2007.2.16(金)読売新聞朝刊より
私たちにできる国際ボランティア活動について考えるワン・ワールド・フェスティバル/国際協力ひろば特別シンポジウム「心でつながる世界をめざして」が大阪国際交流センターで初代仮面ライダー役の藤岡弘、さんを迎えて開かれた。
基調講演
心の国境 解き放とう
理事を務める民間活動団体「グローバル・レインボーシップ」と出会い
国際ボランティアとして世界を回るようになった。
現地に支援物資を届ける活動をして世界の現状を知るにつれ、目からうろこが落ちるようだった。
支援の現場では様々な困難に直面する。例えば、難民キャンプに送られる支援物資は狙われることがある。特に高価な医療物資。箱の側面に手が入る大きさの穴が開き、中身が抜き取られていたこともあった。
難民キャンプへ至る道をチャーター機で空から見ていると、キャンプへ向かう途中息絶えた人の死体が点々と見えたことがある。キャンプにたどり着いた人は、奇跡的に幸運だったと言える。
だがキャンプ内も状況は悲惨だった。物資が到着すると人々が殺到する。
やせ細った若者が自分の体重より重い小麦粉(の袋)を奪って走り去る場面に何度か出くわした。驚くようなスピードで、追いかける周囲の人と奪い合いになることもある。
92年にエチオピアに入り、(社会主義政権を倒した反政府組織元代表の)メレス大統領(現首相)と会った。会見後に難民キャンプへ救援物資を届けると、子どもたちが手をたたき始めた。「ジャポン(日本)、ジャポン」。
感謝の気持ちを表す叫び声がこだまのように広がった。
この光景を目にしたとき、涙が止まらなかった。
頭からつま先まで体中がピリピリ震えたような感激だった。
人間は人を生かすため、相手のために生まれて来たことを知った瞬間だった。同時に、人を助けてやろうと考えていた自分の傲慢さを知った。
自分の中で眠っていた、人間らしい感動する心を子どもたちに呼び起こしてもらってそれに気づいた。
人間は、先祖が守ってきた命の連鎖の上に存在している。
その連鎖を無視して自己中心的に生きた先祖がいれば我々は存在していない。
未来を作る子どもたちに愛を与え続けなければ、子どもは愛を理解できない。
虐待や否定され続けた子は、必ず恨んで反逆するものだ。
先人が残した「天命に生き、運命に挑戦し、使命に燃えよ、宿命に感謝せよ」の言葉を捧げ講演を終えたい。
特別シンポジウム 対談より
――「仮面ライダーは、ショッカー(世界征服を企てる悪の秘密結社)と戦ったが、藤岡弘、さんは何と戦っているのか」との会場からの質問
――自分自身と戦っている。自己中心主義、自分さえよければという傲慢な思いこれがショッカーだと思う。自分の中にショッカーがまだ巣くっている。
地球人として、出来ることをやりながら人生をまっとうしたい。社会に蔓延するショッカーにも自分のメッセージを伝えたい。体験を話すこともボランティアだろうと思う。
熱血漢あふれる、硬派の藤岡弘、さん。
真面目に仮面ライダーを熱演している姿しか知らなかったある日
何だったか忘れたが恋愛物のテレビドラマに出ていた。
仮面ライダーの中では見たことのない、すごく照れくさそうな
優しい笑顔にすっかり参ってしまったことがある
懐かしいわ~
私たちにできる国際ボランティア活動について考えるワン・ワールド・フェスティバル/国際協力ひろば特別シンポジウム「心でつながる世界をめざして」が大阪国際交流センターで初代仮面ライダー役の藤岡弘、さんを迎えて開かれた。
基調講演
心の国境 解き放とう
理事を務める民間活動団体「グローバル・レインボーシップ」と出会い
国際ボランティアとして世界を回るようになった。
現地に支援物資を届ける活動をして世界の現状を知るにつれ、目からうろこが落ちるようだった。
支援の現場では様々な困難に直面する。例えば、難民キャンプに送られる支援物資は狙われることがある。特に高価な医療物資。箱の側面に手が入る大きさの穴が開き、中身が抜き取られていたこともあった。
難民キャンプへ至る道をチャーター機で空から見ていると、キャンプへ向かう途中息絶えた人の死体が点々と見えたことがある。キャンプにたどり着いた人は、奇跡的に幸運だったと言える。
だがキャンプ内も状況は悲惨だった。物資が到着すると人々が殺到する。
やせ細った若者が自分の体重より重い小麦粉(の袋)を奪って走り去る場面に何度か出くわした。驚くようなスピードで、追いかける周囲の人と奪い合いになることもある。
92年にエチオピアに入り、(社会主義政権を倒した反政府組織元代表の)メレス大統領(現首相)と会った。会見後に難民キャンプへ救援物資を届けると、子どもたちが手をたたき始めた。「ジャポン(日本)、ジャポン」。
感謝の気持ちを表す叫び声がこだまのように広がった。
この光景を目にしたとき、涙が止まらなかった。
頭からつま先まで体中がピリピリ震えたような感激だった。
人間は人を生かすため、相手のために生まれて来たことを知った瞬間だった。同時に、人を助けてやろうと考えていた自分の傲慢さを知った。
自分の中で眠っていた、人間らしい感動する心を子どもたちに呼び起こしてもらってそれに気づいた。
人間は、先祖が守ってきた命の連鎖の上に存在している。
その連鎖を無視して自己中心的に生きた先祖がいれば我々は存在していない。
未来を作る子どもたちに愛を与え続けなければ、子どもは愛を理解できない。
虐待や否定され続けた子は、必ず恨んで反逆するものだ。
先人が残した「天命に生き、運命に挑戦し、使命に燃えよ、宿命に感謝せよ」の言葉を捧げ講演を終えたい。
特別シンポジウム 対談より
――「仮面ライダーは、ショッカー(世界征服を企てる悪の秘密結社)と戦ったが、藤岡弘、さんは何と戦っているのか」との会場からの質問
――自分自身と戦っている。自己中心主義、自分さえよければという傲慢な思いこれがショッカーだと思う。自分の中にショッカーがまだ巣くっている。
地球人として、出来ることをやりながら人生をまっとうしたい。社会に蔓延するショッカーにも自分のメッセージを伝えたい。体験を話すこともボランティアだろうと思う。

真面目に仮面ライダーを熱演している姿しか知らなかったある日
何だったか忘れたが恋愛物のテレビドラマに出ていた。
仮面ライダーの中では見たことのない、すごく照れくさそうな
優しい笑顔にすっかり参ってしまったことがある

懐かしいわ~
