国立ハンセン病療養所に放置されていた114の胎児・嬰児たちのホルマリン漬け標本。ひとくちに胎児標本と言っても、法的には医療廃棄物に属する4ヶ月未満の死亡胎児も、産声をあげたのちに殺されたと推察されている新生児の遺体も含まれている。
ハンセン病隔離政策を違憲であるとした2001年熊本地裁判決の後、国が設置した第三者機関「ハンセン病問題に関する検証会議」は、2005年1月、最終報告書の提出に先立 . . . 本文を読む
全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)声明
胎児標本の扱いについての声明
胎児標本の取り扱いについては、必要な手続きが済んだ段階でそれぞれ措置することとし、それ以上の遅廷は入所者感情からいって好ましくないと判断した。
必要な手続き、措置とは、支部自治会と施設当局において、遺族等関係者との意見調整を前提にして行うべき、個別の火葬、納骨・合祀・供養、慰霊碑建立等の計画と執 . . . 本文を読む
ハンセン病問題に関する検証会議「胎児等標本調査報告」【抜粋】
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9.提言
1)死因の究明に関する死者の人権は公序であって私人の意思に左右されない。その趣旨から、 胎児等標本のうち生産児の死亡の可能性のある例については、 検証結果をもとに在園者、全療協などの意見を踏まえ、厚生労働省が関係当局に対し検視の申出か異状死体の届け出をするよう意見を述べるべきである。
2)国立ハンセン病療 . . . 本文を読む