日本艦隊司令部

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イギリス製SFドラマの代表格

2012-08-09 10:00:27 | 海外ドラマ
今日は海外ドラマ紹介です。さて今回取り上げるのは1970年のイギリス製SFドラマ「謎の円盤UFO(ユーエフオー)」です。この作品はサンダーバードシリーズ第5作でありイギリスを代表するSFプロデューサージェリー・アンダーソンが制作した作品です。またこの作品は人形劇ではなく実際に役者が演じています。

ストーリー

 1970年、地球外から来た未確認飛行物体「UFO」によるものと思われる事件が世界中で続発していた。調査に当たっていたアメリカ空軍のエド・ストレイカー大佐は直ちに緊急警戒警報を世界中に発令、自分の上司とイギリス政府の大臣と共に国連の防衛会議に出席することになった。だがその会議へと向かう途中、UFOの襲撃に遭いストレイカーは辛くも生き残ったが、彼の収拾した資料が失われてしまった。
 10年後、ストレイカーは軍を退役しイギリスにある映画会社ハリントン・ストレイカー映画スタジオの専務取締役となっていた。だがそれは表向きで実はその地下に地球防衛秘密機構(フォスター大佐は組織名をこう読んだ)SHADO(シャドー、Supreme Headquarters Alien Defence Organisation:地球防衛最高司令機構)本部が設置されストレイカーはその最高司令官となっていた。


SHADO防衛網

第1次防衛線
ムーンベースと核弾頭搭載宇宙戦闘機インターセプターが担う。宇宙の彼方から接近するUFOを人工衛星SIDがキャッチするや直ちに戦闘配備に着き核ミサイルで攻撃する。(なおインターセプターが発進する際は日本語吹き替え版のみサンダーバードのテーマが流れる。)
第2次防衛線
世界各海域に展開している原子力潜水艦スカイダイバーが担う。大気圏内に入るとUFOは速度が落ちます。各海域担当のスカイダイバーには艦首部分にジェット戦闘機スカイワンが接続されており海中より発進してUFOを攻撃する。
第3次防衛線(最終防衛線)
地上へ着陸したUFOと戦う地上部隊。主力は特殊装甲車シャドウモービルと白兵戦用のロケットバズーカ。UFOの接近及び着陸地点へと直ちに空輸され迎撃戦を展開する。

登場人物紹介()内は吹き替え

エド・ストレイカー大佐(広川太一郎)
SHADOの最高司令官。沈着冷静な指揮官で天体物理学の博士号も持っている元アメリカ空軍大佐。普段はSHADO本部の地上部分にある映画スタジオの専務取締役。1970年初頭に地球外からの侵略を誰よりも早く察知しイギリス政府を通じて地球防衛組織設立を国連へと提言した。妻子がいるが後に離婚、息子とは死別した。プラチナブロンドの美形で結構なヘビースモーカー。
アレック・フリーマン大佐(小林昭二)
SHADOのナンバー2。ストレイカーとは古い友人で良き理解者。時々女性をくどくシーンがあるが成功率は不明。超音速航空機や月連絡船の操縦もこなす。第7話では沈没したスカイダイバーに閉じ込められたストレイカーとニナ少尉を救出すべく先頭に立って指揮を執った。
ピーター・カーリン大尉(田中信夫)
極東海域に配備されている潜水艦スカイダイバーの艦長でありジェット戦闘機スカイワンのパイロット。10年前に妹のレイラとUFOに遭遇し、その際に妹が行方不明となった。SHADO入隊後も妹を捜していたが第1話で彼がUFOを撃墜したことで行方が判明した。
ポール・J・フォスター大佐(羽佐間道夫)
SHADOの若き熱血幹部。元民間航空会社のテストパイロットであったが第2話でカーリン大尉が撃墜したUFOの爆発に巻き込まれて墜落するが奇跡的に軽症ですんだ。退院後独自に事件について調査していく上でストレイカーにたどり着き、彼からスカウトを受けた。SHADO入隊後は優秀な成績を収め第3話では大佐となって登場。以後行動力あふれる準主役とも言えるキャラクターとなる。
ヴァージニア・レイク大佐(小原乃梨子)
若き天才科学者。最新式レーダーシステム「ユートロニック・システム」の開発者。初登場時にいきなりフリーマンに口説かれた。頭脳明晰だが少々融通のきかないところがある。序盤はあまり出番がなかった。
ゲイ・エリス中尉(松島みのり)
SHADOムーンベースの指揮官(時々フォスター大佐と交代している)。彼女も含めたムーンベースの女性スタッフはキャットスーツと呼ばれる銀色のスーツ(一部の男性は青いスーツ)を着用し、全員が紫色のウィッグを着用(女性のみ)している。若きエリートでストレイカーの信頼も厚い。
ヘンダーソン長官(巖金四郎→早野寿郎)
国際惑星宇宙局の長官でストレイカーの上司。アメリカ空軍時代の上司でもある。第4話では宇宙に浮かぶゴミの処理に関してストレイカーともめた。
ダグ・ジャクソン(穂積隆信)
軍の優秀な情報官であると同時に心理学者でもある。第2話ではフォスター大佐の精神分析もした。
ミス・イーランド(来宮良子)
ストレイカーの秘書。階級は不明。いつも淡々とした調子を崩さない。フリーマンにくどかれた際はまるで意に介さずといった反応を見せた。
シュローダー博士(不明)
医学博士、SHADO医学部の主任。第1話で宇宙人を解剖した。隊員の健康診断も行う。
キース・フォード少尉(嶋俊介)
SHADO本部のオペレーター。各支部やムーンベース、スカイダイバーへと連絡を取り指令を伝える。
ニナ・バリー少尉(北浜晴子)
ムーンベースのスタッフ。第7話ではウィッグを取って登場。ストレイカーに好意を持っている。


