三面記事から見る最近の中国

気軽に読めるニュースを、バックグラウンドの説明や私の感想を交えながら、紹介します。

北京大学は孝行でない学生は自主募集では採らない

2008-11-30 | Weblog
 今の拝金主義の時代には、学生でなくても親孝行でない人はいっぱいいます。そうした社会の風潮に腹を立てている人もいるんでしょうが、大学が孝行かどうかなんて判定できるんでしょうかね。

 北京大学学生募集室の劉主任が、2009年の自主募集政策について説明した。募集範囲をこれまでの「高校卒業生」から「高三卒業生」に改めた。これは学生が浪人して北京大学を目指すのを抑えるためだという。

 また今年は学生推薦の条件を「熱愛北大、心系天下、人格健全、成績優秀」から「熱愛北大、孝敬父母、人格健全、成績優秀」にした。第二の句「孝敬父母」は、「父母に孝行の気持ちのない人が、他の人や国家、社会に有益なことをするとは想像できないからだ」という。

 だがその後、専門家グループがそれを否定、父母に孝行は特別強調することではなく、誰でも当然すべきことだとして、「心系天下」に戻した。だが劉主任は、自主募集では、もし父母に孝行でない学生だと分れば、合格させないと強調した。 

広東の都市の66%は酸性雨汚染を受け、珠江デルタで2回雨が降れば、1回は酸性雨

2008-11-29 | Weblog
 汚染を起こすことは簡単ですが、いったん広まった汚染を退治することは非常に困難です。広州市で2010年にアジア大会がありますから、それまでにはなんとかしたいのですが、北京オリンピックの時のようにうまくいくでしょうか?

 広東省の都市の3分の2は酸性雨汚染を受け、珠江デルタで2回雨が降れば1回は酸性雨となる。2008年上期、当地の汚染源と外部から運び込まれる汚染物質が共同で影響し、広東省の酸性雨汚染は依然ひどく、多くの人が広東へ来た後、皮膚がおかしくなったとぼやいた。

 去年、広東省政府と国務院は汚染を減少させる明確な約束をし、絶対に完成する必要がある。今後3年、新たに汚染物を増やさないほかに、二酸化硫黄とCODそれぞれ8%、11.2%減少する責務がある。今年は中間考査の年で、それぞれ2007年より4%、3.5%減少させねばならず、相当な困難である。

黄河水系の3分の1は水質が劣V類

2008-11-28 | Weblog
 黄河は水量が減り、水質も悪化していることは以前から報道されていますが、実態は非常に悪いようです。劣Ⅴ類は水質標準の最低ですから、ひどいどぶ川と言ったところでしょうか。これを元に戻すには莫大な金と長い時間が必要になります。

 黄河水利委員会が最近発表した「2007年黄河水資源公報」によると、2007年の黄河の水質が劣V類の長さが4,557キロ、全長の33.8%におよんだ。

 2007年の本流、支流で水質を評価した長さは13,492キロ、その中でⅠ類、Ⅱ類標準は16.1%、Ⅲ類標準は27.5%、Ⅳ類標準は15.8%、Ⅴ類標準は6.8%、劣Ⅴ類標準が33.8%を占めた。

 また2007年の黄河流域の廃水汚水排出量は42.8億トン、その内で都市住民の排出が23%、第2次産業が70.6%、第3次産業が6.4%を占めた。

普段は休暇をとり惜しみ、年末の休暇申請激増で、企業は人手不足

2008-11-27 | Weblog
 今年は有給休暇制度を始めた初年度で、いろいろ不備な点があったようで、年末になって休暇取得ブームが起き、企業は困っているようです。そういえば、私もイザというときのために休暇を取っておき、流してしまったことがありました。

 今年は企業は休暇規則の制定が間に合わず、多くの人が年末に休暇を取ろうとし、11月以降、多くの企業で休暇ラッシュが続いている。人手不足を避けるため、管理者が犠牲になったり、代休を翌年に取らせたり、金を払って出勤させたり対応に追われている。

