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加賀女あっちゃんの晴れときどき着物

石川県加賀市で呉服店を営むあっちゃんのブログ。
きもの、お茶、お筝、そして犬も登場。

冬、本番

2007年12月15日 | きもの
今日はやってきました冬将軍。雪はまだですが、北陸独特の、雷が鳴っています。『ピカッ!! ・・・ざくっ、・・・どんがらがっしゃーん ごおぉぉぉ・・・』っという稲光と轟音が響いてます。大きな雷だと、地響きで家が揺れることも。店ではプラスチックの帯締めケースが滑って落ちました


 新年まで、あと2週間あまりとなり、今日から年賀状の受付が始まりました
 うちは今年祖母が亡くなり喪中なので年賀状も出しませんし、なんとなく新年を迎える気分になりません。掃除、模様変え、いろいろあるのですが、寒いしとか明日にしようとか延ばしてしまっています。そろそろ、片づけを始めなけば・・・


 これは、新年におすすめの小紋です。桜色の鬼しぼちりめんの生地に、描き匹田で雪輪を表現してあります

 雪輪は、笹などに降り積もった『雪持ち』といわれるものをさらに図案化したもので、おもに冬の時期の着物に使われます。
 ただ、逆に真夏のうすものなどにも、涼しさを表現するということで使われる場合もあります。風流ですね。ちなみに、雪の結晶みたいな文様は、『雪華(せっか)』といわれます。


 ほんわかした桜色を引き締めるのに、こんな名古屋帯はいかがでしょうか

 塩瀬の生地に、手挿しで宝尽くしを描いたおめでたい帯です。染め帯ですので、小紋に合わせればお洒落に、紬に合わせて遊び着に、吉祥紋として格もありますので、色無地にも合わせられます


 宝尽くしは、福や富を意味する吉祥文様を集めたもので、この帯には、七宝・かくれ蓑・宝巻・打出の小槌・笠・分銅・丁子などが描かれ、そのほかに松や橘ばどが意匠化されて散らされています
 打出の小槌は、ご存知のように打てば欲しいものが手に入るというもので、大黒天が持っています。来年の干支のねずみも、大黒天に仕えているという点で共通する部分があります。


 今年のお正月はお天気もよく、姪や姉など、女衆はみんな着物で初詣に行ったので、来年のお正月は初詣にいけないと思うと少し寂しいです


 染めつくばねの横でポーズを取らされているぺこ。白黒ワンピ姿です。

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ベロアのショール

2007年12月14日 | きもの
今日は昨日より冷え込み、エアコンよりストーブを点けたくなる寒さとなりました。でも、例年より暖かいですよね・・・

 
 愛犬は、最近雨の日が多いので、お庭に出られずしょんぼり。一応、いっちょまえにレインコートも持っているのですが、飼い主が着せるのがめんどくさいため、あまり着る機会がありません。トイレは家の中ではきちんとトイレシートの上でできるのですが、庭で用を足す開放感が忘れられないみたいです。


 ちなみに、根っから動物好きの私、文鳥も飼っています。この子はだいぶ年寄りなので、片目が白内障になってしまいました。足腰も弱くなり、しょっちゅう止まり木から落ちたりしています。けれども、手乗りにして育てたため、カゴから出してあげると手の中でなでてもらいながら眠ります。


 犬も鳥も、甘え上手ですね。気持ちが素直なのかしら


 今日は干支ものがすべて出尽くしてしまったため、店内を少しだけ模様変え。
そして、ベロアのショールを出してみました。半円形をしており、桜の刺繍が上品にほどこされています。



 柄アップ。色味が優しいです


 道行きだけでは寒いとき、小紋やつけさげなど、幅広く合わせてお召しいただけます。春を待ち焦がれる気持ちを桜に託して・・・ 
 また、成人式のお嬢様の襟元にも上品でよいのでは。ファーを合わせるのが一般的ですが、ファーは振袖以外には合わせにくいものです。このようなショールならば、その後の活用の幅が広がると思います。

