エッセイ的な何か

エッセイ的な「何か」です。
エッセイなのかコラムなのかダイアリーなのか自分でもよく分かりませんが「何か」です(笑)

地の文が嘘をついちゃ駄目だよなあ

2008-05-21 | てきとうなもの・雑記
映画「I AM LEGEND」見ました。
今回の記事の内容はそれについてです。ネタバレ満載です。まだ映画を見てない方はお気をつけ下さい。

この映画、リメイクものらしいですね?見たのはウィル・スミス主演の今の奴です。
劇場公開自体は、もう結構前でしたけど、DVDでは新作レンタルされてまだそんなになってないですよね?
レンタル開始の頃は常に貸し出し中で、ようやく最近になって普通に借りられるようになったので、借りてきたと言う感じです。

ここでちょっと話は飛びますけど、ミステリ小説の話。
ミステリ系の推理物の小説を読む方には馴染み深い言葉だと思うんですけど、「地の文」というやつ。
要するに、登場人物のセリフや、登場人物の誰かの視点から書かれた物ではない文章。「主人公からの視点」とかそういう方式をとらない小説の、普通の文章の部分というか、そういうやつですね。
で、ミステリ小説ではこの「地の文」では嘘を書いてはいけない。というのが鉄則になってますね。まあ当然と言えば当然ですが。
地の文でまで嘘を書いちゃったら、推理も何もありませんからね。逆に登場人物が嘘をついたり、勘違いしたりするのは全然OK・・というか、推理物はそれで成り立ってますから。

で、「I AM LEGEND」とこの話。
別にこの映画は推理物ではないし、ジャンルとしてはホラーかな?そんな感じだったので、一件無関係ですけど実は繋がりがあります。
と、いうのも映画本編じゃなくて、映画の宣伝というか謳い文句の方なんですけどね。

「I AM LEGEND」って「人類最後の一人」ってのを全面に押し出して謳い文句にしていましたよね?
これね、ここってかなり重要だと思うんですよ。この手のものって、そういう絶望的状況でどういう運命を辿るんだろう?っていうそういう部分がおもしろさの一端であるように思うんです。
まあ、他の人までどう思うか分かりませんけど、少なくとも俺はそう。
で、これが「彼は人類最後の一人なのか?」とか「果たして他に生存者は居ないのか?」なら分かりますが、もう最初から「人類最後の一人」って言い切っちゃってるんですよ。地の文で。
だったら、それを前提に見てしまうってもんですし、それが前提じゃないと興ざめです。人類最後の一人だからこそ、そこからどういう手段で生き残るのか、どういう結末を辿るのか?普通に考えると絶望しかない状況でどういう結末があるのか?というのが、最も興味を惹かれる部分だったのに・・・・・
結果は、この映画を見た人ならすでに分かっていると思いますが、他にも生存者が居て、ウィルス(?)の血清が見つかって、未来へを望みが見えたという結末。

ウィル・スミスが一人の内は面白かった。ハラハラドキドキしたし、どういう結末になるのか読めない楽しみがあった。
それが、あの他の生存者に助けられたところから、もう駄目。一気に興ざめ。
実は他にも生存者が居て~云々

なんだよ!結局そういうことか?騙された~!!

って感じです。
もちろんこれは、悪い意味での「騙された!」
オーシャンズ11の時のラストは良い意味で「騙された!」って思いましたけどね。(ここは蛇足)

結局あれって、「人類最後」じゃなくて単に「ニューヨーク最後の一人」って事ですよね。「人類」なんて大風呂敷広げすぎ。
地の文が嘘付いちゃだめだよ・・・って思っちゃいました。

でもこれが無ければ、普通のホラー映画としては良くできていた方かな?とは思います。
でも、やっぱり残念。これがあって、俺の中ではかなり評価の下がった映画になっちゃいました。
これ見て、同じような感想持った方いませんでしたか?

4 コメント

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ハジメマシテv (あんず)
2008-05-22 00:39:10
あるところから「とりあえずググって」来てみましたw
とりあえず足跡まで('-'*)♪
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コメントありがとうございます (卯月)
2008-05-22 12:58:58
はじめまして。
足跡コメントありがとうございました。
まだまだマイナーなブログですが、たまにニュースサイト等でも取り上げてもらう事もあるみたいで、嬉しいことです。まぁ、本当にたま~にですけど。
最近は、更新頻度が落ちてますが、自分のペースで続けて行きたいと思ってますので、よろしくお願いします。
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Unknown (kokiyu)
2008-05-24 21:18:43
あれ? 「I AM LEGEND」の謳い文句は、
「地球最後の男」ではなかったですか?
確かウチの子供達が、このCMを見て、
「”地球最後の男”って事は、女はいるんだよお~」と言って、
家族で大笑いした記憶が・・・
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コメントありがとうございます (卯月)
2008-05-24 21:41:19
>kokiyu
あれ?そうでしたっけ?
じゃあ謳い文句に関しては俺の勘違いでしたね。
指摘ありがとうございます。

でも、それにしても全然「最後の男」じゃ無かったですよね、あの映画。
どちらにしろ、最後の一人だってのをあらかじめ強烈にイメージさせておいて、結局あの展開はやっぱり俺としては、イマイチなんというか釈然としないというか、やっぱり騙された感が・・・
なんというか、設定というか土台そのものを根底から壊す展開?ルール無視?そんな感じです。
最後の男というルールを作ったなら、そのルール内で物語を完結させて欲しいなあと思うんですよね。

でも、「男だから女はいる」・・・なるほど。それはそれで確かに(笑)
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