お付き合いして30年。以前の会社の近くにママのお店があった。
カウンターとテーブルに10名座ればいっぱいの細長い店。新宿2丁目から徒歩5分のところに
其の店の名前のドンキホーテがあった。商店街の外れに夜になると年季が入った木製の入口の
ドアの上に白のペンキで書かれた店の名前をランプが月の光とともに怪しく照らしていた。
夜の8時頃から深夜4時頃まで 夜な夜なお客がドアを叩く。カウンター中は1人でお客に応対していた。
手料理とか軽い音楽がせまい店の中を踊っていた。、
少し照明を落とした店の中は壁に飾られた越路吹雪の肖像画が怪しく目に映る。
彼女の大フアンであるママの口からは深夜店の中に歌が流れる。
カウンターの小さな椅子に座りながら目の前のあやしげな透明なアルコールを一気に
口の中に。
ボットする頭と体がいつの間にか夢の世界に
カウンターに座る人種は多様。
男女問わず、多くの職種のお客が止まり木に腰を落とし、ある時は仲間同士、ある時は
偶然隣同士に座ったきっかけで話が進む。
そんなこじんまりな店の中を煙草の煙と音楽が別世界へとお客を運ぶ。
其の案内人がママである
久し振りのデート
優しそうな風貌の中に新宿の夜の世界を生きてきた強い生命力がにじみ出る。
人を見る目、人を感じる心は、全てあのせまいクンターの中で多くのお客、酔客、相手に
話しながら相談を受けてきた結果である。
今日まで一杯生きてきたママの目はいつも優しい。
店内の騒音と目の前の料理は忘れ
ママとの会話が進む。