 また、このようなショールをお召しになる場合、広げると左右のどちらか片側だけに柄がある場合があります。そのようなときは、柄が左肩のほうにくるように羽織ってください。きものはすべて左側が上手(かみて)になっています。つけさげの柄なども、左の肩に模様が出るように描かれています。お写真を撮られる際も、左側から撮っていただくようにされるとよいと思います

 今日は組合のチラシの件で、印刷屋さんと何度も打ち合わせしたり、お客様のご来店も多く忙しい一日でした。夕方からは、お得意様に、今年のお礼のご挨拶回り

 帰ってから、組合の電話を受けながら、ごはんの用意。新巻鮭を塩抜きし、酒とみりんと柚子で幽庵焼き風にしたものと、大根と人参と牛蒡天の煮物、キャベツと胡麻のおひたし、落とし玉子のお味噌汁。食後には、うちの台所にはいつもあふれるほどお菓子があったのですが、ファミマが改装中の今、食べつくして何もなく、皆がなかなか手をつけなかった落雁や蕎麦クッキーなどがやっと封を切られました。ブルックスのコーヒーでコーヒータイムです。

 今夜は久しぶりに、早めに休もうと思います。おやすみなさい・・・
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小道具たち

2007年12月13日 | きもの
 今日は朝からずっと雨。明日から、ぐっと冷え込むみたいです。いよいよ、雪か?


 仕入れを兼ねて、病院へ術後の診察に行ってきました。上品な米村でんじろう先生みたいな先生が私の担当です。今日はあまり待ち時間もなく、スムーズに終えて出て来れました。これで4月まで行かなくていいので嬉しいです。


 この病院は県立なので、規模も大きく、たくさんの患者さんがいらっしゃいます。廊下で病衣を着た人とすれ違うたびに、自分もあんなふうにいっぱい点滴のチューブつけてて、歩くのもしんどかったなあ、硬膜塞がらなくて退院できないかと思ったなあ、すぐそこまで歩けなくてストレッチャーで行ったなあ、とかいろいろ思い、つくづく健康のありがたさを感じます。階段少し上がっただけでぶわーって汗かいてたし・・・ 患者の皆様、早く元気になられることを心よりお祈りしております


 その後、少し問屋を回ってお客様のご注文の品をピックアップ。そして問屋近くの『せりな』でランチ。今日はお魚のフライでした。身がとろっとしてて、自家製タルタルソースとよく合って美味しかったです。母が食べていた帯枕みたいなオムライスも美味しそうでした。美味しいもの食べると、元気出ます!


 店に戻ると、頼んであった、着付けの帯結びに使用する三重ひもが届いていました。これは、私が習った流派で販売しているものですが、ゴムの部分の色が金や銀なので、帯の色と同化しやすく、使いやすいです。普通に市販されているものは、ピンクが多いです(何故なのか?)。
 


 こんな感じで、ひだを止めたりするときに。すみません、私の手首の男並みに太い血管まで、一緒に写りこんでしまいました



 
 そして夕方、加賀温泉駅に行ったついでに、アビオシティのアクセサリー売り場で帯結びのための小道具を購入。コサージュ、ヘアクリップ、飾りゴムです



 コサージュは、手持ちの飾りひもと合わせ、こんな感じで飾り結びのアクセント&三重ひも隠しとして使用します。


 ヘアクリップは、主に浴衣の帯などに使用。へこ帯で双葉ひだを作り、上から挟んでみました。帯の前飾りに使用しても可愛いですね。飾りゴムも、使い方は同様です。


 夜は、久々にお筝を弾いてみました。来年、習い事すべてを始動するので、徐々にそのリズムにしていかねば
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展示会初日

2007年11月22日 | きもの
 今日は時折雨やみぞれがぱらつくお天気。そんな足元の悪い中、展示会はお客様にたくさんお越しいただきました。感謝、感謝です


 写真は、加賀友禅のつけ下げと袋帯。加賀らしい、優しい色合いです。袋帯は西陣織、特価の10万円。唐織風なので、何にでもあわせやすいと思います。置き方が悪く、帯が曲がって見えますね

