明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

列車事故でJRの危機管理能力が問われた!

2024-01-26 21:29:00 | ニュース

こないだ北陸・上越・東北の各新幹線が一か所の架線事故で停止した。乗客が列車から解放されたのは「3時間後」だったそうである。これは新幹線だったからまだ椅子に座って待っていられる時間だが、もし超満員の通勤電車だったら「2時間だって」絶対無理だろう。電車の緊急マニュアルには過去の事故の教訓から安全確保が第一にされているというが、その根本に「乗客を第一に考えるマインド」が欠けているように感じたのは私一人ではない筈だ。これは大雪の高速で何時間も立ち往生したドライバーに対する道路管理会社の対応にも、同じことが言えると思う。どうも日本という国は昔から「人民軽視の風潮」が公の交通機関の管理者の間で蔓延しているように思えてならないのだが・・・困ったものである。

そこで私が考えた「シン・事故マニュアル」を書いてみた(カッコ内は事故発生後の経過時間)

① 事故発生、第一報が運行管理室に入る
② 各部から事故の報告を集めて状況把握(15分)
③ 対応を決断(20分)
a ) 火事とか進路崩落などで列車が自力で移動可能なら近くの駅まで走って乗客を降ろす
b ) 車両そのものが事故で動かないなら、先ず「周囲の列車」を最寄り駅で停車させ、その後に安全を確保の上で当該列車から「乗客を線路に降ろし」て避難させる。その際には乗客に逐次状況をアナウンスして説明し、路線バスなどの「救助隊を派遣」する旨発表し、おおよその時間を通知する
c ) また、もし事故が軽微で復旧にそれ程時間がかからないのであれば「列車内で待つ」という選択肢を提示、納得させて安心させる(場合によっては、乗客各自の選択で対応も可とする)。
④ 事故車両の乗客を優先的に「自由に動ける場所」へ運び、それから周囲の列車の「運行を再開」する(1時間)
⑤ 「最後に」当該事故車両の復旧と事故原因の究明(2時間)
以上です。少なくとも最大1時間で乗客は脱出し、安全な場所へ移動出来て「解放される」という考えです。如何でしょうか?

いつだったか、列車の中で一晩明かしたとかいう事故の例がありましたが「論外」です。事故が起きるのはある意味「しょうがない」とは思いますが、要は「その後の対応」です。とにかく「閉じ込められてじっと待つしかない状態」に置き去りにされることほど腹が立つことはありません。何とか考えて貰いたいものです。

それと、各車両には非常用電源を搭載して、「万一の場合」に備えておくというのも必要でしょう。速度が速くなって「たかだか何十分か短縮される」よりは、こういう異常事態に遭遇した時に「ただ真っ暗な車内でひたすら凍えて待つのみ」という異常事態を速やかに解決する方が、よっぽどお客にとって「信頼感」のアップにつながるのではないかと想像する。出来ればディーゼル車両を1台くらい連結しておいて、架線事故などで電力を失っても「自力で少なくとも10kmぐらい走れる」ような工夫があったら素晴らしいのだが。

まあ鉄道会社には「最後まで責任を持って」乗客を目的地に届けるなどと言う「自分勝手な責任感」があるとしたら、それは大きなお世話だから即刻やめてもらいたい。とにかく先ず「乗客の自由」を確保である。列車内が一番安全だというならそれもやむを得ないが、しかし3時間も閉じ込めるとなると「いい加減に開放してくれ!」となるのではないか?

乗客を解放してから、それからゆっくりと事故状況の分析でも何でもやったらいいと私などは考える。もっと言えば「乗客は事故原因なんかには全然興味は無い」と思うのだ。サッサと降ろしてもらって払い戻しを受けたら、タクシーでも何でも使って目的地に行きたいのが本音である。

それを「〇〇時間の懸命な努力の末に全員無事」に云々・・・などとしたり顔で発表するのは「実にナンセンス」である。上層部の意思決定の遅れによる列車の閉じ込めなどは、もはや「二重の事故」だと知るべし!



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