クルシャの天地

『ウルタールのうる』第七巻ガイド

2018年02月20日

『ウルタールのうる』第七巻が出版されました。

今巻から本シリーズの新刊が出版される度に、当ブログ中で新たに
内容とストーリーライン、キャラクター、事象、解釈、書かれていない
情報についてのガイドを提供することになりました。

何と申しますか、うるたやのマーケティングによりますと
「おまえの作品は不親切だ」というので再三の解説、案内の必要を
要求されまして、意味ある抵抗もできずに納得して方針に従う
ことと相成った次第。

本ガイドが読者の皆様方にとって幾分かの助力となれば幸いでございます。

表紙

今回の表紙は飼主です。
ポケモンに出てくるミミッキュではありません。
10年前にこんな設定をしたので、そのままの容姿でイラストと
なっております。どうもウルタ君と共にウルタールに到達した
ようですが、明らかに同国にとっては、もののついでだったので
大国にありがちな横暴と冷遇の犠牲者となっております。

飼主の扮装は自作です。ドンゴロスに絵でも描いて被っている
のではないかと思われます。これでウルタールの猫を欺しながら
彼らの中で一匹の猫として生きて行こうという、したたかで切実で
憐れな試みの現れなんであります。

言わなくても良いことではありますが、今こうして解説をして
おります飼主とは何の関係もございません。ほんと、関係ないから。

第七巻のあらすじ

ウルプライムで飼主が襲撃される。報告を受け取ったウルタは錯乱し、
鎮西軍諸将は、危機に応じるウルタの器を見定めようとする者、真相を
見いだそうとする者、組織を維持しようとする者、そしてウルタを支え
ようとする者たちの思惑を交えて動揺する。一方、襲撃から逃れた飼主
は、ウルタールでも時代錯誤的な奇計を実行。飼主生存の確信を得たウルタ
は臥褥から立ち上がり、「斑猫作戦」の概略を布告、発令する。

キャラクターピックアップ

ふく

本作登場キャラクターのうち、唯一ひらがなで名が表記される。
ミックスダブルコート。ダイリュートの白黒。
フカルヤと同じ将軍付小姓組として、学業と学資の一部免除を
受けて鎮西軍に参加する。飼主襲撃後に怪我をしながらウルタ
に報告に向かうが、その場で存在を否定される程叱責される。
後に軍籍から離脱。小姓組も抜けて、飼主と共に高教府に属する。

事象など

嘆願者の石

誓願と願掛の普遍的なバリエーションのひとつ。

「(修行者のそばに)罪深い者たちが共に座って言う
「この禁欲は単にみせかけで、あれはパンを得るための罠にすぎない」
そなたは神の崇拝から顔をそむけるな
人々がそなたを無視してもさせておけ
清い神が下僕に満足して下されば
彼らが満足しなくても、何を恐れることがあろう
人々に悪意を抱く者は神を知らない
騒々しい性格では彼らは神に至る道が無い
彼らがどこへも辿り着けなかったのは
最初の一歩を踏み誤ったからである」

『ブースターン』より

新刊『ウルタールのうる第七巻』

表紙イラスト　いいかいウルタ君、今回の表紙は飼主なんだ

附　「ウルタール世界の地図」

ダウンロードしてすぐお読みになれます。

次巻発売開始迄には、当ブログ内の該当連載記事が
順次消去されていきます。