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【映画】巨人と玩具

1958年 監督 増村保造 原作 開高健 出演 野添ひとみ 川口浩

しのぎを削る製菓業界で、1人の少女を拾い上げ、スターに仕立て上げて行く凄まじい裏側を描いたもの。

増村監督も原作者の開高健もこの頃はまだ若手で、川口浩も売り出したばかり、日本の経済も高度成長期の始まったばかりという、半世紀以上前の物語。

しかし既に、「この日本で生きていくためには、教師であろうとタクシー運転手であろうと狂ったように走り続け無ければならないんだ」というセリフが若い社員の口から出て来る。

当時は最先端を描いた問題作だったかも知れないが、いま見ると当然ながら「古い!」新宿の歌声喫茶「灯」でのロケ、野添のチャームポイントが口元の虫歯とか、歌の中に「土人」という差別用語が出て来るとか、古い!
べらべら喋りたてる人物がうるさい!

日本は、こうやって走り出して今日の状況に至ったのだなあという、原点のようなものを感じる。

増村保造(1924~)は風変わりな経歴の持主で、東大法学部を出てから、映画の助監督に合格後、東大の哲学科に再入学し、さらにイタリアのチネチッタでヴィスコンティやフェリーニに学んでいる。この経験が強い自己主張のある人物の導入をもたらしたとも言えるそうだ。
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