ホビット

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にじゅうななのいち

2005-11-29 17:24:37 | 日記・エッセイ・コラム
 壁は再び僕たちの前に立っていた。そのつややかなレンガは、夕暮の薄闇の中で不思議な光を放っていた。
 飛び込みたいなら、飛び込むがいい、と壁は言った。しかしお前たちの語っているものはただのことばだ。お前はそんな世界を逃れて、この街に来たのではないのか?
「そうかもしれない」と僕は言った。「ことばは不確かだ。ことばは逃げる。ことばは裏切る。そして、ことばは死ぬ。でも結局のところ、それが僕自身なんだ。それを変えることはできない」
 そんな生のどこに意味がある?そんなことばのどこに意味がある?
「じゃあ、この街のどこに意味がある。生が二つに分離され、暗い心が図書館の書庫に押しこまれている。そんな永遠のどこに意味がある?」
 人が何かを求める時、そこに暗い心が生まれる。飛び込むがいい。そして暗い心と共に生き、そして暗い心とともに死ぬがいい。もし運良く生き残れたとすればのことだがな・・・・・・。


にじゅうろくのろく

2005-11-26 10:08:29 | 日記・エッセイ・コラム
「壁の目的は中にあるものを包み込み、外界と遮断することだ。そうだろ?」
「ああ」
「しかし壁は完璧じゃない。壁の内と外を結ぶポイントは三つある。まず西の門、それと川の出口と入り口だ。西の門は門番によって守られている。これを突破するのはまず無理だ。いちばん警戒の厳しいところだからな。次に川の入り口を考えてみた。これも駄目だ。ぶ厚い鉄格子ががっちりとはめこまれている。残るひとつがこのたまりから通じる地下の洞窟ってわけさ」
「じゃあ何故、このたまりは柵か壁で囲わないんだ?」
「その方が効果的なんだよ。壁も柵もなし。そのかわり奴らは恐怖によってこのたまりを囲っているのさ。だからだれもこのたまりには近づかん。うまいやり方だ」
「それとも必要がないだけかもしれないぜ」
「もちろんそれも考えてはみた」と影は手をこすりあわせながら言った。「でもね、君は毎日川を見ていたろう?俺も何か見た。そしてこう思ったのさ。この川には、あるいは水にはまるで悪意がないってね。そう思わないか?」
「そうかもしれない」
「この街で本当に生きているのは獣と川だけだ。俺はこの川を信じたいと思う」
 僕はしばらく黙ってたまりの水面を眺めていた。まっ青な水面に雪が音もなく吸いこまれていた。
「君の科白にはなかなか説得力があるよ」と僕は影に言った。
「ありがとう。でも君譲りさ」影は笑った。「さて、そろそろ飛び込まないか?水泳には少々季節外れではあるけれどね」
「乗るよ」と僕は言った。「でもその前に壁と決着をつける」
「お好きに」と影が言った。



17,608's eyes

2005-11-23 23:19:04 | スポーツ
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90分までは非常に楽しい気持で居ることが出来た。
それが、
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僅か3分で3点。J新記録か?
甲府の勝つことへの意地が、同点であきらめた札幌の情けなさを看破したした結果だと思う。
同点でへたり込んだ選手に対し、ベンチから怒鳴る監督。
どちらが正しいかなんて、誰にでも分かる。
今日は岳也とセーヤを観ることが出来て満足。

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許せないのは、2点目を取ったときにピッチにペットボトルを投げ込み、水をまいた甲府のベンチ。
規律委員会にかけて、しっかり処分して欲しい。試合中にあれはないだろう。









14,654's eyes

2005-11-20 12:57:10 | スポーツ
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久々にわくわくした試合だった。勝利ならばもっと凄い歓声に呑み込まれていたはずだった。

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相手は昇格する京都。今年も勝てていない相手。ゴール裏はかつてのレッズ戦のように、ハートの人文字を作る

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京都は余裕でボールを回し、札幌は翻弄されていたが、清野選手の一発が100メートルの彼方で炸裂。
その後、僅か5分で逆転されるまでは至福の時。アレモンのパフォーマンスにはゴール裏からブーイング。

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清野選手のキレキレの動きが札幌に力を与える。

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しかし京都は強かった。と言うよりも、札幌のDFはマークを外すことが上手いらしい。

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ロスタイムは攻め続けたけれど、ゴールを割ることが出来なかった。
勝てなかったけれど、本当に面白い試合だった。
ハットトリックしても勝てないなんて、清野選手が可哀相すぎる。

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