日本艦隊司令部

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パニック!?

2012-04-10 00:57:00 | 第三部 戦慄の南太平洋編
 ずいぶん滞ってすいませんでした(汗)。新しいバイトがきつすぎて体力続きませんで…。月末にやめます…体持ちません
 音信不通で皆様にはご心配をお掛けしましたことをお詫びいたします。
 
 フォスター大佐のもたらした情報に驚くメンバー達、その頃艦内では・・・

 会議室では誰もが言葉をなくしていた。フォスター大佐の放った一言はそれだけの破壊力を持っていたのだ。
「前世紀末、核兵器は国連と統合政府によって回収され廃棄されました。しかし一部の国はそれでもなお隠し持っていたのです。そして星間戦争後にグローバル提督は秘密諜報部隊(SHADO)を使って世界中に残っている核兵器保管所、廃棄施設を調査させ、データファイルに記録されました。」
 そう言うと彼は手元にあったコーヒーを一口すすった。
「それが『A・E・W』と言う事ですね。しかし核兵器などがこの世界にまだ残っているとは。」
 そう言ったのは第三戦隊司令官の武中淳司中佐だった。
「しかし、そうであれば大変なことです。核兵器は今では反応兵器にとって変わられていますが、万が一使用されてしまえば後に人や自然環境に与える影響は計り知れません。」
 続けてスプルーアンス参謀長が発言した。二人とも元々冷静な性格ゆえに落ち着くのが早かった。
「その通り、反応兵器と核兵器は破壊力こそ大差ないものの核汚染に関しては後者のほうがはるかに強力です。現在宇宙への廃棄作業が進められつつありますがものがものだけに簡単に持ち運ぶわけにはいきませんので多くが地球上に残されております。」
 フォスターが続けて言うと今度は未沙が発言した。
「つまり、真帝国は核兵器を使用して統合政府に取って代わろうとしているのですね。しかしなぜ敵はファイルの存在を知りえたのか。つまり…」
 そう言って未沙はフォスター大佐に視線を向けた。静かに彼は答えた。
「お察しの通りです。統合政府中枢に内通者がいると思われます。」
 誰もが息を呑んだ。するとフォスターは手元に戻ってきた地図にライターで火をつけた。
「これは決して封印を解いてはならない負の遺産です。奴らはこれを狙っている。その目的は考えただけで身の毛がよだつというものです。」
 それに続いて発言したのは航空副隊長の沖野誠二中佐だった。
「しかし相手はただ破壊の手段としか思っていないでしょう。それに元々核兵器の原理を開発したのはドイツです。彼らは自分達が使って当然ともいうかもしれません。」
 それを聴いて今度は輝が発言した。
「しかし、そんなことは許せない!!どんな理由があろうと使わせてなるものか!!」
 その一言に全員が同意を示した。
「一条中佐の言う通りです。核兵器の使用など決して許してはいけません。」
 未沙の一言を聞き、輝は彼女に顔を向けた。
 同じく彼女も輝に視線を向ける。二人はお互いの表情に決意のようなものを感じたのだった。

 その頃、格闘講師の風見健吾は艦中央左舷側の自室から艦尾にある購買室へと向かっていた。天井にパイプが走っている通路を歩いていてふと彼は立ち止まった。
「…。」
 あたりに人影は無い。だが彼は何かを感じていた。
「出てきたらどうだ!?」
 振り向いてそう言うとなんと天井から人間が降りてきた。
「良く分かったな。」
 大柄な男だった。健吾の身長184センチに比べ一回り大きい。190はありそうだ。
「そんながたいでよくそんなとこに潜り込めたもんだ。」
 その男は天井とその下の太いパイプの間に潜んでいたようだ。白いコートにフルフェイスヘルメットといういでたちである。
「貴様何者だ!?少なくともクルーでは無いな!!」
 健吾が身構えると男は腰に刺した武器を取り出した。それは一本の刀であった。長さにして刃渡り約40センチほどのいわゆる“小太刀”であった。
「問答無用!!」
 その一言にいきなり男は小太刀を構えて向かってきた。次の瞬間、「キィンッ」という金属音が廊下に響いた。
「残念だったな。狭い空間で戦うのならば小太刀はもってこいだが俺を甘く見るなよ。」
 健吾は普段から脇に下げて持ち歩いている格闘用の特殊警防で小太刀の一撃をガードしたのだ。
「よくぞ防いだな。そうでなければ面白く無い。」
 お互いそういいながら鍔迫り合いが続く。一瞬でも気を緩めることの許されないまさに生死のやり取りである。
「風見さん!!」
 そう言いながら金属音を聞きつけたのか数人の人間がやってきた。
「お前!!風見さんから離れろ!!」
 一人の若い兵士が銃を構えた。
「やめろ!!風見さんにあたったらどうする!!」
 そう言いながら久野一矢大尉もやってきた。
 やがて騒ぎは艦内のいたるところへと拡大して行った。

『艦内に侵入者あり!!艦内に侵入者あり!!これは演習ではない!!繰り返す!!これは演習ではない!!』
 すぐさま指揮を代行している日向浅海中佐の判断で艦内に警報が出され、会議室から未沙たちも艦橋へと上がってきた。
「一体何事です!?」
 その未沙の問いに日向中佐が答えた。
「艦内に侵入者が潜伏していたようです。現在左舷後部第8連絡通路で格闘講師の風見さんと保安員が交戦中だそうです。」
 一同が驚いた顔を見せているとすぐさま報告がエマ・グレンジャー大尉からもたらされた。
「司令!!大変です!!機関部で爆発物と思われるものが発見されたそうです!!現在技術班が解体作業にかかりました!!」
 新たな報告にさらに若いクルーが動揺する。
「落ち着きなさい!!まだやられたわけではありません!!各部署に通達!!冷静に対処するように!!」
 未沙の指示にブリッジの一堂が落ち着き始めていた。
 だが何者の仕業であろうか…。真帝国の手先かはたまた別の何者かか…。

 次回に続く

 まだしばらく不定期な更新になりそうです。
 春で忙しい時期ですので皆様病気や花粉症などにはお気をつけて下さい。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
密航者~!! 侵入者!!! (敦賀屋バボ)
2012-04-11 03:37:03
だ!誰だU+2049 バボちゃんの 真似をするする
不埒者めは! バボ飯店の焦げ錆フライパンで ケツ叩きしちゃる! 商売仇めっ
あ~懐かしいの Uボートシリーズや潜水艦戦記物を思い出すだす
この運びだと ファイヤー・フォックスまで出て来そうだし 紺碧の戦艦戦術もありそうですなo(^w^)o
ククリやコンバットソード(鉈)を潜入者が所持してなくて良かったのかな?
小刀(ドスも含んで)だとね 丁寧に使わないと つか折れしちゃうよ日本刀の様に
お勧めは プレッシング・ナイフ
10メーター圏内はキルゾーンだし、ほぼ無音 ナイフ性能も十二分だしね
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Unknown (ジロウ)
2012-04-15 22:21:47
津上さんが・・・・・
返信する
敦賀屋バボ様 (yamato)
2012-08-06 18:23:32
すっかり遅くなってすいませんでした。
恐怖のフライパン攻撃ですか!?当たると結構ききますねぇ。
しかしここで「紺碧」がコメントでくるとは。ちなみに自分は「旭日」が愛読書です。実は一部参考にもさせてもらってます。
いつも色々教えていただきありがとうございます。今後のためにも参考にさせていただきます。
暑い今日この頃お体お気をつけてください。
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