昨日 かしこに―― 若者が―― わたしのやうな 若者が
ペンを捨てて 戦つた。 妻を、 兒を、 家を すてて 戦つた。
昨日かしこに―― 袂別が―― 涙が―― わたしの知らぬ 涙が
少女の胸に つたはつた。 草の葉に 滲み込んだ。
昨日かしこに―― 爆弾が―― 思ひもかけぬ 爆弾が
路の上に 落ちて來た。 寺院の屋根に 落ちて來た。
昨日かしこに―― 惨劇が―― さまざまの惨劇が
うつり變り 現はれた。 魂の底を つらぬいた。
(あゝ然し、わたしは世界の片隅で
たつた一度、チェックスロワ゛ックの負傷兵を見たばかり)
昨日かしこに―― 一つの心が―― 何知らぬ間に
國を越えた。 祖國の中に 訪れた。
昨日かしこに―― 一つの心が―― 何知らぬ間に
溝を 越えた。 古い時計の針が 動いた。
(あゝ然し、わたしは世界の片隅で
たつた一度、チェックスロワ゛ックの負傷兵を見たばかり)
チェックスロワ゛ック・・・チェコスロヴァキア
ペンを捨てて 戦つた。 妻を、 兒を、 家を すてて 戦つた。
昨日かしこに―― 袂別が―― 涙が―― わたしの知らぬ 涙が
少女の胸に つたはつた。 草の葉に 滲み込んだ。
昨日かしこに―― 爆弾が―― 思ひもかけぬ 爆弾が
路の上に 落ちて來た。 寺院の屋根に 落ちて來た。
昨日かしこに―― 惨劇が―― さまざまの惨劇が
うつり變り 現はれた。 魂の底を つらぬいた。
(あゝ然し、わたしは世界の片隅で
たつた一度、チェックスロワ゛ックの負傷兵を見たばかり)
昨日かしこに―― 一つの心が―― 何知らぬ間に
國を越えた。 祖國の中に 訪れた。
昨日かしこに―― 一つの心が―― 何知らぬ間に
溝を 越えた。 古い時計の針が 動いた。
(あゝ然し、わたしは世界の片隅で
たつた一度、チェックスロワ゛ックの負傷兵を見たばかり)
チェックスロワ゛ック・・・チェコスロヴァキア
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