のなかの古生代の音を求めて

2025-05-22 | 芸術・文化・科学・歴史
街の底のせせらぎに、いのちの源流の音を聞く。夏を乗り切る糧は、あまねく生活に潜んでいる。 . . . Read more

AI創作で問われる作者の必要性

2024-01-21 | 芸術・文化・科学・歴史
作品を通じて、鑑賞者だった者が、美への憧れなり、醜への衝撃なり、あるいは怒りや憎悪なりで、いきおい創作者に変じてしまうケースは多々あります。そうした創作上の神秘的な伝承、人間どうしの信頼に基づく美的価値のコミュケーションを、はたしてAI創作はどこまでやりとげるのでしょうか? 私たちは下手か上手かではなく、その人の創作物だから欲しい、好ましいと思う「愛」を、正確な作業者のAIではなく、不確実であいまいな人間という実存に求めていくのです。 . . . Read more

彫刻には物語性が必要なのだ

2023-12-09 | 芸術・文化・科学・歴史
鎌倉の大仏のような街場のメルクマールになるには、巨大建造物であるだけではなく、百年以上そこにあったという時の試練が必要。風雪に耐えて、その設置を維持するための資金も時間も人手も必要。そのためには、そのモニュメントを愛する支え手がいなければならず、そうしたサポーターを何世代にわたって継承させるために必要なことは、その造形物に、たゆまず人類を魅了する情緒豊かな物語性(narrative)があることなのでしょう。 . . . Read more

宇部市の彫刻公園×エヴァンゲリオン

2023-11-30 | 芸術・文化・科学・歴史
日本のアニメマンガは、もはや世界に愛される美しいイコン。歴史の古い野外彫刻ビエンナーレ開催地と、国民的大人気のロボットアニメがコラボして、ロンギヌスの槍が出現!! 宇部市は庵野秀明監督の生誕地だそうです。日本のモノづくり産業の高い技術がアニメで知られる喜ばしい事例ですね。 . . . Read more

私の名曲アルバム♯03 NHK大河ドラマのオープニング曲

2023-08-27 | 芸術・文化・科学・歴史
懐かしの大河ドラマの主題歌映像から、想い出の人形劇のOPとED曲まで。ユーチューブで探してみました。昔のプロ声優さんは奇抜な台詞回しがないものの、情感たっぷりな演技でドラマにのめりこめたものですよね。(想い出補正です(笑)) . . . Read more

愛すべき作家の死に読者はどう向き合うのか

2023-02-23 | 芸術・文化・科学・歴史
かねてから応援していたクリエイターが急逝したとき、ファンが感じる喪失感。それは弔意というよりは、ただの続きが読めないというわがままなのかもしれない。美しい物語は、読者の人生を変えることがある。観た者の未来を長くしてくれることがある。だからこそ、そうした虚構の世界の作り手は、できるだけ長生きして頂きたかったのだ。創作ができなくなっても、読者はその人のファンをやめることはないだろう。 . . . Read more

イラストレーターの仕事のゆくえ

2022-11-03 | 芸術・文化・科学・歴史
二次元イメージの氾濫の裏側で、描き手が予期しえないイズムの旗幟として利用されてしまう恐れがあります。イラストレーターという仕事も、ただ図示をするという領分を超えた、もっと知的で内包するストーリーのある、新しい価値を生み出すものとなるでしょう。描いたら終わりではなく、自分の絵をどう活かすのか、どう見られていくのかを戦略的に考える必要が。 . . . Read more

圓通寺の想い出から

2022-08-14 | 芸術・文化・科学・歴史
学生時代の親友と出かけた想い出の京都旅。庭園の美しさに目を奪われたものでした。けれども、どんなにきれいに整えられたお寺や神社があったとしても。自分の祖先がまもってきた霊的な場所のほうが守るに値するものであり、どんなに荒れ放題で管理に手間がかろうとも、千円札程度でたまにその美しさを愛でるだけのスポットよりも、はるかにこの片田舎の慣れ親しんだ土地のほうが愛おしいということです。 . . . Read more

東京タワー憧憬──仰げば尊し、鋼鉄の塔

2021-12-23 | 芸術・文化・科学・歴史
田舎の人間がそれに寄せる憧憬を私はうまく言い表せる自信がないのだが、歴史がしばしば巨大なモニュメントを生んで卑小な人間をひれ伏させてきたことへの反動からくる上昇志向なのかもしれない。 . . . Read more

ファスト映画で観たつもり、知ったつもりは鑑賞ではない

2021-07-23 | 芸術・文化・科学・歴史
感想や考察を装いながら映画の時短編集をした動画投稿者が逮捕された一件。他人の視点や情動で切り取ったものを見続けると、自分の審美眼や感性、判断力を養えなくなるのではないだろうか。そもそも、レビューは「未見の誰かの時間やお金を節約する参考になる」ためにするものではない。 . . . Read more

星の王子様を殺めたのは誰だったのか?

2021-06-18 | 芸術・文化・科学・歴史
星の王子様は、子どもに読ませるには重い残酷な世のあらましを描いている?! 謎に包まれたサン=テグジュペリの最期を飾ったのは、絶望という名の薔薇ではなかったのだろうか。こころが曇れば、肝心なことはゆがんで立ち現われてくることもある。 . . . Read more

青少年非行防止ポスターの今昔

2020-11-25 | 芸術・文化・科学・歴史
SNSいじめやスマホ中毒がいまの青少年非行防止の課題…?! もはや、ほとんど百合イラスト展示会です。不良と呼ばれる若者たちはもはやいなくなったのか? 学校教師たちが選ぶ非行防止ポスターはほんとうの非行を描いてはいない件について。 . . . Read more

芸術家は労働者の涙を知らない

2020-11-20 | 芸術・文化・科学・歴史
世の中は美しいものだけではなりたちません。個人の思想や感性はないがしろにしてはいけないと思いつつ、それでも他人の生活を脅かすような作品づくりはあってはならない。ひとはパンのみで生きるわけはないが、パンだけでは生きられない。毎年、芸術の秋がくるたびに、いつもそんなことをぼんやり考えてしまいます。 . . . Read more