三面記事から見る最近の中国

気軽に読めるニュースを、バックグラウンドの説明や私の感想を交えながら、紹介します。

専門家が警告:2050年には珠江デルタの半分以上が水没

2007-04-30 | Weblog
 珠江デルタというのは、広東省を流れる珠江の三角州で、広州や深センなど一番経済が発達している一帯です。珠江デルタで水位が上がれば、長江デルタだって同じことじゃないかと思うのですが、こちらについては書いてありませんでした。いずれにしても、中国が環境問題に注意し、具体的な対策を取ってくれるのはいいことです。

 もし何にも措置が取られなければ、2050年前後に、珠江デルタの5,546平方キロの区域が水没し、総面積の64%におよぶ。防潮堤などの措置を取っても、なお1,153平米は水没するだろうと推測されている。

 4月20日、中国科学院南海海洋研究所と英国のプリマス海洋研究所が気候変化などの問題で協力する契約を結んだ。双方は気候変化、沿海地区の持続可能な開発管理などで合作を強化する。

 関係専門家は、今後50年以内に海面の上昇と極端な気候による影響が広東へ与える脅威は急激に増加すると警告しており、できるだけ環境に優しい生活方式をとり、例えば、電力節約、自家用車運転を減らしてできるだけ公共交通を使用する、太陽エネルギーを多く使い、ガスを減らすなど、気候温暖化を緩めるようアピールしている。

「文明袋」を無料配布 所かまわず痰を吐くと50元の罰金に

2007-04-29 | Weblog
 中国の都会は空気が汚れているので、痰を吐く人が多いのかもしれません。タクシーの運転手なんか、よく窓を開いて痰を吐くのを見ます。でもそれだけではなくて、クセになっているだけなのかもしれません。私の見た限り、教養のある人は痰を吐いたりしませんから、教育すればきっと変わるのでしょう。

 27日から、北京駅、王府井などで、痰を吐く「文明袋」が10万枚無料で配布される。市民や観光客に文明的な習慣を身につけさせ、2008年オリンピックのよい環境を作るためである。今後は制止されても、なお所かまわず痰を吐く人には現場で20元から50元の罰金を科す。

 紙製の「文明袋」は手のひら半分くらいの大きさで、「移動ゴミ袋」、「どこへでも痰を吐かないで」などと印刷されている。多くの市民、特に男性はちり紙を持つ習慣がないので、これを配り、正しく痰を吐くような習慣をつけさせるのが狙い。


北京のエイズ感染者は1.2万人超と推算 急速増大へ向かう

2007-04-28 | Weblog
 最近、日本ではあまりエイズの問題が取り上げられないようですが、どんな状況なのでしょうか。中国ではこれから爆発的に増える可能性があるとも言われますが、どうなるのでしょうか。データそのものもどれくらい信頼できるのか・・・。

 北京地区のエイズ状況は急速に増大する過渡期に向かっている。2007年北京市疾病予防管理工作会で発表されたデータによると、1985年から今までの累積エイズ感染者とエイズ病者は3,462人である。同時に、北京市衛生局は、現在北京の実際のエイズ感染者はすでに1.2万人以上と推算している。

 これまでの累積の3,462人の内訳は、北京市民が686人、他の省市の住民が2,634人、外国人が142人である。市衛生局の分析によると、エイズ感染者の中で、麻薬の静脈注射による感染者がトップで、1,357人、その他は順に、セックスによる感染が924人、輸血による感染が292人、採血の際の感染が243人、母子感染が46人、なお600人ははっきりした感染源が分っていない。

中国人は平均、年間で4.5冊しか本を読まない

2007-04-27 | Weblog
 私は「世界読書日」などというのがあることも知りませんでした。日本ではこんな調査をしているのかどうか知りませんが、日本人も読む本の数はあまり多くはないのではないでしょうか。

 文章が下手になるのは本を読まないせいかも知れませんが、文字を忘れるのはパソコンのせいでしょう。でも我々日本人は漢字を忘れても、ひらがなやカタカナがあるのでなんとかなりますが、中国人は困るでしょうね。

 毎年4月23日は「世界読書日」で、我国では昔から「読書は有益」と言われているが、現在読書好きの人は減る一方である。最近の統計によれば、読書率は1999年以来の最低になっていて、平均年間4.5冊しか読んでいない。

