中村吉右衛門、体調不良で「壽初春大歌舞伎」休演

遅ればせながら、一言。とにかく休んでください！

以前新橋演舞場で、團十郎と今の白鷗が交代で勧進帳をやったことがあったんだけど、あのときの團十郎は観客の目から見ても苦しそうで、それでも生真面目に舞台を全うしようとする姿が、本来とは違う意味で感動的ではあったんだけど、その後のことはみなさんご承知の通り、團十郎は帰らぬ人になってしまった。

やはり、周りの人が何か言うべきなんですよ。身内や役者同志では大看板相手に面倒だというのなら、劇場の偉い人がいうべきなんですよね。（昔の松竹永山会長なら言うんじゃないかな？）

で、吉右衛門は歌舞伎界の宝ですから、ゆっくり休んでください。

劇評でも書いたけど、今月の忠臣蔵七段目の吉右衛門の由良之助は素晴らしいものでした。体調不良から致し方なくやったソフトな演じ方なのかもしれないけど、制約の中でも素晴らしい至芸を見せる本物の歌舞伎役者。

時節柄、免疫力が落ちた状態では何が起こるかわからないだけに、体を大切にしてほしいなあと思います。

以上。

●一月歌舞伎座、第一部＆第二部を観てきました。（以前書いた劇評）


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sanspo/entertainment/sanspo-geo2101180009