 
 これは、加賀小紋の坂口幸市氏の辛子色の小紋。表地と、八掛で柄を変えてあります。私は江戸小紋もいいと思いますが、石川県の方ならぜひ、加賀小紋をお召しになってはいかがでしょうか?  ただ、これも畳と色が同化してしまいました・・・へたくそな写真ですみません





 何やかんやと、とても忙しかったのですが、体力消耗しておなかがぺこぺこになり、無性にヒレカツが食べたくなり、マルエーで豚ヒレ肉を買ってきて、フライ作りマシーンになって短時間で衣をつけました。明日も忙しくなりそうなので、お買い得品になっていた鰤の切り身も買い、お醤油とお酒に漬けておきました。


 お客様の応対の途切れたときに少しづつごはん用意。なんとか、ヒレカツも揚げることができ、美味しくいただきました


 夜は自宅で、ボディの『脱臼』を使い明日の帯結びの練習(ボディが2体ありまして、ひとつは『田中』、ひとつは『脱臼』と名づけています。田中はなんとなく、脱臼は名前の通り、肩が外れているからです)。 急いでいたので、ボディは裸のままです、お尻が生々しい・・・

 お振袖なので、羽をいくつも出した文庫にしてみる予定。


 お着物に、ピンクが入っているので、飾りふくさとパールのヘアピンでお花を作って添えることにしました。



 明日、うまくできますように・・・
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新ミス加賀友禅決定!

2007年11月11日 | きもの
 今日は朝から雨。加賀では昨夜は雷がひどく、落雷で火事になってしまったおうちもありました


 今日は金沢に行く用事があり、その後、加賀友禅伝統産業会館で開かれた、ミス加賀友禅コンテストを見てきました


 このミス加賀友禅ですが、今年で4回目を数え、毎回2名が選ばれて、加賀友禅の普及・振興などの親善大使として、加賀友禅を着用してPR活動などのお仕事をするのです。毎年この時期にコンテストがあり、来年1月から活動があるみたいです。

 選ばれた方には、新作加賀友禅の訪問着や、海外旅行などがプレゼントされます。いい企画だわ~!

 この時期はいつも催事と重なり、見られなかったので、わくわく・・・


 会場には、顔見知りの問屋さんもちらほら。お馴染みの、協会の理事長さんにもご挨拶して客席へ・・・


 午後4時より、コンテストスタート! まずは理事長のご挨拶。そして、70数名の応募のうち、一次審査をくぐり抜けた21名が登場。皆、色とりどりの振袖か訪問着姿、とても華やかです。そして皆さん綺麗 若さと美しさがあふれてます


 ひとりづつ、ウォーキングした後に順番に自己PR・・・緊張して声がうわずる人も


 中には、今お仕事で加賀友禅を描いているという方や、お父様が友禅作家という方も。他にも、日本文化や着物にとても興味があるという方もいらっしゃって、皆さんのきもの姿を拝見してお話を聞いているだけでも、とても有意義な時間でした。


 そして、理事長や加賀友禅の先生方、きものコンサルタントの方や雑誌の編集長による厳正なる審査・・・


 皆さんの帯結びは、3パターンくらいに決められているようでした。後姿見ているだけでも、結び方の勉強になります。


 時間の都合上、午後6時からの発表は見られなかったのですが、さきほど確認しましたら、第4代のミス加賀友禅は朝本さんと廣瀬さんというお二方に決定したとのことでした。


 このお二人、美しさや上品さが際立っておられたので、私もチェックしていたお二方でした。ぜひ、加賀友禅を全国にPRして下さいね! 楽しみにしています

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知らなかった

2007年11月07日 | きもの
 今日はいい天気。最近布団干しに生きがいを感じている私、すぐに布団を出しました


 午前中は学生服の整頓やら、発注の準備やらで終わってしまいました。あー、友達の出産祝い、また持って行けなかった~


 昨日ホテルでランチした反動で、ジャンクなものを食べたくなり、お昼は自分だけチャンポンメン、そして温野菜サラダの残り

 このサラダ、さつまいもとにんじんとブロッコリーの茎を拍子木に切り、茹でて、ブロッコリーとゆで卵とトマトの角切りをトッピングしただけのものですが、胡麻ドレッシングで食べると意外にいける味でした。野菜不足が一気に解消です。