以上が謎の円盤UFOです。一部の情報によるとリメイクされるという話もあり今後も注目です。

それとユーザー写真を付けました。田舎の飼い猫です。

暑い今日この頃、皆様暑中見舞い申し上げます。

007・ゴールドフィンガー

2012-08-07 23:31:04 | 映画
 さて、続いて久しぶりに映画を更新します。前回の007シリーズの紹介予告にのっとり今回は007シリーズ第3作「007・ゴールドフィンガー」です。私が初めて見た吹き替え版007でした。(自身初007のドクターノオは字幕版でした)

                

 任務を終えてマイアミで休暇を楽しんでいた007・ジェームズ・ボンドのもとにかつて「ドクターノオ」に登場したCIAの盟友フェリックス・ライターが訪ねてきた。それは上司のMから出された新しい仕事の事だった。ボンドと同じホテルに泊まっている富豪ゴールドフィンガーの監視であった。そこでカードゲームに熱中していたゴールドフィンガーのイカサマを見抜いたボンドは彼の女性秘書に接触するが彼女はボンドの宿泊していた部屋で何者かに金粉塗料を体中に塗られて窒息死させられた。
 ロンドンへと戻ったボンドはMから改めてゴールドフィンガーの監視を命じられる。奴は金の違法取引の疑惑がかけられており、スイス銀行からMI6へと調査の依頼が来ていたことを知らされた。早速ゴールドフィンガーに接触したボンドは新たなる愛車アストンマーチン・DB5と共に謎を追う。その頃ゴールドフィンガーは毒ガス散布によるアメリカフォートノックスの金塊保管庫襲撃計画「グランドスラム作戦」を企てていた。この事実を掴んだボンドであったがゴールドフィンガーにつかまり外部との連絡を絶たれてしまう。そこでゴールドフィンガーの部下であるプッシー・ガロアを改心させフェリックスへと連絡を取ることに成功する。アメリカ陸軍も出動し、フォートノックスを舞台にした一大決戦の時が近づいていた。

 今作の見所はまずなんといってもボンドカー初登場です。スイッチ一つで機関銃に防弾シールド、飛び出すエジェクトシートなどが装備されたアストンマーチンは一見の価値ありです。カーアクションは第1作ドクターノオでもありましたが今回は夜のマシンガンなども使った格段にレベルアップした仕上がりになっております。
 そしてもう一つの見所はボンドガールのプッシー・ガロア役のオナー・ブラックマンの美しさです。当時37歳とシリーズ第12作のユア・アイズ・オンリーまでは最高齢記録でした。しかし前2作のボンドガールとは一味違う大人の女性らしい立ち振る舞いや美しさはシリーズ中でも特に人気が高く、現在でも初代ボンドガールハニー・ライダーと1、2を争うとも言われています。
 そして度々現れる悪人ゴールドフィンガーとの絡みやその使用人オッド・ジョブとの対決も見逃せません。前作までのボス悪役ドクターノオ、クレッブ大佐、クロンスティーン作戦部長に比べて登場している時間が長いのも今作の特徴です。
 さらにとても印象深い主題歌。歴代の中でも特に人気の高いのがシャーリー・バッシーが唄う同名の主題歌は日本の自動車のコマーシャルにもカヴァーされて流れたことがあります。
 また余談ですがボンドの秘密兵器を作る凄腕発明家Qの仕事場も初登場します。

 私はアクション的作品として観る007ではこのゴールドフィンガーが一番好きです。皆様も機会があれば一度ご覧下さい。
 他にハードボイルド的なら第2作「007危機一発・ロシアより愛を込めて」、バラエティ的なら第5作「007は二度死ぬ」、SF的なら第11作「007ムーンレイカー」、サスペンス的なら第4作「007サンダーボール作戦」を推奨します(あくまでも個人的意見です)。
 今後007の更新はこの4作品のいずれかを選ぼうと思っています。

 以上久しぶりの映画についての語りでした。

侵入者!?

