
そんなこんなで神戸関係の資料の整理をしていたら、しばらく忘れていたが、今年ワヤンの公演で神戸に行ったときのものがいろいろ出てきた。
そういえば、鉄人28号に踏まれた脚を引きずりながら関西の世界的建築家TAさん設計の美術館に寄ってみたのであった。建築は案外つまらなかった。むしろ、展覧会にご贔屓のエルネスト・ネトやツェ・スーメイの作品があったので行く気になったわけだが、そうなら大学でインヴィテーション貰えばよかったが、後悔先に立たず。
ネトの作品はネトらしいながら意外と渋かったが、スーメイの「エコー」という作品はよかった。断崖絶壁の緑地の上でただひたすらチェロを弾いて、そのごだまと合体するというだけの映像なのに、なぜか心惹かれるものがある。30分近く観ていただろうか。映像展示というのは、ストーリー性より、淡々と感覚世界にうったえる方がいいかもね。
で、ま、たまたまそのときに買ったハガキが出てきた。ミュージアムショップでいくつか買い物をしたなかのひとつ。3Dのはがき。特に珍しいものというわけではないが、試しにWEB上で再現してみたが、果たして立体に見えるだろうか。もちろん本物は1枚物ですよ。
神戸の大学は、来年も招いてくれることが決まったそうで、感謝。来年はスタソーマ後編、これで一旦完結です。
で、このときは日曜だったので、美術館の後に中華街で神戸名物豚まんと昼からビールで休憩。そう、関西では、わざわざ豚といわない限りは、肉は全部牛なのである。カレーもカツレツもスキヤキも丼もそう。だから肉まんとは言わず、豚まんという。
この習慣の境界線は、関ヶ原から桑名にかけてのエリアだと以前にタモリが言っていた。それは当たっていて、実は、関西(近畿=都の周囲/畿内=都内)とは、関所で守られていた場所なのだ。その東側の関が不破の関だと言われている。いまの関ヶ原にあった。つまり、それより西が関西でそれより東が関東。だから昔から大きな戦もこの境界領域で行われる。うどんやそば、キツネとタヌキもここで入れ替わる。
当然、関があるということはその行き来は自由でないわけで、文化や慣習も途切れてしまう。一見感覚的にみえる文化の差異にはそれなりの歴史的理由があるというわけだ。
でまあ、ビールでいい加減な状態になりつつ、その後、古本屋と中古CD屋で掘り出し物ゲット。本は3冊も買ってしまった。神田なら7~8千円はしそうなものが1,500円くらい。
わざわざ神戸で買わなくてもとおもうでしょ、ネットもあるし。でもネットにないものもあるし、ここで買ったという記憶も残るんです。「地方へ行ったら古本屋に行け」とは故山口昌男先生の教え。20年近く前、まだ先生がお元気だった頃、ネット販売もろくになかった時代、一緒に門司港に行ったときに街をブラブラ雑談しながら古本屋を覗いたときにそう言われた。先生、いまもそれ、守ってますよ。(は)

エルネスト・ネト 「私たちはあの時ちょうどここで立ち止まった」(2002)

ツェ・スーメイ 「エコー」(2003)

