日本艦隊司令部

小説、アニメ、特撮、刑事ドラマ、映画などの語り

伝説の始まり

2014-07-07 22:30:00 | 映画
 日本の特撮作品を語る上で忘れられない作品があります。1954年、その後50年に渡る一大シリーズが誕生しました。

 1954年半ば、映画会社東宝のプロデューサー田中友幸はアジア某国から日本へと帰る飛行機に乗っていた。彼は新しく製作する予定だった合作映画の企画をまとめる為に出国していたのだが現地の反日感情はすさまじく企画は頓挫してしまった。何か代作を考えなくてはならなくなった田中は何気なく飛行機の窓から海を見てある事件を思い出した。
 1954年3月、米軍は新たに開発された水爆実験をマーシャル諸島のビキニ環礁で行った。だがその威力は米軍の予想をはるかに上回り、危険海域外で操業していた日本の漁船までも被爆するという事件が発生した。しかも、その後の調査で太平洋のほぼ全域に放射能が拡散し、マグロやサメまでも汚染されていた。
 田中の脳裏にあるアイディアが浮かんだ。『もしも大昔の海に住む生き物が生きていて水爆が原因で目を覚ましたら…』
 すぐさま帰国した田中は上司に事の次第を説明し、企画書を提出した。これはすんなりとOKされ、田中は東宝撮影所内の「円谷特殊技術研究所」をたずねた。ここの所長こそ後に日本特撮の神様と呼ばれる特撮監督円谷英二氏である。彼は昭和における特殊撮影技術の第一人者であり、彼が特撮監督として参加し、1942年に製作された「ハワイ・マレー沖海戦」はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)さえも騙した傑作であった。彼の協力なくして完成はありえないと田中は円谷のもとを訪れたのだ。企画を聞かされ難色を示した円谷であったが田中の説得に応じた。画してこの企画が現実のものとして動き出し、「G作品」という名がつけられた。
 これこそ後に50年にも渡ってシリーズが作られ続けた東宝特撮映画の代名詞、「ゴジラ」の誕生でありました。

       


1954年、日本近海で貨物船「栄光丸」が沈没事故を起こした。さらに救助に向かった貨物船「備後丸」と大戸島の漁船も次々と行方不明になり、救出された大戸島の漁師は「巨大な怪物に襲われた」と証言する。そのことを聞いた島の老人は、大戸島の伝説に伝わる怪物「ゴジラ」の仕業ではないかと漏らす。

そして雨の夜、謎の巨大生物のような姿が目撃され、家屋や新聞社のヘリが破壊された。政府には大戸島災害陳情団が列をなし、政府公聴会ではこれを未知の生物の仕業とする一連の証言を受け、古生物学者の山根恭平博士らによる調査団が結成され、海上保安庁の巡視船が大戸島へ出航した。このメンバーには、物理学者田辺博士、新聞記者の萩原のほか、山根娘の恵美子やその恋人で南海サルベージ所員の尾形秀人らが同行。大戸島では、村の所々で放射能反応が確認され、山根博士は残された巨大な足跡からジュラ紀の古生物である三葉虫を発見。そのとき不気味な足音が鳴り響き、海へ続く山の峰に向かった一行が見たのは、巨大な恐ろしい怪獣だった。

東京へ戻った山根博士はその巨大生物を大戸島の伝説に従って「ゴジラ」と呼称し、三葉虫と残留放射能を根拠に「ジュラ紀に生息し、海底の洞窟に潜んでいた太古の生物が、水爆実験の影響で出現したのではないか」とする見解を国会での公聴会で報告。この事態に国際問題を鑑み公表回避を主張する与党と、事実の公表を主張する野党とで国会は紛糾。人々は再びの疎開を話題にするのだった。

山根博士らの報告を受けた政府はゴジラに対し、大戸島西方沖の海上で巡洋艦部隊による爆雷攻撃を実施。これを報じるテレビに、山根博士は古生物学者という立場上、太古の生物の生き残りであるゴジラを抹殺しようとする政府の方針に心を痛める。政府は特別災害対策本部を設置、山根博士にゴジラ抹殺の方法を尋ねるが、博士は水爆の影響を受けなおも生命を保つゴジラの抹殺は無理とし、その生命力の研究こそ急務と主張した。

