明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

デジタル弱者の戦い(5)とうとう PayPay 始めました!

2023-05-24 15:06:00 | 科学・デジタル

私は現金は「持ちたくない派」である。

シワシワの紙幣はかさ張るし、小銭は溜まって重くなり使うのに四苦八苦。それに家に置いておけば泥棒に狙われるし良い事はひとつも無いのだ。例えばピン札で万札3枚に千円札4、5枚を財布に入れておいたとする。で、ちょっとコンビニに寄ってペットボトルのお茶を買ったとしようか。千円札を出して1本102円のお茶をレジで払うと、お釣りは500円硬貨と100円玉3個それに50円と10円玉4個と5円玉とアルミの1円玉3枚になる。それをジャラジャラと受け取って小銭入れに入れる。・・・結構時間がかかるし、それに重い。

まあ昔はそんなことは思ったこともなかったが、テレカが出来て小銭をせっせと入れなくても電話出来るようになり、スイカが出来てわざわざ切符売り場に並ばなくてもよくなった。デパートでちょっと高い洋服を買うのに銀行でおろしておこうかということもなくなったって久しい。皆んなカード、カード、カードである。現金を使う機会が減れば減るほど、使いもしない現金を持ち歩くのが鬱陶しくなってくるのは当然だ。今じゃ現金を使う場面は、日常生活では殆どなくなった。それでもまだ、どうしても「現金しかやってない店」も少しは残っている。それがゴルフ練習場と床屋とそれに小売店が2、3店舗あるのだ。

そのうちでは百均のセリアがこの前行ったらスイカが使えた。本屋も喫茶店もスイカで済む。まだ現金オンリーと思うゴルフ練習場は、今はインドアのゴルフパートナーに通っているので、銀行引き落としである。唯一残っている床屋は・・・年に1、2回行くだけなので、まあ良しとしよう。それでも財布には3万5千円程の札と小銭が何百円がまだ入れてある。何かの時の用心と言うのは言い訳で、今まで私はスマホ決済に何となく「二の足を踏んでいた」のだ。根が昭和世代のせいかスマホのアプリという「訳のわからないもの」に支払を任せるのがどうにも気に入らなかったのである。

例えばカードなら機械にかざして店側が読み取るにしても、たかが「カードを読むだけ」であり「私自身」がどうこうされるわけではない。ところがスマホのアブリを操作してバーコードを読み取り支払いをする、というのは何だか別なのだ。どうも私自身の個人情報を土足で蹂躙されているようで、どうにも「すんなり許すわけにはいかない」という気がしていて嫌だったのである。要は、頭でシステムを理解できていなかったのだった。昔の人が初めて写真機を見たときにどうして絵が写るのかを理解できずに「魂を抜かれる」と怖がったのと同じである。まるで自分の財布を丸ごと預けた上に「店側が勝手にお金を取ってしまって」残った財布だけ返してくるような無力感なのだ。この「疎外感」はどうしてなのだろうか?

それで今まで私は、何となくだが「スマホ決済」は使っていなかったのである。

それがこないだ友人のSN氏とLINEで喋っていたら彼は既に PayPay を使っていて、ちゃっかりセブンのATMで「チャージしてる」と言うではないか!。「青天の霹靂」とは当に此のことである!。

まあ、仲間内では真っ先に新しい事に果敢にチャレンジするSN氏の若さには、私はいつも驚かされてはいるのだが。実はこの時、彼のお蔭で何となくスマホ決済のイメージが掴めて来たのである。要はカードの代わりにスマホを使うだけである。つまり、スマホのアプリには「決済会社のポイント」がチャージされていて、そのポイントを商品やサービスと「交換する」という仕組みだ。何のことはない。店側は集めたポイントを期日ごとに決済会社に呈示して、現金に交換する。スマホに入っているのは現金ではなく「決済会社のポイント」なのだ。それを我々が便宜的に「現金チャージ」と言っているだけである(勿論、このポイントはいつでも現金と交換できるが、あくまで決済会社の信用で行っているというのがミソだ)。

そう考えることで「現金という実物が、スマホの中に入っている」という不思議な現象を私は初めて理解することが出来た。スマホ決済業者というのは言うならばカジノの胴元みたいなもんで、交換所で現金と「チップ」を交換してると思えば良い訳だ。だから他のカジノではそのチップは使えないのである・・・やっと理解した。セブンのATMは言うならばカジノのチップ交換所である。

そこまで理解して私は「 PeyPey アプリ」をダウンロードする事にした。操作は至極簡単で「あっという間」に終った。電話番号とパスワードを入れ「スマホに届いた認証番号」を入力すれば、晴れて PayPay のユーザーである。それからチャージと支払いのシミュレーションを2、3回繰り返してしっかりと頭に叩き込み、それから意を決して「客の少ない夜中を狙って」近くのセブンイレブンに行ったのだった(それほどたいそうな事でもないだろうに)。

早速ATMで現金チャージを試みる。少し手間取ったが無事スマホ内にチャージ出来たので一安心。それからお酒コーナーで「白鶴まる」を手に取り、レジで「 PayPay で」と言ってスマホの画面を差し出した。店員がバーコード・リーダーをかざして「ピッ」とやって終了である。レシートが印刷されて、見事成功だ!(セブンイレブンはレシートが出るので安心である)

コンビニを出て真っ暗な夜道を歩きながら、思わずニンマリし「やったぜベイビー!」と上を見上げて夜の星々にサムアップしてしまった。私のささやかな記念すべき「 PayPay デビューの日」である(やったね!)。

これで多分、私はもう現金を使うことはないと思う。現金よ「さようなら」、PayPay よ「宜しくね!」



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