人気スポットの大型商業施設「渋谷ヒカリエ」の食品売り場の一角に風変わりな「バザール」がある。
アフリカなどから仕入れたドライフルーツや香辛料を産地の文化や歴史、生産に携わる人々の思いと一緒に量り売りする。
ウガンダのジャリ村のドライフルーツは芳醇(ほうじゅん)な甘みと酸味が人気だ。
だが、それ以上に慣れない生産や衛生管理に苦戦する村人たちの奮闘記やその収入で生活が改善する様子を読むと、思わず応援したくなる。
そのこだわりは、ラクダで砂漠を遊牧するベドウィン族をほうふつさせる、デーツ(ナツメヤシの実)の包装紙にも込められている。
古代エジプトからオアシスに群生する真っ赤なデーツは遊牧民の貴重な栄養補給源として重用されてきた。
だが、干し柿にも似た甘みゆえに虫がつきやすい。
それを4年の歳月をかけ衛生観念や防虫技術を伝授し、輸入にこぎつけた。
ストーリーごと売り込む工夫には、「買いたたくのではなく、適正な値段で買うことがアフリカの自立や生活改善にも役立つ」(FAR
EASTの佐々木敏行代表取締役)との経営理念がある。
ケニアでマカダミアナッツを一大輸出産業に育てた立役者の佐藤芳之氏は成功したナッツ会社を惜しげもなく現地に譲り、オーガニック・ソリューションズ・ジャパンを立ち上げ、ルワンダでゼロからのスタートを切った。
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