2012-08-06 18:17:44 | 第三部 戦慄の南太平洋編
 お久しぶりです。またしばらく音信不通ですいませんでした。
 公務員試験受けたり教習所で合宿(四輪初取得)してたりで忙しさにかまけてしまいました。しかしなんと今回上半期の公務員二次試験に合格できました!!

さて、「天龍」に何がおこるのか!?そしてまた一方では…


 地球の衛星月。距離にして384400キロメーターに位置するこの衛星には現在統合軍の二つの基地が存在している。一つは一般人も多く生活している月面都市「アポロ基地」。そしてもう一つは一部の軍人のみが勤務している「ムーンベース01(ゼロワン)」である。この基地は地球外からの侵略などの危機に際して最前線として機能することを目的としている。最新式の宇宙レーダーや監視衛星を駆使して地球外からの脅威を察知すると、直ちに迎撃作戦を展開する。装備は各種迎撃ミサイルに反応弾装備型宇宙戦闘機インターセプター、探査宇宙艇ムーンモービルなどが主力である。またこの基地もSHADOの傘下の一つである。
 第1基地司令を務める倉田三郎中佐は司令席で一服のコーヒーを啜りながら報告書に目を通していた。内容は衛星軌道上にある警戒衛星SIDから送られてきたデータである。
「倉田司令、おかわりはいかがですか?」
 そう声をかけてきたのは彼の副官であり秘書のニナ・バリー少尉であった。
「ありがとう、頼むよ。」
 そう言いながら倉田中佐はカップを手渡した。
「そろそろ桐山の乗った連絡艇がロンドンへ着く頃だな。」
 時計を見て倉田は呟いた。同期であり同じく第2司令を務める桐山薫中佐は現在重要情報の輸送の為にSHADO本部のあるイギリスのロンドンへと連絡艇で降下していた。
「何なら君と桐山の副官を交換しておいたほうが良かったかな?」
 カップを受け取った倉田中佐は笑いながらニナ少尉にそう言った。
「な、何を言い出すんですか!?司令、私は本部に用事など…」
 言いながらニナ少尉の顔が赤くなる様子に倉田中佐だけでなく司令室の面々も笑みを見せる。
「いいじゃないか、この基地の人間は皆知ってるよ。知らぬは本人ばかりとはよく言ったものだ。」
 言いながら倉田がコーヒーをまた一口啜った時であった。
「倉田司令、地球のSHADO司令部から通信です。」
 オペレーターの天城正中尉からの報告に倉田中佐はコーヒーを机の上に置いた。
「よし、ここへ回してくれ。」
 そういうとすぐに司令席のモニターにエド・ストレイカー司令官が映った。
『倉田中佐、任務ご苦労。先ほど桐山中佐が新地球統合軍ロンドン基地宇宙港へと降下したと報告が来た。』
 ストレイカー司令官の言葉に倉田中佐が表情を引き締めて答えた。
「無事時間通りに降りれたようですね。データは直接桐山中佐が本部へ輸送します。」
『うむ。ところで月面基地はどうかね?』
 ストレイカー司令官はある事を懸念していた。
「心配ありません。ゼロワンのあらゆるメンバーを調査した結果、全員シロでありました。」
 その一言にストレイカー司令官は安堵の表情を浮かべた。
『そうか、君が言うのなら問題は無かろう。』
 月面基地では先日より職員の身辺調査が行われていたのだ。
「さすがにゼロワンは職員を司令官自らが選抜されただけありました。しかし問題は・・・」
『アポロ基地だな。』
 倉田中佐の指摘を肯定するようにストレイカー司令官が間髪いれず言葉を繋いだ。
「その通りです。フォスター大佐も指摘されたとおり奴らはアポロにも手を伸ばしております。」
 その言葉を聴きストレイカー司令官は煙草に火をつけた。相変わらずのヘビースモーカーぶりである。
『今アポロではメガロードや新型バルキリーの開発研究がされている。急ぎしっぽを掴まねばならん。』
 倉田中佐もうなずいて答えた。
「承知しております。それについてはスペクトラムのスカーレット大尉とブルー大尉が動いています。」
 スペクトラムとはSHADOと協力関係にある特務機関である。おもに要人警護や諜報活動などを行う。
『うむ、とにかく調査を続けてくれたまえ。それと例の監視もよろしく頼む。』
「分かりました。月面基地についてはお任せ下さい。」
 そう言って画面に向かって倉田中佐と一歩後ろに控えるニナ少尉が敬礼するとストレイカー司令官も敬礼を返した。
『ではこれで失礼する。』
 そういうと画面はブラックアウトした。少し間をおいてニナ少尉が「ふぅ」と息をつくのを倉田中佐は聴いた。