 多くの人にこの影響が出ていて、インターネットや携帯メールでも中国語のレベル低下が分るという。読書量が減っているのは問題で、いつもテレビを見たり、ゲームで遊ぶのは若い人の将来の発展に不利である。

「100万元のにせ札」のニセモノ

2007-04-26 | Weblog
 上には上のひどい人間がいるものです。気の毒なのは工事の作業者たちです。にせ札をつかまされなかったのはよかったけど、給料は払ってもらえなさそうですね。

 二人の工事請負頭が20万元で100万元のにせ札を買い、工員に給料を払おうと考えた。だが彼ら二人は、もっと腹黒いにせ札売りにあい、一番上と一番下だけがにせ札で、その他は全て白紙の「札束」をつかまされた。

 「我々は10分前に北京西駅バス停で、人に麻酔をかけられて現金20万元を奪われました・・・」と、4月5日早朝6時、二人の男が警察に届けた。2人の男と1人の女にもらったタバコを吸ったら、気を失い、気がつくと持っていた現金20万元がなくなっていたといい、、一人の容疑者の携帯電話番号を警察に伝えた。

 警察はすぐに現場の400本以上の吸殻を全部集め、周辺の15箇所のビデオ録画も逐一調べた。だが、吸殻からも二人の血液、尿からもなんら麻酔成分は検出されなかった。一体どうしたことか? 

 一方、二人の話した手がかりから、すぐに安徽省へ行き、容疑者を逮捕した。その自白によると、事件発生は今年2月7日、容疑者らは安徽省の長距離バス停で例の二人の工事請負頭に目をつけ、女が出かけて四方山話をしながらにせ札があることをほのめかした。その後取引が成立、にせ札を渡す時に白紙を混ぜて騙したという。

 警察が請負頭を再び尋問すると、全てばれていると観念し、安徽省で騙されて、北京で警察に届けた真相を自白した。「お前たちはなんでにせ札が必要だったんだ?」、彼らは長い間口ごもっていたが、最後に「工員に給料を払うためです」。警察は彼らの宿舎から「百万元」のにせ札を押収した。

「恥部を隠す壁」

2007-04-25 | Weblog
 「お役所仕事」といえば決められた通りのことを、何の工夫もなくやるというようなイメージですが、中国のお役人は「創意工夫」をして、自分の手柄を立てようとします。少し前には、山にペンキを塗って「緑化」したこともありました。

 甘粛省永靖県は貧困県で、平均で10%が貧困家庭だが、一部地区では70%以上に達する。この県の道路の両側に最近、9箇所できれいな高い壁ができた。当地政府は「これは農村環境を緑化、美化する『文化壁』だ」というが、当地農民はこれは「恥部を隠す壁」だと呼んでいる。

 蘭州市から永靖県まで、沿線はやせた荒山で、ほとんど緑がない。沿線の3つの郷鎮は貧困家庭が半分以上で、そこに見えるボロボロの家や崩れた塀を隠すために道路の両側に斬新な壁が作られたのだ。壁は青色に塗られ、上には絵がかかれていて、一部では琉璃瓦が乗せられ美しい。

 これらの壁は2006年後半から建設され始め、9箇所あり、総延長は2キロあまり。村民は、実際の生活には何の役にも立たず、単に役人の「面子」だという。政府がわずか2キロの水路を補修しないため、灌漑できずに耕作できないところもあるのにと怒っている。

 ある鎮の幹部は、「新農村建設」の要求で、県からの統一命令で実施したという。1軒の農家を隠すには10数メートルの壁が必要で、1,000元以上かかったが、これは農家の半年の収入に相当する。

小学生がワニに食べられる惨劇が発生

2007-04-24 | Weblog
 北海市というのは緯度が香港よりも南ですから、もうすっかり温かいのでしょう。ここには銀灘という海岸があり、きれいだそうですので、いずれは行って見たいと思っていましたが、ここで惨劇が発生しました。

 北海市咸田小学校の数人の生徒が北海市銀灘の観光地で遊んでいた時、9歳の劉君が長い間営業していなかった鰐池に入って、鰐に襲撃された。一緒にいた子供は、劉君の衣服が鰐に食いつかれ、大声で助けを求めたので、必死になって引っ張ったが、たくさんの鰐が劉君の周りに集まってきたという。

