映画「イントゥ・ザ・ウッズ」

2014　米　130分　松江SATY東宝にて　≪Into the Woods≫　監督　ロブ・マーシャル　
出演　メリル・ストリープ　エミリー・ブラント　リラ・クロフォード　ジョニー・デップ

「赤ずきん」「ジャックと豆の木」「シンデレラ」「塔の上のラプンツェル」を組み合わせた、もとブロードウェイのミュージカルの映画化。最近はハリウッドも、シリーズものとか、外国映画や過去の作品に題材をとったものが多い。途切れることなく次々と企画を出すのも大変なのだろう。

原作は87年だと後で知ってなるほどと思ったが、あちこちに微妙に違和感をおぼえる。「子供の欲しい夫婦」だとか「母親に呪われた魔女」だとか、「食い意地の張った赤ずきん」とか。つい最近の映画「マレフィセント」「ラプンツェル」を見た後だからか。
中で良いと思ったのはエミリー・ブラントとメリル・ストリープ。エミリーは「ジェーン・オースティンの読書会」が印象的だった。赤ずきんのリラ・クロフォードは14歳だそうだが、強烈な存在感で、お祖母さんへのお土産も我慢できず食べつくしてしまう旺盛な生命力で、可憐な少女像を一変している。ジャックは純粋にアホな男の子で可愛かった。

ハリウッドらしさは、すべてが教訓に結び付き、最後には人生いかに生きるべきか、おとぎ話を子供にするときの心得を教えてくれる、これが少し邪魔な感じ。

さて桃太郎の鬼退治でもそうだが、ジャックが巨人に対してしたことも強盗殺人であり、後から巨人の妻が復讐にやってくるのも仕方がない。9.11の前に作られたミュージカルだが、予知している感もある。


メリル・ストリープ
　→「マーガレット・サッチャー」12-3-26
　→「プラダを着た悪魔」6-12-8