 300社近くの企業を調査した結果は、83%がすでに有給休暇制度を実施しているが、休暇の取り方を規定したのは2割しかない。有給休暇のある社員の13%が旅行、バカンスだったが、大半は35歳以下の若い社員だった。他は私用休暇、いざと言う時の予備にしていたが、53%は特に休む理由がなかったため年末に休むという。

 ある会社の社長は、今年はよく考えず、休暇ラッシュが起きてしまったので、来年は社員にとって取りやすく、会社の仕事に影響しない休暇の取り方を規定すると言う。

ネズミの干物が東莞の市場に出没

2008-11-26 | Weblog
 広東省ではなんでも食べると言われていますが、ネズミも食べるようです。だいぶん前にも、レストランでネズミ料理が出されていると言う記事がありました。おいしいんでしょうかね?

 ネズミを捕まえて加工し、キロ60元で売って商売繁盛している。このネズミは山や田畑で捕まえた野生で、家に住んでいるネズミではないと言うが、検疫証はないし、どこから仕入れているかもはっきりしない。

 広東の大歩村の自由市場の出口で、70歳あまりのおばあさんがネズミの干物を地面に並べて売っていた。彼女はネズミは自分の田畑で捕まえたもので、家で食べきれないので売っているんだという。市場の中の干物の店でも、皮をはいだネズミが売られていた。

 店の主人は、「このネズミは家ネズミじゃないよ、そんなもの売らないよ」という。ネズミは遠い山で捕まえたもので、よく売れて商売繁盛だという。1キロ60元で、一般のベーコンよりも高い。

 当地の工商分局は、ネズミの販売は許可していない、これまで市場では見たことはない、もし発見すれば直ちに没収、廃棄にするという。医者は、寄生虫や病毒を持っているので食べないようにと言う。

痛みをこらえ、産卵期のニワトリを売り払う

2008-11-25 | Weblog
 今年前半までは中国はインフレ傾向が強かったのですが、最近は消費者物価指数が急激に下がっています。このため、豚肉や鶏卵の価格が下がり、ブタやニワトリを処分する農家が増えています。

 それぞれに仕方がないのでしょうが、こんなことをするから物価の急激な変化が起きるのだと思います。もう少し長期的な価格安定策はないものでしょうかね?

 昨日、長安のある養鶏農家は3,000羽のまだ卵を産むピークにあるニワトリを全て売り払うことにした。その原因を聞くと、最近、タマゴもニワトリも値段が下がり続けていて、一方、飼料は値段が高いままで下がらず、このまま飼い続けると赤字になるだけで、利益の見通しがないためだという。

写真:http://www.xawb.com/gb/photo/2008-11/23/content_1472819.htm

肖像、指紋付きの不動産権利書の新サービス

2008-11-24 | Weblog
 不動産の権利書も偽造が多いのでしょうか、持主の顔の写真と指紋のデータを加えた権利書ができました。こんなものができると言うことは、きっと偽造による事故が多いという背景があるのでしょうね。

 10月末から、新型の肖像、指紋付きの不動産権利書が北京市の一部で使用され始めた。デジタルのニセモノ防止のハイテク技術により、不動産取引の安全性を高める。この種権利書は目下、延慶と通州で試験され、延慶ではすでに実施、通州では準備段階。

 延慶県の不動産交易センターでは、権利書の手続きに来た人が、写真を撮影された後、2本の指の指紋を入力された。その後、肖像、指紋のデジタルニセモノ防止がされた権利書を受取った。

 係員によると、このサービスは有償で、住民が選択することができる。サービス費用は120元で、登記の時にデータを採取して権利証を作る。将来その不動産を譲渡する時は、係官が専門の設備で、権利書の持参者がデジタルの肖像と一致するか、指紋が一致するかを確認して取引をする。