 午後は、組合の打ち合わせ。その後、大聖寺に行く用事があったので、行くついでに大量のCDもブックオフで処分してきました。あまりお金にならなかったけど・・・


 ところで、冒頭の写真、これは母のつたない手芸作品なのですが、たちばなの文様です。よく着物の文様に使われており、昨日の玉三郎の衣装にもありました。

 ところで、たちばなとは、何のことかご存知でしょうか? 恥ずかしながら、私もわかららなくて、ハートのような形が気になって調べてみたところ、日本書紀までさかのぼってしまいました

 それによれば、田道間守(たぢまもり)といわれる人物が、常世の国(新羅とも、不老不死の伝説の国ともいわれる)から、天皇のために海を渡って10年かかって持ち帰ってきた葉付きの枝と実を、田道間花『タヂマバナ』転じて『たちばな』と呼び、不老不死の薬効のある実として珍重されたらしいのです

 たちばなとは、いわゆる蜜柑など、柑橘系の果物の古名だそうです。田道間守は、菓子の神ともいわれ(当時、菓とは果物のこと)、兵庫県の中嶋神社というところに祀られ、今も信仰されているそうです。お雛様で『右近の橘、左近の桜』が飾られているのは京都御所から模したものだそうです。

 
 まさかそんなストーリーが隠されていたとは。今まで、よくある柄だなあとしか思っておりませんでした。 自分の無知に反省です・・・

 
 今日の夜ごはんは鯖の味噌煮と、大根と人参と昆布と牛蒡天の煮物、白菜のお味噌汁、烏賊と若布の酢の物と、純和風

 ちなみに、これはうちの出汁です。




 昆布と、あご(とびうお)の乾燥したものを、水出ししたもの。ちょっと、中身が見えないと、まむし酒みたいに見えますね・・・

 冷蔵庫に常備してあり、1回目は出汁だけ使い、2回目は中身ごと煮出します。簡単で、上品な出汁がとれ、とっても便利。あごだしは、お客様からいただくのですが、能登のものだそうで、生臭くなく、本当に美味しい出汁が取れます

 明日は、友達と会う予定。今から楽しみです
 

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天才

2007年11月06日 | きもの
 今日は定休日 待ちに待った、坂東玉三郎の特別舞踊公演を観てきました

 この公演を新聞紙上で知って、是非一度玉三郎の舞台を観てみたいと思っていたのと、火曜日で丁度定休日ということもあり、母と2人分、すぐに予約。今日まで、このネタをにんじんにして、私と母という2匹の馬は走り続けてきたのでした

 朝から、近くの美容院でセット。気合入りすぎ・・・

 そのあと、用意してあった着物に、だだだと着替えて、母に着付け。母は体が横に曲がってきて、ピサの斜塔みたいになってしまっているので、その分も考慮して着付けます(上前の上げる角度など)。

 今日は二人とも、なかなか着る機会がなかった長羽織姿です

 
 私の後ろ姿はこんな感じ。海老茶の辻ヶ花風の小紋に、黒とくさ地に春秋の吹寄せ文様の長羽織。羽織紐は栗色のとんぼ玉。帯は見えないけど、黒の羽織から仕立て直した名古屋帯です。


 最近、食べ物が美味しくて急に太り、二重あご・・・

 金沢のKKRホテルで和食をいただこうと思っていたのですが、読みが甘く、満席だったため、白鳥路ホテルの『まほろば』で食事

 ここは以前会員制でしたが、フリーになってから長いです。こじんまりしているので、気楽な感じでお客様もたくさんいらっしゃいました。ちなみに大浴場もあります。お食事も、二段重ねのお弁当みたいな感じで、味付けや素材もよく、美味しかったです


 そして、いよいよ会場の金沢歌劇座へ・・・たくさんの人、人、人! 
 嬉しいことに、着物姿の方も大勢いらっしゃいました。呉服屋としては、こんな光景を見ると、着物を着ようって思ってくださる方がたくさんおいでるんだなあとありがたく思います。日本舞踊や長唄などの大先生方も何人もお見かけしました


