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映画「約束」



1972 松竹 88分 原案 金志軒&斉藤耕一 脚本 石森史郎 監督 斉藤耕一 
出演 岸恵子 萩原健一 南美江 殿山泰司 中山仁 三国錬太郎 テルサ劇場にて23日観る

強盗犯で逃亡中の男と、看守の付き添いで仮出所中の女が、列車の中の束の間のふれあいによって惹かれあうという叙情的なメロドラマ。会場で渡された解説によれば、韓国映画「晩秋」1966のリメイクだそうで

そうと分って納得したことがある。ショーケン(萩原健一)が初対面の女性相手に異様に積極的だし、食べ物を3人前買い込んで、付き添いの看守にまで勧めるお節介ぶり、いくら今よりも暖かい人間関係を保っていたあの当時の日本でもここまでやるかなあと感じていた。
一寸「終着駅」のモンゴメリー・クリフトを思い出した。

岸恵子が厚化粧なのはちょっと変だと思ったが、これは仮出所中の気張りなのか、女優の自己主張なのか、どちらだろう?

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過去にも見たことがあった。いかにも名画座の盛んだった時代。

★20代 (1973年8月 新宿テアトル)

10時半の開館前から、20人くらいの若者たちの列が出来ている。
3本立てで大人300円という安さも魅力だろうが、「約束」「青幻記」「旅の重さ」のどれがひきつけるのだろうか?

萩原健一は地をそのまま出しているという感じで、その地というのが、今はやりのガムシャラだけがとりえの、無知で世間知らずで、礼儀知らずの男の子・・・

岸恵子の”30女”の魅力は、最初から目を奪う。眉間のしわ、ひきしめた口元、瓜実顔が、誰かを思い出させる。昔勤めた会社の同僚、または伯母のようでもある。

若者と年上の女のプラトニックな恋であると共に日陰者同士の恋である。

★50代 (2001年10月 松竹高槻)

「終着駅」ではないが、年上の女につきまとうチンピラの魅力は、あの時代に特有のもの、今日にはありえない生々しさだ。


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