 モデル地区の結果がよければ、このサービスを全市に広めるが、従来の権利書もなくすことはない。

大学を退学し、来年の受験を目指す浪人が例年より1割増

2008-11-23 | Weblog
 日本でも、いったんある大学に入学したが、満足できないので、退学してもう一度大学受験をするという人はいますが、おそらくそのような人は中国の方が多いでしょう。それは中国には北京大学、清華大学というスーパー一流大学があり、他の一流大学よりもうんとステータスが高いからです。

 2009年の大学入試の受験申請が近づくにつれ、予備校に申し込む人が大幅に増えている。その中で希望の大学や専門でなかったとして、大学を退学して再び入試にチャレンジする人の比率が例年より大幅に増えている。

 2010年からは北京市の新しい高校制度に対応した入試になるので、来年は旧課程での大学入試の最後のチャンスとなる。このことも今年の浪人が増えた原因である。

 「僕の目標は北京大学の化学系」、すでに北京大学医学部の大3学生は夢の実現のために、1ヶ月余り前に退学、2年ぶりに高校の教科書を読み始めた。大学を退学して再び受験するのはほとんどが高得点の学生で、数点の差で有名校に入れなかった人だという。

 ある予備校には北京理工大学、北京郵電大学、天津大学、武漢大学、浙江大学など有名大学を退学した人もいて、北京大学、清華大学を目指している。「もう一回チャレンジする、結果が悪くても納得がいく」とある大学を退学した学生の顔には大勝負にかける決意が現れていた。

夜中に商店3軒が襲われ、違法に取り壊し:店の主人は押さえつけられたまま、空しく見物

2008-11-22 | Weblog


 11月8日の夜中3時、家で寝ていた王さんは門が蹴られる音を聞いた。まだ服も着ないうちに門が破られ、手に棍棒を持った男10人余りが「出て来い!出て来い!」と大声で叫んだ。

 「家から10メートルほど離れたところまで引きずられ、無理やり跪まずかせられた。するとシャベルカーが建物を押し倒し始めた」。「私は羽毛服を作る商売だから、中にはミシンや布や羽毛が大量にある、13万元にもなるんだと頼んだが壊されてしまった」

 隣の百貨商店でも、数万元の商品が埋められてしまった。数分後には、シャベルカーは作業を終えて去っていき、男たちも去った。20メートル離れたところにあるアクセサリーの店も同じように壊され、何万元かの商品が全て土に埋もれた。

 これらの店の家主は、ある不動産会社が近くで開発をしており、取壊しの話を持ち掛けられたが、話がまとまらなかったといい、その不動産会社を疑っている。「奴等以外に、何も理由なしに真夜中に壊すわけはないだろう」

写真:http://www.xawb.com/gb/news/2008-11/10/content_1471440.htm

浙江省の70人の食中毒の原因解明、元凶はブタに食べさせた「痩肉精」

2008-11-21 | Weblog
 最近の食品安全問題ではこれまでしらなかったことを次々と教えてくれます。見せ掛けの蛋白質の含有量を高めるために、メラミンを加えるとか、今回のブタに興奮剤を食べさせるとか・・・。でも運動をやめられないために、赤身の割合が高まるなんて、可哀想ですし、そんな豚肉が身体によいとは思えません。

 浙江省嘉興の企業で70人が食中毒になった原因は、豚肉に含まれる「痩肉精」という興奮剤だったことが明らかになった。この薬品は肉の赤身率を高めるが、人体に危害を及ぼし、国家は何年も前に使用を禁止していた。

 11月10日の昼食後、嘉興の中茂塑●実業有限公司の70人の社員に手足のしびれ、心拍増加、嘔吐などの症状が出た。彼らはみんな豚肉を食べていた。当時は食中毒と判定され病院へ治療に送られた。(●は月+交)

 だが食中毒を起こした元凶は肉に含まれた興奮剤だった。「痩肉精」を食べさせると、ブタに赤身が増える。原理は簡単で、食べた後ブタが運動を続けるからである。だが後も大量の薬物が残り、人体に危害を加える。