その夜、東京湾に現れたゴジラは防衛隊の戦車部隊や航空攻撃、5万ボルトの高圧電線バリケードを突破、二度の上陸によって京浜地区は壊滅状態となり、都心部も国会議事堂をはじめ銀座中央通り、国鉄(現JR東日本)品川駅、日劇、勝鬨橋などを次々と瓦礫の山へと変えていった。

町には負傷者があふれ、多くの人々が悲しみにくれていた。もはやゴジラにはどんな手段も通用しない。このまま日本は壊滅してしまうのだろうか。

だが尾形と恵美子はある一つの可能性を求めて、二人は恵美子の元婚約者である芹沢大助博士の元へ向かった。博士が以前恵美子に水中酸素破壊装置オキシジェンデストロイヤーの完成品を見せたのだった。尾形と恵美子の頼みを断る芹沢博士。しかし、二人の説得とテレビから流れてきた東京の惨状を見、コーラス隊の平和への歌声を聴き芹沢博士はオキシジェンデストロイヤーの使用を決心し、原爆のように使用されぬ様に設計図を燃やしました。
 そして東京湾にてついに作戦決行の日がきました。防衛隊、海上保安庁が警戒し、マスコミが注目する中、ガイガーカウンターによってゴジラが探知され、尾形と芹沢博士は潜水服を着てオキシジェンデストロイヤーを海底で作動させます。ゴジラはオキシジェンデストロイヤーによって死亡、細胞が溶解し骨となりました。ゴジラの最期を見届けた芹沢博士は先に尾形を引き揚げさせて「幸福に暮らせ」との言葉を遺して自らの命綱と酸素パイプを切断しました。
こうしてゴジラは葬られ、芹沢博士は静かに海底深くで眠りについたのです。
しかし山根博士は語ります。「あのゴジラが最後の一匹とは思えない。人間が核兵器の力を使い続ける限り、第二のゴジラが現れるだろう。」


日本初の本格怪獣映画ゴジラ。製作田中友行、特技監督円谷英二、監督本多猪四郎。観客動員数日本映画過去最高の960万人を記録。同年公開の黒澤明監督作品「七人の侍」を上回る大ヒットを飛ばしました。
キャストは主演宝田明、ヒロイン河内桃子、平田昭彦、志村喬と昭和東宝スターが続々登場。またチョイ役で菅井きんさんも出演されてました。
 ちなみにこの作品に登場するゴジラの骨とオキシジェンデストロイヤーは後に平成作品「ゴジラvsデストロイア」「ゴジラΧメカゴジラ」「ゴジラΧモスラΧメカゴジラ・東京SOS」に登場します。

 今年生誕60年を迎える日本を代表する大怪獣ゴジラ。ハリウッドの新作をご覧になる前に一度ご覧になるのもいいかもしれません。

次回のゴジラ映画紹介は初代ゴジラ製作の裏側をとりあげようと思います。

日本へようこそ!007は二度死ぬ

2014-07-05 22:59:00 | 映画
 再開第一号は映画紹介です。SSは明日ないし明後日に投稿予定しております。

 今回はついに日本を舞台にジェームズ・ボンドが大活躍です。シリーズ第5作「007は二度死ぬ」。ちなみに原題はブログの先輩桜陰堂さんによると「007は再びよみがえる(YOU ONLY LIVE TWICE)」だそうです。

 アメリカの有人宇宙ロケットが突如消息を絶ってしまった。アメリカはこれをソ連の仕業と非難したが、イギリスはそれを否定した。イギリスはある情報から日本が怪しいと判断、ただちに007を日本へと派遣することにした。中国へと来ていたボンドは中国のエージェントの協力を得て一度死んだことにして秘密裏に来日したボンドは元オーストラリア軍人のへンダーソンと接触し、彼の紹介で日本諜報組織のリーダーに会うことになったが直後へンダーソンが殺害された。ボンドは暗殺者の仲間を利用して大里化学工業の本社ビルへ忍び込み金庫からあるリストを持ち出すことができた。
 その後日本人エージェントの手引きで日本秘密情報室長タイガー田中と会う。ボンドは先ほどのリストから大里化学工業がロケット燃料の調達をしていることが判明、直ちにこの会社の輸送船が積荷を下ろしたと思われるマツ島(宮城の松島かは不明)へとタイガーが養成した忍者軍団とともに潜入する。
 同じ頃、ソ連の有人ロケットが行方不明となり米ソは一触即発の緊張状態となってしまう。そして島の地下にはあの秘密犯罪結社スペクターが巨大要塞を作り上げていた。そこでボンドを待ち受けていたのはスペクターの首領ブロフェルドであった。さらにアメリカの次の有人宇宙ロケットが打ち上げられ、スペクターの最終作戦が決行される。ブロフェルドは第3次大戦による米ソ両国の共倒れを狙っていたのだ。その時、ボンドが発見した敵の秘密基地へとタイガー率いる忍者軍団が到着。果たしてボンドとタイガーはブロフェルドの野望を打ち砕けるのであろうか。

