たぶん、篠田監督作品としては意外と語られてないんじゃないのかな?歌舞伎の「天衣紛上野初花」を元に寺山修司が脚本。直侍を仲代達矢、三千歳を岩下志麻、河内山宗俊を丹波哲郎!これは、歌舞伎ファンなら興味あるでしょ!というわけで、簡単な感想です!
これは監督の演出術というより、スタッフワークの映画ですね。特に戸田重昌の美術が時代劇っぽくなくてよいんですよ。それに、陰影深い岡崎宏三のカメラ!
篠田正浩って、いつもよいスタッフと組むけど、よいスタッフをその気にさせる才能はあるんでしょうね。京都では宮川一夫カメラマンや美術監督の西岡善信なんかをうまく使っているし。それと、歌舞伎関連作品でよい仕事をしてるでしょ。吉右衛門と岩下志麻の『心中天網島』とか。
まあ、審美主義的な映画という意味では、蓮実重彦一派には嫌われそうな作品だけど、コクーン歌舞伎なんかが好きな人には良いんじゃないかしら?
それと、この映画で忘れてはならないのは、直侍の母親役で市川翠扇(九代目團十郎の孫)が出ているということ。この人と十一代目團十郎が結婚するという噂もあったわけだし、顔だちはやっぱり浅草の九代目團十郎の面長な顔そっくり!
そして、宮崎数馬役に役者として蜷川幸雄が登場!これが下手なんだ!腰元浪路がまだおきゃんな感じの太地喜和子。
で、やっぱり、河内山の丹波哲郎が最後なかなかカッコいい!歌舞伎の河内山とはまた違った迫力がありましたね。
ただ、寺山修司の70年代っぽい群集劇の場面はいまいちだけど、部分部分になかなか見どころがあります!
というわけで、歌舞伎ファンにこそ観てもらいたい一本ですね。
(過去に書いた参考記事)
・『心中天網島』 篠田正浩監督
これは監督の演出術というより、スタッフワークの映画ですね。特に戸田重昌の美術が時代劇っぽくなくてよいんですよ。それに、陰影深い岡崎宏三のカメラ!
篠田正浩って、いつもよいスタッフと組むけど、よいスタッフをその気にさせる才能はあるんでしょうね。京都では宮川一夫カメラマンや美術監督の西岡善信なんかをうまく使っているし。それと、歌舞伎関連作品でよい仕事をしてるでしょ。吉右衛門と岩下志麻の『心中天網島』とか。
まあ、審美主義的な映画という意味では、蓮実重彦一派には嫌われそうな作品だけど、コクーン歌舞伎なんかが好きな人には良いんじゃないかしら?
それと、この映画で忘れてはならないのは、直侍の母親役で市川翠扇(九代目團十郎の孫)が出ているということ。この人と十一代目團十郎が結婚するという噂もあったわけだし、顔だちはやっぱり浅草の九代目團十郎の面長な顔そっくり!
そして、宮崎数馬役に役者として蜷川幸雄が登場!これが下手なんだ!腰元浪路がまだおきゃんな感じの太地喜和子。
で、やっぱり、河内山の丹波哲郎が最後なかなかカッコいい!歌舞伎の河内山とはまた違った迫力がありましたね。
ただ、寺山修司の70年代っぽい群集劇の場面はいまいちだけど、部分部分になかなか見どころがあります!
というわけで、歌舞伎ファンにこそ観てもらいたい一本ですね。
(過去に書いた参考記事)
・『心中天網島』 篠田正浩監督
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