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映画「鳥」

1963 米 ★午前十時の映画祭★ 松江SATY東宝にて
監督 アルフレッド・ヒチコック 原作 ダフネ・デュ・モーリア
出演 ティッピ・ヘドレン ロッド・テイラー ジェシカ・タンディ スザンヌ・プレシェット ヴェロニカ・カートライト

実際に野生の鳥が人間を襲う事件が米国で頻発していると知ったヒチコックが劇場用に作った動物パニック映画の傑作。

始まって5分くらいで居眠りし始めたので、かもめがティッピを襲うという大切なシーンは見ていない。最後の脱出シーンはしっかり見たけれど。あの多種・大量の鳥たちを一体どうやって集めて撮ったのだろうか、興味津々だ。

淀川長治さんもアメリカ映画100選に推奨しているが、私はへそ曲がりなのだろう、素直に「怖いですね、面白いですね」とならなかった。もしかすると原作者のダフネ・デュ・モーリアが映画を気に入らなかったと聞いたせいもあるかも。映画と原作の共通点は「鳥が人間を襲う」というアイディアのみのようだ。

ロッド・テイラーやティッピ・ヘドレンにあたる人物は原作にはいない。この二人の軽い恋愛遊戯、そこにスザンヌ・プレシェットとジェシカ・タンディがからんだ四角関係が本筋からすると余計な感じだ。

面白いのは鳥に襲われる少女に「噂の二人」の寄宿生(ヴェロニカ・カートライト)が出てきた。あの時も悪童にいじめられていたし、被害者向きの顔なのかも知れない。そしてティッピが袋から寝衣を取り出すのが、「裏窓」でグレイス・ケリーがハンドバッグからネグリジェを引っ張り出す手品のようなシーンを思い出させる。

映画の前にヒチコックが、人間がいかに鳥を迫害し搾取して来たかについて皮肉たっぷりに話すその形式が「ヒチコック劇場」を思い出させた。うちにTVが来たばかりの1960年代はじめ、週末の夜だったと思う。家族は寝静まっているので、四畳半の茶の間に忍び入り、照明を消し音量を絞って白黒の小さい画面で、あるときは兄、あるときは姉と見たのが懐かしい。中でもスティーヴ・マクウィーン主演の「指」は恐かった!

→「噂の二人」 07-05-09
→「エイリアン」12-05-03

鳥について
→「鳶(トンビ)に昼飯」10-04-18
→映画「WATARIDORI」 10-04-12

ダフネ・デュ・モーリア関連の映画と小説
→「レベッカ」 12-4-21
→「モンテ・ヴェリタ」12-5-8
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