 北海市銀海区政府の「状況報告」によると、20日17時40分頃、咸田小学校2年生の劉君と他に3人の生徒が放課後、すでに営業停止している「漁家庄」鰐池の鉄の門を登って入り、鰐をからかって遊んでいたところ、襲撃に遭い、劉君が失踪し、他の3人は危険を脱した。

 21日から、この鰐池の水をポンプでくみ出し、関係部門の許可を得て、武装警察の2人の狙撃手が腹の膨れている鰐を選んで射殺し、解剖したところ、人体の一部が発見された。

盧溝橋事件が何年に起ったか知らない中学生がいる

2007-04-23 | Weblog
 盧溝橋事件が1937年7月7日に起きたことを、中学生の93%が知っているというのはすごいですね。やっぱり反日教育の成果でしょうか。ただ、中国では盧溝橋事件とは呼ばずに、七七事変と呼びますから、1937年だけ覚えればいいんですけどね。

 今年は中華民族の全面抗日戦争が爆発した七七事変(盧溝橋事件のこと、以下盧溝橋事件とする)の70周年であるが、先日中国人民抗日戦争記念館が北京の都市部8区の一部の学校でアンケート調査したところ、中学生の8%は盧溝橋事件が1937年に起ったことを知らなかった。

 同記念館は教育を強化するためにボランティア解説者を今日から募集することにした。ボランティアをする意志のある市民は勤務時間内に電話で申し込みをすること。連絡番号:83892355-267

大学卒業予定者200人あまりが浴場の背中流しに応募

2007-04-22 | Weblog
 今は大卒の就職が氷河期で、採用する側はどんな要求もできます。金城集団という名前は知りませんが、傘下に風俗産業なんかを持っているのでしょう。ここに名前の出ている大学の多くはかなり有名な大学です。

 4月15日、北京航空航天大学、北京第二外国語学院、北京服装学院、南開大学なおの200人以上の卒業予定者が特別な就職会に参加した。彼らが応募したのは風呂屋の三助、清掃員、受付などの「職位」だった。

 彼らは金城集団への就職を希望し、北京航空航天大学の英語専攻の大学4年の女子生徒は、「応募の時に、受付の仕事からやらなければいけないよと言われました。私の理想は人事部ですが、下積みの仕事からやっていこうと思います」

 女子学生は現場で足裏マッサージの訓練を受け、男子は背中流しと按摩の実習をした。「人の脚を按摩したことなかったから、ちょっと恥ずかしいわ」。大多数は低姿勢で、下積みから職場へ入り、鍛錬をしようと考えている。

 金城集団傘下の13企業で実践体験を受けることができ、20の職種、800時間の訓練を受けると就職前教育受講証書をもらえ、採用の際は優先される。その場合の手当は職位の高低とは反比例し、背中流しだと1時間58元、清掃員、サービス員だと10元、アシスタントマネージャだとわずか1元にしかならない。

空港で新聞が買えるようになるかも

2007-04-21 | Weblog
 中国の空港では新聞を買うことができません。空港へ行くまでに買うか、飛行機に乗って機内にある無料の新聞を読むかしかできないのです。なぜ新聞を売らないのか、私もずっと不思議に思っていました。

 「空港内を走り回ったが、新聞を売っているところは見つからなかった」。上海市政協委員の楊栄華は二つの空港の書籍、新聞の販売状況を調査したが、売っているのは比較的値段が高い雑誌や本だけである。新聞の需要は非常に大きいので、彼は空港に新聞の売店か無料配布所を作るよう提案した。

 空港側は、売店は一般入札で決めたもので、「おそらく新聞は毎日入替えねばならないから仕事量が多く、利益も少ないので、空港の書店では新聞を売らないのだろう」という。

 現在、空港集団は郵政公司や市内の主要メディアと相談しながら、基本的な案を作っている。浦東国際空港は既存の3つの郵政売店で新聞の販売を再開し、虹橋空港には郵政の売店がないので、待合ホールの広告の位置に無料配布場所を作り、当日の新聞を提供する予定である。