『照る日くもる日(前篇)』
監督:志村敏夫
原作:大佛次郎
脚本:松浦健郎
出演:嵐寛寿郎 大河内傳次郎 中川晴彦 雅章子 南悠子 扇千景 長門裕之
1954年
東宝
87分
モノクロ
倒幕派と暗殺団との戦いの渦に巻き込まれる青年を描く時代劇前篇。嘉永六年、江戸では徳川幕府を覆し新しい日本を築こうとする勤王の志士と、これに対抗する幕府の暗殺団の間で、連日死闘を繰り返していた。細木年尾と岩村妙は隣同志に住み恋仲だったが、父親は相反する主義の為、共に犠牲となった。倒幕派の急先鋒は白雲堂である。白雲堂から父の最期を聞かされた年尾は彼と共に運動に挺身する。加納八郎を主領とする暗殺団のきびしい探索から二人をかくまってくれた祇園芸者のお林と、年尾を慕う女賊お銀は、倒幕派に捕えられるが、白雲堂と年尾は首尾よく二人を救い出した。折しも奥座敷では加納の息子節哉と妙が無理強いの祝言中である。かっとなった年尾は白雲堂の注意も忘れて斬り込み、邸内は大乱闘となった。
『照る日くもる日(前篇)』嵐寛寿郎 出演
嵐寛寿郎は「ダイナマイトどんどん」「日蓮」 「鞍馬天狗・黄金地獄」「岩見重太郎 決戦天の橋立」「むっつり右門」「右門捕物帖 恐怖の十三夜」(いずれもテレビ)くらいしか見たことが無いが、かなり個性的な台詞の言い回しはこころに残る。
普通の部分はスローテンポ。女性を震わせる程の甘ったるい優しい声でささやくように話す役者。
そこで思い浮かべるのは、現在なら、役柄によっての 山口裕一郎さんの台詞に言い回し。
嵐寛寿郎のとろけるような囁きは、決め台詞ともなると引き締まり、そのメリハリは嵐寛寿郎の魅力のひとつではないかと感じる。
嵐寛寿郎のお顔立ちそのものは別段好みではない。だが、声色と刀さばきと後ろ姿、歩き姿には時代を超えて良いなと感じる。
嵐寛寿郎に注目したのはごく最近のこと。昨年「岩見重太郎 決戦天の橋立」を見てからというファンのほやほやというお恥ずかしさ。
何本か見た彼出演の映画が好きだと言うのではなく、嵐寛寿郎がいい。
戦前映画界の大衆のヒーローとうたわれていたようだが、こんな大衆のヒーローって今ならどの役者さんなのだろうと考えて遊ぶ。
答えが見いだせない。
まぁ!今日も乱鳥は阿呆なことを書いてるわ☆
わははは は
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