2016年3月26日
<八尾空港>小型機墜落、4人死亡 滑走路で炎上
26日午後4時20分ごろ、大阪府八尾市の八尾空港で、単発小型機「ムーニーM20C」(4人乗り)が着陸に失敗し、滑走路に墜落した。
消防によると、機体が炎上し、機内にいた4人の男性全員が死亡した。
小型機は低速でふらつきながら滑走路に進入し、突然ほぼ真下に墜落したとの目撃情報もある。
大阪府警は同日、八尾署に捜査本部を設置した。
国土交通省運輸安全委員会が事故調査官2人を派遣して事故原因を調べる。
同省八尾空港事務所などによると、小型機は個人所有で、機長は広島市に住む男性とみられる。
飛行計画の機長名に「Y・NISHIMOTO」と記されていた。
この日午後4時過ぎに神戸空港を離陸し、八尾空港に向かっていた。
西向きに滑走路に進入して墜落した。
事故の直前、小型機から着陸のやり直しを求める無線通信が管制塔に入り、その直後に墜落したとみられる。
小型機はやり直しのため一度、高さ約20メートルまで再上昇したという。
事故を目撃した近くの主婦(71)によると、小型機は左右にふらつきながら高さ50メートル前後を飛行して着陸態勢に入ったが、速度はかなり遅かったという。
墜落する際は機体がほぼ真下に落ちた。
八尾市消防本部によると、機体が炎上してまもなく消火された。
大阪府警八尾署によると、機首を北向きにして墜落していた。
大阪管区気象台によると、事故当時の空港付近の天候は晴れで、見通しは良かった。
10分間の平均風速は西の風3・4メートルで、着陸が困難な気象状況ではなかった。
現場付近には「ドーン」という墜落の衝撃音が響き渡り、炎と黒煙が上がった。
事故を目撃したこの主婦は「空港の近くに45年間住んでいるが墜落の瞬間を見たのは初めて。スローモーションのように見えた。今でも足が震えている」と興奮した様子で話した。
近くで建設業を営む桜井正人さん(46)は「飛行機の胴体が真ん中で折れ、火が噴き出し始めた。燃料が漏れ、小型機の周囲が火につつまれていた」と話した。
付近にいた別の男性は「救急隊員が『大丈夫か』と声をかけていた」と不安そうに話した。
毎日新聞