 今作はついにウェルカム・トゥ・ジャパン・ボンドさん。007がついに日本上陸、旧蔵前国技館や赤坂プリンスホテル、地下鉄丸の内線に神戸港に姫路城と日本の名所が目白押し。そしてボンドカーはTOYOTAの2000GTオープンモデル。
 そして丸の内線の秘密の部屋でボンドを待っていたのは丹波哲郎演じる日本秘密情報室長タイガー田中。部屋へと落ちてきたボンドがキョトンとしていると目の前の謎の人物がしゃべりだす。
「ようこそボンドさん。日本の感想はいかがかな?」
 当時丹波さんは日本アクションドラマの「キイハンター」でこの映画のスタッフに注目されていたそうです。
 またアニメ映画「クレヨンしんちゃん爆発温泉わくわく大決戦」に丹波さんがゲスト出演された時のセリフに「俺はジェームズ・ボンドと風呂に入ったことがある。」というものがありますがこれはタイガーがボンドを自宅に招いた際に自慢の風呂でもてなしたシーンのことを指しています。
 ボンドガールには浜美江さんに若林映子さんと東宝特撮シリーズ、クレージーシリーズでもおなじみの女優さんたち。ちなみにヨーロッパでの映画のキャンペーンパーティーにはなんとあの世界のサムライ三船敏郎さんが訪ねられてきたそうです。
 そして今回スペクターの指揮を執るのはついにその姿を現した大首領エルンスト・スタブロ・ブロフェルド。ボンドのライバルとして後に「女王陛下の007」「ダイヤモンドは永遠に」「ユアアイズオンリー」にも登場しました。
 また見所としてはマツ島上空でのヘリコプター戦と忍者軍団とスペクター部隊の決戦が挙げられるでしょう。
 ボンドの乗った小型ヘリコプターが敵のヘリコプター部隊に急襲されます。しかしボンドは秘密兵器の数々でこれを撃墜。勝利宣言にもユーモアな一言を付け加えるあたりは後の三代目ロジャー・ムーアを彷彿とさせられます。
 一方忍者軍団は全身タイツで刀を背負い、マシンガンやピストルで武装した少々(かなり)怪しい格好。しかし戦闘では様々な武装や罠を仕掛けたスペクター要塞に果敢に突撃。ボンドが作ったチャンスを逃さず基地内へ殴り込み爆薬多様の大決戦を展開しました。
 また今作にはシリーズ中の迷シーンとしてボンドがカラコン、カツラ、服装で日本人に化けるシーンもあります。しかしどう見ても日本人には見えない怪しい西洋人(笑)。若干猫背気味のいかつい紋付き袴のジェームズ・ボンドは一見の価値ありです。

 若干怪しい描写は目立ちますがアクションを中心にスリリングな展開、バラエティーに富んだ演出の数々でさらなるファンの心を掴んだ一本としてこれから見てみようと思われる方にオススメの作品。「007は二度死ぬ」です。

