やなさん浜松E-RA日記

浜松暮らしを楽しむ人を応援する柳原新聞店社長の日記です

焼津の魚河岸シャツ

2006年07月25日 | 浜松暮らし
「焼津シャツでクールビズ」

日曜の毎日県版記事に出ていたものですが、港町焼津では昔から魚河岸シャツがよく着られていたそうで、これに着目した商店主の集まり「鰹倶楽部」が一般向けに販売したところブームに火がついて夏の服装として市民に広まった。そこで焼津をイメージしたデザインを公募し「焼津シャツ」としてPRを開始、焼津市商工観光課もクールビズとして着用するようになったということだそうです。

魚河岸シャツ、手ぬぐいと同じ生地なので汗を吸いやすく夏でも涼しいのが特徴とか。それをお洒落な街着にしようということでしょうか、港町焼津らしくていいですね。威勢の良さ感じるしアロハ好きな若者(アロハも和柄が人気です)などには流行るんじゃないかな。

これで思い出すのが浜松の「注染そめシャツ」。

「注染そめ」とは、ぼかしを基調とした両面染めが実現できる特殊な技法とかで手作業で作られるこの地方特有の技法。その技術を残し、普及させようということから、浜松でも行政や商工会議所で「浜松注染そめ」で仕立てられたシャツをクールビズとして数年前から取り入れています。

でもどうも定着しない様子、また一般市民にも話題に上ることもあまりない状況。
小泉首相がよく着る「かりゆしシャツ」を見ても思うことですが一般市民が普通に着るようになるまでには、まだまだ試行錯誤が必要ではないでしょうか。

和柄のシャツの難しさはデザインもありますが、仕立ての問題が大きいのではというのが私的意見です。西洋で生まれたシャツには着丈、幅、肩回り、などいかに機能的に美しいシルエットを出すかという和物とはまた違った伝統・文化がある。

アロハだってもともと日系移民がハワイに持って行った着物の裏地を使ってシャツを作ったという歴史的な背景があり、日系人が市民権を得るのと同じように時間がかかっているはずです。

市民の中から話題となって、じゃあこんな風にお洒落に作ってみようとか、伝統から踏み出したアイデアが吹き出るくらいになったら評判になると思いますが。

焼津の魚河岸シャツは元々地元で定着していて、市民から広まったそうですから、成功する可能性は高いのでは。是非そうなってほしいものです。

鰹倶楽部