はーぴー日記

イラストレーター&デザイナーはらだゆきこの日記です。

群衆に、銃弾を打ち込むこと

2011-11-02 01:45:28 | Weblog
クリストフ・シュリンゲンジーフが仕掛けた演劇のドキュメンタリー映画「外国人よ、出ていけ!」を見ました。

映画の前後に、演劇評論家のハンス=ティース・レーマン氏が解説をしたのですが、それがとてもよかった。

最初に、クリストフ・シュリンゲンジーフがどんな人だったかは、
こちらを見るとよくわかります。
(自分的には、見て5分で気分が悪くなった「ユナイテッド・トラッシュ」の監督であったことに帰宅してから気付きました。)

外国人排斥について、今の日本で起こっていることと2000年のころの
オーストリアの状況は非常に良く似ています。
この映画については、本当に伝えたいことがいっぱいあって、
あとできっちり書きますが、とにかく、見ていてずっと鳥肌が立ちました。
そういう場面の連続でした。

この映画がふたたび日本で上映されますように、
できたらDVDにして販売してほしいです。(上映会したい!)

とりあえず、映画の中にでてきた印象に残った言葉の箇条書きを
書いておきたいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーー

・解説のレーマン氏:「彼はよく、ヨーゼフ・ボイスの“自らの傷跡を見せるものは癒される。隠してしまうものは、癒されない”という言葉を引用していました。」

・シュリンゲンジーフ(今後、シュリ):「いかに人を集めるかがメディア・インスタレーションの要である。」

・シュリ:「真のシュールレアリストの行動は、群衆に銃弾を打ち込むことだ。
僕は、実際には銃弾は撃ってないけど、群衆の痛みや叫び声は聞こえたでしょう。」

・「正しい時に正しい場所で正しい方向になにかを行えば、人は動く。」

・「(この演劇を体験すると)社会が、敗者を作り出すシステムに加担していることに気付く。
そして、勝者はいつも少数にすぎないことも。」

・シュリ:「外国人、というのは新しい貨幣なんだ。右翼が外国人排斥を言うのは、単にビジネス上の戦略にすぎない。」

・「民主主義は多数決だ。ではもし多数決の結果、民主主義の廃止を選んだら?」

・シュリ:「芸術が世界を変えるなら、なぜ政治と芸術を交換しない?」

・シュリ:「共に踊るための多様性のあるシステム、それが(自分にとっての)絵。」

・シュリ:(シュリンゲンジーフを賞賛するおばさんに向かって)「自由党(極右)の旗を買って、観光客の尻にケリを入れてくれ!」

・「他者を選ぶのではなく、自分を選べ」(2000年に選挙に出た時のコピー)

・レーマン氏:「芸術の9割は“勇気”だ。人と違うことをやってみるという勇気。」



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。