あっという間にアフガニスタンの首都カブールが陥落し、ガニ大統領が海外に逃亡した。
タリバンが20年ぶりに、また全土を支配したわけだ。
このニュースを見て、南ベトナムの首都サイゴンが陥落したときのことを思い出した。
「歴史は繰り返す」というが、まさにそうだなと思った。
このマルクスの言葉には続きがあって「一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」と続く。
アメリカが軍事的に後ろ楯になって支えた政権は二度とも、アメリカ軍が撤退を発表した途端、あえなく潰れた。
10年くらい前に「アラブの春」と呼ばれる運動があった。
チュニジアから始まった独裁者を倒し、民主主義を希求する運動だったはずだ。
しかし、どの国も欧米的な民主主義は定着せず、イスラム教国に戻った。
何が言いたいかというと、イスラム教色が強い国は欧米的民主主義を植え付けようとしても不可能だということ。
アメリカ、イスラエルが最も嫌うイランも最高指導者は大統領ではなくハメネイ師だ。
さようにイスラム教の力は強い。
だからアメリカが民主化しようとしても、日本でやったようには上手くいかない。
イラクでも苦戦している。
イスラム教国にはイスラム教の強い価値観があって、外部から民主化しようなんて押し付けても無駄だ。
現にアフガンに侵攻したイギリス、ソ連、アメリカはみな失敗した。
彼らの国は彼らに任せよ!
僕は今度のことで強くそう思った。