西日本を中心に大雨が降っています。
先週は、異常な猛暑だと思ったら、今週は台風で異常な大雨。
今年の梅雨は、ほんとうに両極端。こうした極端な天候は様々な災害や被害をもたらします。
人間も同じで、極端な考え方は、ストレスや人間関係のトラブルなど様々な問題が生じます。
「YESかNO」か「好きか嫌い」か「白か黒」か!など二極端な考えで、極端に物事を捉えることを白黒思考や全か無か思考(all-or-nothing thinking)といい、自分自身の生きづらさにも繋がる思考でもあります。
「いやな気分よ、さようなら」の著者、デビッド・D・バーンズ博士が、周りの人との人間関係の悩みや問題に対して理論的研究や臨床的実践を通じて見出した「認知のゆがみ」を10パターンに分類した項目の1つです。「思い切り甘えられないなら、決して甘えない。」、「仕事で1つ達成できなかったことがあると全体から見ればわずかな部分でもすべてダメである。」というように、自分を苦しめやすい思考パターンです。
これは、「コントロール欲求」が強い場合になりやすいようです。その背景には、不安が隠されています。
認知の歪みのその他のパターンは、
②過度な一般化:1つ悪いことがあると、すべて(常に)悪いと考える。
③心のフィルター:悪いことばかり目に入り、他のことが見えなくなっている。
④マイナス思考:良いことがみえなくなり、なんでもないようなことや良いことまで悪い方に考える。
⑤レッテル貼り:③④が極端になり、ちょっとした失敗でも、「自分はだめな人間」と自らにネガティブなレッテルを貼ってしまうこと。
⑥心の読みすぎ:わずかな根拠から相手の心を勝手に推測し、事実と異なる結論を下してしまう。
⑦誇大視と過少評価:他人の良い点は大きく、自分の良い点は小さく見積もり、劣等感をいだく。
⑧感情的決めつけ:「自分がこう感じるから、現実もこうであるに違いない」と思い込む。(実際は違うが)
⑨すべき思考:「こうすべきだ」「こうあらねばならない」と厳しい基準で考え、自分を追い詰める。
⑩自己関連付け:身の回りで起こる悪い出来事を、自分に責任がないような場合でも全て自分の責任のように感じてしまうこと。
「歪みを正す」「修正する」といった見方をするのではなく、さらに別の思考を足して『認知の幅が広げる』認知的な柔軟性を高めることを目的とし、そのために使えるツールの一つが「認知の歪み10リスト」です。
自分がなりやすいパターンを知ることは、自分を客観的に見ることにも繋がります。
自分を苦しめていることは、極端な認知によるものが原因になっていることもあります。色んな考えをバランスよく共存していけるようになることがストレスから開放される一歩に近づくのです。
自分の考え方の癖を自分で知ることは、ストレスを軽減させるにはとても大切なことです。
2013-06-20 15:40:05 コメント(0)| Trackback(0)