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アンゲロプロス監督の訃報

1月24日、ギリシアの映画監督テオ・アンゲロプロスが新作撮影中にバイクにはねられて亡くなったという。1935年生れの満76歳。その地ピレウスには、33年前、中東からの帰り、アテネのついでに行ったことがある。「日曜はだめよ」の舞台になった港町。

彼の作品は「旅芸人の記録」を1982年に、大塚名画座で4時間中1時間半だけ見ている。「霧の中の風景」はレンタルビデオで見た。「シテール島への船出」は予告編を見たとき、老夫婦が小船に乗ってどこかへ旅立つというラストで見る気がなくなった。「こうのとり、たちずさんで」はその題に引っかかる。「たちずさむ」とは「たたずむ」と「くちずさむ」を足して二で割った造語なんだろうか?と言うわけで、彼の映画は高尚で、巨匠と言うに相応しい人だと感じるが、ちゃんと見たのがないので、なんとも言いようがない。が、バイクにはねられて死ぬ、と言う死に方は、あっけなくて、人生のはかなさを今更のように思い知らされる。

それで思い出す人たち。

1906 ピエール・キュリー(46歳)馬車にひかれて死亡
1926 アントニオ・ガウディ(73歳)市電にひかれて死亡
1926 山頭火(43歳)熊本の市電に立ちふさがって急停車され、命は助かり、寺坊主に。
1935 T.E.ロレンス(46歳)バイク運転中、自転車の少年をよけようとして死亡。
1955 ジミー・ディーン(24歳)時速135kmで衝突死。(相手は軽傷)

ガウディ以外は40代以下で若い。後の3人は自業自得でもある。しかし芸術家が老齢になってこのような死に方をすることに、憤りを感じる。走る凶器を操る人々よ、くれぐれも心してくれ!!!!

そういえば1月24日の一番上の画像が「霧の中の風景」を連想させるなあ。予感か?

→「旅芸人の記録」2012-3-8
→「永遠と一日」 2012-3-13
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