感想:虚の少女

2013-05-03 01:05:53 | ゲーム(その他)
今日のエロゲ





発売日に買ったので新作として紹介しようと思ったのに
3ヶ月経ってしまった。

前作『殻の少女』から4年半ぶりの続編。
同じく「カラノショウジョ」と読む。まぎらわしいっつーの。

内容は前作と同じサイコサスペンス。
色々な面で他のエロゲとは一線を画している固有性が
このメーカーの魅力なのです。


というわけで、前作と比較しながらの感想。
未プレイの人はそっちから先に遊んでください。面白いので。


★設定・シナリオ

前作から2年後。終戦から10年を経た新宿が舞台。
途中で十数年前に富山県の寒村で起こった事件の回想と入れ替わる。

ストーリーは人間関係が軸となっていて、50人以上の登場人物のうち
意外なキャラが意外な役回りを…、という繋がりが徐々に明らかになっていくのが
非常に面白い。話が進むごとに相関図も自動で作成されていくのでニヤニヤできる。

ちなみに、肝心の事件の真相はあまり面白くなかったです。ネタバレ拒否。

あと、回想が何故「十数年前」と曖昧なのかを考えると
内容的には明らかに15年程度でも
セクロスするキャラが18歳以上じゃなきゃいけない決まりだからだろうね…。


★グラフィック

相変わらず素晴らしい。
一目見ればすぐハマる唯一無二の繊細なタッチこそが
このブランド最大の強み。大好きです。

ところで。
前作の殺害描写と死体グラのグロさはいまだに語り草なのだけれど
今回は少し抑え目。効果音をoffにして、やばそうな文章はクリック連打で
心臓が弱い人でも十分遊べる。


★キャラクター

どのキャラも魅力的で、すぐにすんなり名前と関係性を覚えられる。

ただし。
前作のメインヒロインである冬子はミステリアスな魅力で
全編を引っ張ってくれたのだけれど、今作のメインである雪子は内気キャラ。
比べてしまうとどうしても…というのが素直な感想。


★システム

アドベンチャーゲームとしての理不尽さ。
どこでフラグが立ったのかがわかりづらい。
特に新宿のマップから捜査する場所をワンチャンスで選ぶ場面。
ほとんどヒントもなく、シナリオが長いのでロードしてやり直すだけでも大変。

前作は「ステージ制」とも言える、
特定場面までにフラグを立てて推理シーンで正解すれば先へ進める、という
繰り返し頑張ればなんとかなる仕様が攻略意欲を沸かせてくれたのだけれど。

今回はマジでダメ。
前述の長い回想シーンを挟まれてはスキップ機能を使っても繰り返しプレイが苦痛。
完全に攻略サイトのお世話になってしまった。


■まとめ

モダンで瀟洒な昭和中期の描写を徹底しながらも
エロゲ的なボケツッコミも結構な割合で用意されているので
気張らずに読み進めることができる。

設定・グラフィック・音楽のトータルバランスで
雰囲気ゲーとしては非常に高レベル。
推理ゲーと気張るととんでもない肩透かしだけれど、
紙芝居としてはオススメできる逸品。
3部作として次作で完結らしいので全力で待機中!!!

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