 そして、演目は市川段治郎や、最近バラエティでも見かける市川春猿も出演する『阿国歌舞伎夢華(おくにかぶきゆめのはなやぎ)』と、玉三郎のみが踊る『鷺娘(さぎむすめ)』

 阿国歌舞伎夢華のときも、玉三郎の美しさ、舞の優雅さは際立って素晴らしいものでしたが、圧巻は鷺娘でした

 鷺娘は、鷺が人間の姿を借りて、男性と道ならぬ恋をし、その喜びや悲しみ、そして地獄の苦しみを舞に表現した長唄舞踊の傑作です

 鷺となって舞う姿そのものが、日本画の世界です
 鷺娘は長唄と囃子方の盛り上がり方も見事ですし、玉三郎の衣装の早変わりも鮮やか。その度に、客席からおおっと歓声が上がります。そして体のしなやかさ、足腰の強靭さ・・・まさに天才です美の極致、堪能しました


 本当はこの後、21世紀美術館の日本伝統工芸展も見る予定だったのですが、駐車場がいっぱいだったのであきらめ、全日空ホテルでクラブハウスサンドとケーキセット(食べてばっかり)。
 舞台の興奮さめやらないまま、待っている間に玉三郎のことをウィキで調べて驚いたのですが、もともとは料亭に生まれ、小さい頃小児麻痺で、リハビリのために舞踊を始めたとのこと。天才は努力の人でもあったのですね。

 超一流の方々は、素質もさることながら、努力を怠らないんですね。いろいろ考えさせられた一日でした

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明日のための半襟かけ

2007年11月05日 | きもの
 今日は曇り。でもあたたかく、過ごしやすい一日でした。

 
 朝から、最後の砦であった応接間の大量のCDを整頓。プリファブ・スプラウトやアズテック・カメラ、シンプリー・レッドやフェアグラウンド・アトラクションなど・・・(マイナーなラインナップ・・・同じ趣味の方がいらっしゃったら嬉しいのですが)。
 

 それぞれ思い入れのあるCDだけに、どれを残してどれを処分するか、しばし考え込んでしまいました。そして掃除機のフィルターを水洗いし、いざ出勤
 

 店では、ジャケットやカットソー、セーター、バッグなどが動き、忙しい一日
 また、観光客の方も多く(売上にはならなかったけど)、なんやかんや慌ただしかったです


 ところで、店をしていると、ありがたいことによくお客様からいろいろなものをいただきます。昨日と今日だけでも、手作りの柿の葉寿司、お赤飯、お菓子、菊、柿など。菊は店頭に活け、お昼には、いただいたお赤飯を皆で食べました。柔らかくて美味しかったです


 午後は配達や銀行回りの後、ウインドゥを変え、観光協会から支給された縁台の毛氈が汚れてきたので緋毛氈に変え、夕ごはんの買出しをしスパゲッティボンゴレと温野菜サラダの準備。そして、明日着る着物のコーディネート

 明日、金沢歌劇座に歌舞伎を見に行くので、長羽織と合わせる着物をチョイス。 電灯の下で見て決めるより、自然光で見たいので、あれやこれやと羽織ってみました。あいにく明日は雨だそうですが、羽織にはパールトーンかけてあるし、まあいいや


 夜は、お茶のお稽古に行ってきました。今日は貴人点の濃茶でした。なかなか覚えられないです。

 そして、これから長襦袢の半襟かけです
 白より、写真の生成りの組紐生地の半襟が羽織と着物に合いそうなので・・・まず白の半襟をかけ(えり芯を通すため)、上から生成りの半襟をかけます。ちなみに写真ではわかりにくいですが、組紐生地で少しラメが入ったような光沢があり、綺麗です。ゆがんで写っているのは、テキトーに撮ってしまったからです、スミマセン・・・

 では、頑張ります。おやすみなさい。

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加賀友禅

2007年10月12日 | きもの
 日に日に秋の深まりを感じます


 今日は、特別に時間を貰って、いきつけの美容室でカットとカラーリングをしてもらいました


 ここの美容室、センスはいいし早いしで、いつも混み合っています。
 そしてもうすぐ、地元の中学校の近くに、自宅兼お店が完成する予定。彼女のお店では着付けのお仕事をさせていただいていますが、独立して数年で、自分のお店を持つなんて、凄すぎる!! 


