誰でも心のかたすみに持つ、人のあくなき富への欲からくる怖さを、じっくりと味わってください。
『狐霊(これい)の檻(おり)』
廣島玲子/作 小峰書店 2017年発行
守り神である狐霊を私利私欲(しりしよく)のために結界(けっかい)の中に封じ込めた阿豪家(あごうけ)。
その世話役として買われてきた娘・千代は、自由を求める狐霊「あぐりこ」に同情し、解き放ってあげたいと思う。
何としてでも捕らえておこうとする阿豪の家の者に、千代は「あぐりこ」の知恵を借りて恐ろしい戦いを挑む。
※ブックリスト「YomoYomo2018」より