素晴らしいゲームで素直に感動した。前橋育英は見事なゲーム運びで勝者となった。流経柏もうまさで少し劣っていたように感じたが、最高の敗者だった。
高円宮サッカーリーグチャンピオンシップの方が技術や戦術のレベルは高いかもしれないが、フィジカルとハートを加味したレベルはこっちが上。
帝京可児(うまさ)が上田西(ひたむきさ)に負けた時に、「うまさとひたむきさ」を今年のVAMOS(U-12)のモットーにしようとこのブログに書いた。ところが前橋育英は、「うまさ」に「ひたむきさ」と「激しさ」を加えたプレーで高校サッカー選手権の頂点に立った。
前橋育英は攻→守の切り替えが早い。球際は激しいだけでなく粘り強い。フリーでボールを持たれても、DFラインはまったく崩れない。集中力も途切れることがない。ここ!という場面では全員が身体を張る。(流経柏も同じだが)
技術面ではトラップ、ドリブルに加えパス精度も高い。相手の読みを外したパスと逆をついたドリブル。ためを作る選手がいて後ろから走り込む選手がいる。1タッチが入ったパスワーク。無理をするところとセイフティなところの判断も的確。守っている方がいやになる攻めができていた。
流経柏は、相手CFにマンマークをつけたことで前の選手が減り、守勢に回った。メンバーチェンジで後半勝負の狙いがあったと思うが、前橋育英は後半になっても運動量が落ちず、逆にペースをつかまれた。8人がペナルティエリアに入っての守りで何とかしのいだが、後半のアディショナルタイムに力尽きた。
高校サッカーでここまでできるようになることに驚き、岐阜県のサッカーでこのレベルで戦えるチームがでてこれるか心配になった。それでも「よし。頑張ろう!」と思える勇気がもらえた。とにもかくにも、前橋育英「初優勝」おめでとう。