 戻ってから、秋物のてぬぐいを店に並べました。うさぎやりす、ぶどうなど、色味も秋らしい感じです


 そして、お客様に納品する、加賀友禅の色留袖のチェック。


 改めて見ても、加賀の色はなんともいえずいい色です
 美しく、落ち着いていると言いましょうか。
 北陸の人間は、空がいつも曇っていることが多いため、グレーの混じっている色を好む傾向にあるそうです。たぶん、ほんのわずかなグレーのような落ち着きが、加賀友禅の色彩にはあるのかもしれません。


 加賀友禅には、いろいろな商品アイテムがありますが、長年見ておりますと、作家さんによって、この方は主に留袖、この方は付け下げ、この方は一つ身と、得意分野があるようです
 また、新人さんも続々出てきています。最近は女性の作家さんが増えているように感じます。
 女性は、たおやかな、優しい図柄が多いですね。男性のほうが、古典的な感じや、勢いもボリュームもある、『ワシのこの仕事を見てくれ!!』という図柄が多いように感じます。


 私が最近気になっているのは、新潟の十日町などで作られている加賀友禅に似た商品(いわゆる加賀調と呼ばれ、虫食い跡やぼかしなど、加賀友禅に似せてある、廉価品)に、『加賀友禅』と平気でたとう紙に書いて納品する同業者が意外と多いことです
 
 前述の美容室で着付けを頼まれると、きものをお預かりして下ごしらえするのですが、落款も証紙もないのに、加賀友禅って書いてある場合があるんですよね。

 これは、加賀友禅の作家さんたちに失礼だと思いますし、加賀友禅の色はそんな大量生産品とは違いますし、あくまで加賀調として表示してほしいなあと思います


 仕立てあがった商品は、検針機に通し、たとう紙に入れ、紙の箱に収めて配達します。配達するときも、もちろんそのおうちの方の都合が優先ですが、雨の日は絶対避けますし、婚礼品の場合などは、お日柄なども鑑みて配達します


 これからはきものが似合うシーズン、ぜひご着用の機会を増やしてほしいなと思います

 

たとう紙

2007年09月07日 | きもの
 私の店では、きものを入れるたとう紙を数種類使い分けています。

 ひとつは、金文字をあしらい、紐を赤いリボン状にした振袖用。そして、山代温泉の伝統的な建築に使われている、べんがら色をアクセントにした一般用。同じ一般用でも長さの短い帯用。そして紺をアクセントにした男性用。あとは、たとう紙だけを分けてほしいと言われる方に、販売用の廉価なもの。

 たかがたとう紙ですが、ここに至るまでには紆余曲折ありました。
 まず、和紙のランクや紐の素材、サイズやデザインはもちろんですが、台紙を入れるか入れないか。窓を開けるか開けないか。(きもののためには、台紙も窓も要りません。台紙は洋紙でできていますし、和紙のように呼吸しないからです。窓は、色ヤケを引き起こす可能性がありますし、糊が変化してきものを変色させることも。)
 結局、窓はやめましたが、台紙は入れています。きものを持ち運ぶ際、曲がったり皺になるのを防ぐためです。長さも、私を含め、大柄なお客様が増えてますので、長く、幅も広くしてあります。

 今日は、このたとう紙が少なくなっていることに気づき、あわてて紙問屋に電話。なんとか間に合いそうです。

 関東に上陸した台風の影響か、一日中、雨が降ったりやんだりの蒸し暑い日でした。

 最近、お気に入りのカルビーのジャガビーを食べてリラックス・・・

 明日は大聖寺の十万石まつりです。お客様のところに着付けにお伺いします。
早く寝なければ・・・