 なお次回の007紹介は「007・ロシアより愛をこめて」を予定しております。

007・サンダーボール作戦

2013-01-22 00:43:07 | 映画
さて、今回も「007」を紹介します。第4作「007・サンダーボール作戦」です。

 人間ドックがてらホテル並みの病院で休暇を楽しむボンド。その頃、NATO(北大西洋条約機構)のヴァルカン爆撃機が訓練中に消息を絶った。しかもこの爆撃機にはなんと二発の新型原子爆弾が搭載されていた。
 かつて「ドクターノオ」「ロシアより愛をこめて」でボンドに苦汁をなめさせられた秘密犯罪結社スペクターはこの二発の原爆を手に入れ、NATOに対して一億ポンド相当のダイヤモンドを要求してきた。
 直ちにMI6(英国情報部)は00(ダブルオー)要員を召集し、原爆捜索および奪還作戦、コード名「サンダーボール作戦」を発動、ボンドはバハマのナッソーへ飛ぶことになった。そこには爆撃機に乗り込んでいた空軍少佐の妹がいるという。実はボンドはその空軍少佐の遺体をなんと爆撃機が飛行していたまさに同じ時間に病院で目撃したのだ。実はこれがトリックであった。スペクターはこの人物をニセモノとすり替えて爆撃機を海上に不時着水させて原爆を回収したのだ。
 バハマへ到着したボンドは早速その空軍少佐の妹ドミノに接触したが、彼女の後見人ミスター・ラルゴに何か良からぬものを感じていた。なんとラルゴはスペクターのNO2であったのだ。
 直ちに秘密兵器を持ったQとCIAのフェリックスも合流し、ついにバハマ近海で爆撃機を発見した。しかし、すでに原爆は運び出されていた。ドミノの協力をうけ原爆のありかを突き止めたボンドたち。アメリカ海軍も駆けつけ海上海中を舞台に大決戦の幕が切って落とされた。果たしてボンドは原爆を奪い返すことができるのか。


                  

今作は中米の海を舞台にした作品です。前作がアクション重視であったのに対して今作はアクションとサスペンスを両立させた作品と言えるでしょう。
 今回の悪役は隻眼の紳士、秘密組織スペクターのNo.2ミスターラルゴ。大型クルーザーを所有し、海岸に邸宅を構えた地元でも名の通った人物。
 失敗者には罰としてサメのいるプールへと落とすなどといった場面もありました。
 自分は007のボス悪役ではこのラルゴと「黄金銃を持つ男」の殺し屋スカラマンガが特に好きです。今までと違いいかにも好敵手といった感じで部下達と最前線で作戦を遂行してあの手この手でボンドを追い詰めるまさに強敵でした。

 海が舞台でしてアクアラング装備のボンドが敵の殺し屋達と海中戦に告ぐ海中戦、不適な紳士ミスター・ラルゴとの絡み、実に露出の多い服装の多いボンドガールミス・ドミノ(笑)、ラストはこれぞボンド映画と言って拍手と笑い間違い無しです。ちなみに近作もボンドカーはアストンマーチンDB5です。

 また今回ボンド役のショーン・コネリーが水中シーンの撮影中にプールにサメが迷い込んでしまいコネリーが慌てて水面を走るかのように飛び上がったそうな。


 最後にまとめますと、アクションありの美女あり、若干ミステリーじみた演出がスパイスになったこれぞボンド映画!!
 ちなみに後にショーン・コネリー主演で「007・ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされました。
 ファミリー向けとしてもお勧めする007第4弾「007・サンダーボール作戦」です!!

007・ゴールドフィンガー

2012-08-07 23:31:04 | 映画
 さて、続いて久しぶりに映画を更新します。前回の007シリーズの紹介予告にのっとり今回は007シリーズ第3作「007・ゴールドフィンガー」です。私が初めて見た吹き替え版007でした。(自身初007のドクターノオは字幕版でした)

                

 任務を終えてマイアミで休暇を楽しんでいた007・ジェームズ・ボンドのもとにかつて「ドクターノオ」に登場したCIAの盟友フェリックス・ライターが訪ねてきた。それは上司のMから出された新しい仕事の事だった。ボンドと同じホテルに泊まっている富豪ゴールドフィンガーの監視であった。そこでカードゲームに熱中していたゴールドフィンガーのイカサマを見抜いたボンドは彼の女性秘書に接触するが彼女はボンドの宿泊していた部屋で何者かに金粉塗料を体中に塗られて窒息死させられた。
 ロンドンへと戻ったボンドはMから改めてゴールドフィンガーの監視を命じられる。奴は金の違法取引の疑惑がかけられており、スイス銀行からMI6へと調査の依頼が来ていたことを知らされた。早速ゴールドフィンガーに接触したボンドは新たなる愛車アストンマーチン・DB5と共に謎を追う。その頃ゴールドフィンガーは毒ガス散布によるアメリカフォートノックスの金塊保管庫襲撃計画「グランドスラム作戦」を企てていた。この事実を掴んだボンドであったがゴールドフィンガーにつかまり外部との連絡を絶たれてしまう。そこでゴールドフィンガーの部下であるプッシー・ガロアを改心させフェリックスへと連絡を取ることに成功する。アメリカ陸軍も出動し、フォートノックスを舞台にした一大決戦の時が近づいていた。