 その頃、オーストラリア近海へと向かう空母「天龍」艦内では侵入者と爆発物の対応に追われていた。
「各員武装!!第一種戦闘配置!!以後は指揮を「ミズーリ」に一時委譲!!」
 艦隊司令を務める未沙は今後のパニックを避けるべく指揮を次席指揮官である正木俊介大佐に艦隊指揮を任せることにした。一時旗艦を「ミズーリ」として任務を続行する為ともしもの際に「天龍」を攻撃するためである。
 そのため正木大佐、日向浅海中佐、武中淳司中佐の三人は急ぎヘリで各艦へと戻った。彼らは全員未沙と交代を申し出たが未沙はそれを断っていた。指揮官が簡単に逃げることを嫌ったのだ。そしてもう一つ、輝と一緒に戦いたいという思いもあった。輝は沖野誠二中佐と共に艦橋から各部隊へと指示を出している。
「全員直ちに各部署を調査!!まだ他にも爆発物があるかもしれんぞ!!」
 続けてスプルーアンス参謀長も指示を出した。主に機関部以外にも中央情報室(CIC)、兵器庫、航空機燃料庫、格納庫などに重点が置かれた。
「司令!!保安部員より緊急連絡です!!侵入者と思われる二人組みがパイロット1名を人質にして艦橋へ向かっているとのことです!!」
 オペレーターの新たな報告に艦橋にざわめきが広がった。
「落ち着きなさい!!全員装備を確認!!迎撃用意!!」
 すぐに輝と誠二が支給品の拳銃を用意してドアの前に構えた。間もなく甲板からざわめきが聞こえてきた。スプルーアンス参謀長が甲板を見下ろすと三人の人物が目に付いた。艦橋の反対側にあるキャットウォーク(整備員や火砲班員、伝令が通行する甲板下の通路)から上がってきたようだ。
「司令、例の二人組と人質のパイロットです。どうやら第一航空隊の柿崎軍曹のようです。」
 スプルーアンス参謀長の報告を聴いた輝の背筋に冷たいものが走った。
「柿崎!?何てこった!!」
「なんとしても助けるぞ!!」
 輝と誠二が銃を握りなおしてかまえていた。
 艦橋下の鉄扉が閉まり、階段を上がる足音が聞こえてきた。司令室の誰もが息を呑んだ。
 コンッコンッ
 不意にノックが響く。全員が身を固くする。鉄扉が開いて三人の男女が入ってきた。中央にいるのは両手を挙げて顔色が真っ青になっている柿崎幸雄伍長だ。その後ろにフルフェイスヘルメットを被った二人組が続いている。
「こんにちわ~。おじゃましま~す。」
 状況に似つかわしくないその声が向かって右側侵入者の発した第一声であった。しかも声と体型から察するに女性のようだ。
「柿崎!!大丈夫か!?」
 銃を構えた輝がまず柿崎へとたずねた。
「い、一条隊!!、じ、じ、自分は大丈夫です!!」
 柿崎は震えた声で答えた。輝が銃口を後ろの男に向けてさらに言葉を言い放った。
「貴様達は何者だ!?柿崎を放せ!!」
 すると男のほうがヘルメットでくぐもった声を返してきた。
「おっと、隊長さん。あんまり不用意にそんなの向けるもんじゃないぜ。あんたの部下の命は俺達が握っているのだから。」
 そういいながら男が柿崎の右側のこめかみへとこれ見よがしに自分の銃を突きつけた。
「とにかくおとなしくしてもらおうか。」
 ブリッジのメンバーはそれを目の当たりにしてある者は息を呑み、ある者は戦慄を覚えた。ただ一人を除いては。
「ワルサーPPK、それも古いモデルだな。いまどき珍しい。」
 参謀長のデビッド・E・スプルーアンス中佐だった。この状況下でも相変わらずの冷静ぶりに若いクルー達は心の中で少しほっとした。
「おやおや、あんたなかなか肝の据わった人のようだねぇ。」
「軍艦をシージャックしようとする奴には言われたくないがね。ついでに言うとワルサーはドイツのメーカーだったな。」
 その「ドイツ」という言葉を聴き全員がかすかに反応した。

次回に続く。

夏の厳しい時期ですが、皆様夏風邪や夏ばて、食べ物に水の事故などは充分お気をつけてください。