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ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語

2019 米 132分 原題≪ Little Women≫ 鑑賞 6月17日@TOHOシネマズ上大岡
監督 グレタ・ガーウィグ 出演 シアーシャ・ローナン ティモシー・シャラメ フローレンス・ピュー ルイ・ガレル メリル・ストリープ

映画館に入るのは5か月ぶり。
入口で体温を測られ、座席は1つおきになっている。
定員418名の部屋に30~40名くらい。自粛の影響が大きいようだ。

この映画は非常に評判が良い。原作の力が大きいとともに、その愛読者だったという監督の思い入れの強さが成果を上げているのだろう。

出演者の顔触れは豪華だがなかでもシアーシャ・ローナンとメリル・ストリープ。監督ははじめてだし、エイミーとべス役も初見、最近映画とご無沙汰なので。
シアーシャは「つぐない」「ラブリー・ボーン」「ブルックリン」を見たが、今回が一番魅力的。メリル・ストリープの演じるおばは、原作では気難しくいやみな老女だが、本作では共感の持てる人物になっていた。これは監督が独身女性の生き方として彼女に光を当てたからだ。またジョーがメグに、「結婚しないで二人で生きて行こう、私が何でもして生活費を稼ぐから」と熱心に口説くシーンだが、原作にあったのかな?屋根裏で執筆するジョーの奔放な動作とそれにふさわしい服装はよかった。スカートの下のパンタレットが、動作を自由にしている。(「風と共に去りぬ」でパンタレットはもう流行遅れだと巴里帰りのレット・バトラーが言うが)。一番心に残るのは、傷心のジョーが相手に届かなかった告白の手紙を私製ポストから取り出して破り捨てるシーンである。両家の境目にあるそのポストは、今は御用済みで、幸せな少女期の記憶のよう。クリスマスの朝、貧しい隣人に届ける朝食の籠をもって雪の上を一列になって進む、マーチ家の母と娘たち・・・・原作で見た懐かしい挿絵がよみがえる。鼻炎薬のおかげで、少し居眠りしたようなので、見損ねた箇所もある。もう一回見たい。

「風と共に去りぬ」と比べると、北部の新教徒の質素、勤勉、家族&隣人愛をたたえる「若草物語」の価値観の方に、共感する人が多いと思う。差別を根底にした少数者の特権的な生活は時代の変化と共に消え去り、未来に生き続けることはない(ことを望む)。

→「つぐない」 8-11-9
→「ラブリー・ボーン」 10-2-9




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