 今作の見所はまずなんといってもボンドカー初登場です。スイッチ一つで機関銃に防弾シールド、飛び出すエジェクトシートなどが装備されたアストンマーチンは一見の価値ありです。カーアクションは第1作ドクターノオでもありましたが今回は夜のマシンガンなども使った格段にレベルアップした仕上がりになっております。
 そしてもう一つの見所はボンドガールのプッシー・ガロア役のオナー・ブラックマンの美しさです。当時37歳とシリーズ第12作のユア・アイズ・オンリーまでは最高齢記録でした。しかし前2作のボンドガールとは一味違う大人の女性らしい立ち振る舞いや美しさはシリーズ中でも特に人気が高く、現在でも初代ボンドガールハニー・ライダーと1、2を争うとも言われています。
 そして度々現れる悪人ゴールドフィンガーとの絡みやその使用人オッド・ジョブとの対決も見逃せません。前作までのボス悪役ドクターノオ、クレッブ大佐、クロンスティーン作戦部長に比べて登場している時間が長いのも今作の特徴です。
 さらにとても印象深い主題歌。歴代の中でも特に人気の高いのがシャーリー・バッシーが唄う同名の主題歌は日本の自動車のコマーシャルにもカヴァーされて流れたことがあります。
 また余談ですがボンドの秘密兵器を作る凄腕発明家Qの仕事場も初登場します。

 私はアクション的作品として観る007ではこのゴールドフィンガーが一番好きです。皆様も機会があれば一度ご覧下さい。
 他にハードボイルド的なら第2作「007危機一発・ロシアより愛を込めて」、バラエティ的なら第5作「007は二度死ぬ」、SF的なら第11作「007ムーンレイカー」、サスペンス的なら第4作「007サンダーボール作戦」を推奨します(あくまでも個人的意見です)。
 今後007の更新はこの4作品のいずれかを選ぼうと思っています。

 以上久しぶりの映画についての語りでした。

2001年宇宙の旅

2011-07-26 00:30:32 | 映画
 暑中お見舞い申し上げます。久しぶりの映画紹介です。今回は1968年公開「2001年宇宙の旅」です。

 かつてまだ人間という種族が猿のような生態を持っていた頃、地球に一枚の石版が現れました。その名は「モノリス」。そしてその石版の光を浴びた数匹の猿は突如死んだ動物の骨を道具として使い、人間への一歩を踏み出した。
 そして現代、時は1999年、衛星軌道上の宇宙ステーションから飛び立った一機のシャトルが月面へと到達しました。それに乗り込んでいたフロイド博士はアメリカ合衆国宇宙評議会の代表としてある調査に向かっていた。それは月の地下から発見された一枚の石版の調査であった。その石版こそかつて人類に道具を教えたものと同種の「第二のモノリス」であり、それは太陽の光を浴びて木星に向けて電波を発したのです。
 そしてそれから18ヵ月後の2001年、木星探検隊が結成され宇宙船「ディスカバリー号」は木星へ向けて旅立った。

 以上が中盤までの流れです。この映画は世界映画史に残る不朽の名作とたたえられ、多くの人々を驚かせた超大作です。CGのほとんど無い時代に表現された宇宙空間やワープの描写は圧巻の映像美、そして壮大な音楽をバックに展開する物語が見所でしょう。またこの作品も後に多くの映画に影響を与えたことは言うまでもありません。
 しかし何より印象深いのはオープニングです。月の向こう側に太陽が現れ地球がその間に並びすべてが輝く、そしてそこに流れるクラシック曲の「ツァラトゥストラはかく語りき」と相まってとても印象深い仕上がりです。
 アポロがまだ月へ行っていなかった時代の映画ですがその宇宙空間でのストーリーも驚きの連続です。
 残念ながらYouTubeではOPしか見れません。(日曜洋画劇場の故淀川長治さんの解説は2011年7月現在見られます。)興味のある方はレンタルで是非どうぞ。(ちなみにレンタルDVDは自分の探した限り字幕版しかありませんでした。)
 暑い今日この頃、皆様熱中症や夏風邪にはくれぐれもお気をつけ下さい。