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憂生’s/白蛇

あれやこれやと・・・

-ジンクスー 6

2022-12-06 15:41:07 | ボーマン・ボーマン・5 -ジンクスー

「なんだよな・・俺がおまえをかまってやれたらいいなって

俺はおもってる。

だけどな、俺にはニーネがいるから・・

だから・・どうにもしてやれないけど、

俺だって充分おまえをかまいたい男のひとりなんだぜ」


場合によっては、不謹慎なくどき文句かもしれない。

だけど、

リサはボーマンの言葉に光をみた。

それは、「俺だって充分おまえをかまいたい男のひとりなんだぜ」

って、ところでなく、

「俺がおまえをかまってやれたらいいなって俺はおもってる。

だけどな、俺にはニーネがいるから・・」

と、いう言葉からだった。


リサは行動と思いをひとつにしようと、自分を縛っていたと思う。

ボーマンの言う「ニーネがいるから」は

リサの言う「ハロルドしかいない」とは、

全然質が違う。


ボーマンがいう、ほかの男に頼ってもいいということは、

ボーマンの科白でいえば、

「俺がおまえをかまってやれたらいいなって俺はおもってる」

と、いうことと同じだろう。

そして、リサはそれを自分に当てはめた時、裏切りのように思えた。

ハロルドがいるのに、ほかの男に頼る。

これは間違っている。


そう思った。


だけど、今じっさい、ボーマンにかまわれて

リサの気持ちがかわってきていた。

ニーネがいたって、ほかの女をかまうことはできるし、する。

でも、それは、けっして、ニーネをうらぎっているわけじゃない。

ボーマンがいう、すがったら、そのまま、くずれちまうリサっていう意味が

リサにもみえてきた。


じゃあ、ボーマンがリサをかまったら、

ボーマンはリサにおぼれちまうってことになるか?


なってやしない。


「ニーネがいるから・・」


頼ろうが、頼らせようが、

一番護っていきたい存在をきちんと護っている。


結局、護っていきたい存在をなくしてしまうような

ちっぽけな思いだから

ほかに頼ることも、ほかを頼らせることもできないだけ。


こんな弱い思いで自分を防御しながら、

ハロルドだけを思ってます?


突然、リサは大きく、笑い出した。


笑い終わるとリサはボーマンの傍にたった。


「ボーマン。よ~~くわかった。

なにもかも、わたしのせい。

そして、もうひとつ、おねがいがあるの・・。

私は今、本当にハロルドが必要なのか

本当にハロルドが好きなのか

自分の心がわからない。

私がすきだったのは、ハロルドを思う「私」

ようは、私は私をまもっていただけなのよね。


そんな・・私の心の奥底にハロルドがいるのか・・。

ボーマンのいうように、

「ニーネがいるから」って、そんな風に

「ハロルド」がいるからって思える私がいるのかしらって、

そう思うの。


だから・・」


つまるところ、ボーマンに身も心もあずけてみたいってことだろう?

そうすることで、ハロルドがいるか、どうか確認してみたいってことだ?


それって、はやい話・・

ボーマンと一線をこえようってことになるんじゃないかい?


で、それはそれでいいとしてさ・・・。

それで、ハロルドがいたら?

ハロルドがいなかったら?


リサの言葉にボーマンがかすかにうなづいたようにみえた。

で、それからボーマンとリサがどうなってしまったのか?


リサがハロルドを見出したのか、みいださなかったのか?


そこんところは、筆者が遅い昼飯をくっているうちに

ボーマンがけりをつけちまって

詳細がさっぱりつかめない。


ボーマンのことだから、絶対悪いようにはしない。

長いつきあいである、筆者にはそこだけはわかるが

なにせ、ボーマンだ。

荒療治をモットーにしているから、なにをしでかすかはわからない。


やじうま根性と、すけべな好奇心でリサとはどうなっちまったんだ?

って、ききたくもあるが、

そんなことを聞いた日にゃ、この話はここでおわっちまう。


とっとと、うせろ、下種が~~~~と、

どなりまくられ、あげく、本当のところ、リサがどうなったか、

ハロルドがどうなったか、

行方知らずで、ボーマン・ボーマン・5を強制終了しなくちゃしかたがなくなる。


まあ、そんなわけで、

このあたりへの疑問を一番問いたい筆者みずからが折れるしかない。


さて、話をもどそう・・。


リサに見送られて、玄関をでてきたボーマンの顔つきはわるくない。


車をすっとばして、自宅に帰ってきて、ニーネの出迎えにも

疚しい気配はこぼれてこない。


え?


それやっぱ、俺様をうたぐってるじゃねえか?って?


ボーマン、そこは、まあ、多めにみといて・・・。


リサのほうは、なんとか、解決したわけだけど、肝心なハロルドはどうなのさ?

 

ボーマンは思惑ありげに、答えた。


「俺の予想じゃ、今晩あたりかな?

なきっつら、かかえたハロルドがここにやってくる」


ほう~~~?


「ま、しあげはごろうじろ・・さ」


ニーネに、にちゃにちゃ甘えたいボーマンはさっさとニーネの後をついて、いってしまったし、なんか、二人の邪魔をするわけにもいかないし・・


問題の今晩まで、しばらく・・待つしかないようだ。



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