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2009年04月16日 | PHOTOGRAPH 夜 寺 滝

 

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當麻寺@奈良・葛城 中将姫伝説

2009年04月16日 | 奈良・飛鳥時代

中将姫(747-775)は、右大臣藤原豊成 (藤原鎌足の曾孫)の娘である。
      豊成はその頃朝廷に使えていた紫の典侍という美しい官女を妻に迎えたが、久しく子供が産まれず、
      そのために夫婦は長谷寺の観音に参篭して祈願をこめ、そして生まれたのが中将姫である。 

      ところが不幸なことに、姫が5才の時、その母が亡くなったので、父豊成は橘諸房の娘・照日前を後妻として迎えた。
        
      姫は生来、輝くばかりの美貌と才能に恵まれ、9才の時には孝謙天皇の前に召されて、並み居る百官の前で琴を弾いた。
      天皇は大変感心されて、褒美として玉の簪を賜われた。
      姫が成長するに従い、和歌や音楽の才能は人々の目を見張らせるようになり、15才の時には三位中将の位までいただいた。
      それ以降、世間ではこの姫のことを中将姫と呼ぶようになる。  
      
      ところが継母の照日前は、こうした姫を次第に憎むようになり、ついには殺そうとまで思い詰めるようになる。 
      その頃、豊成は橘奈良麻呂が起こした反乱に関与したとして、九州に流罪となった。
      照日前は、この時とばかり、一気に姫を殺そうと計った。 
      しかし、姫はその身の上に同情した一人の家来によって危うく難を逃れたが、
      更に執拗に迫る追っ手から逃れるために、長谷寺や雲雀山など、あちらこちらをさまよい歩いた。
        
      この時、姫は風の便りに、美濃の国大洞の里の願成寺の噂を耳にした。
      東大寺大仏建立の折りに、いろいろ霊験があったという話で、
      特にそのご本尊は、日頃尊信する長谷観音と同じ十一面観世音菩薩であると聞き、
      姫はその参詣を思い立って、はるばるこの地を訪れたのである。
      ところが、長い旅の疲れと折からの冷え込みのために婦人病にかかって苦しみ、
      なかなか治らないので困り果てた姫は、この寺の観音様に救いを求め、一心に祈った。
      すると不思議なことに、病気はたちまち快癒してしまった。
      
      姫は大層喜び、境内に一本の桜を植えて、真心を込めて祈った。
      『桜よ、お前は私に代わっていつまでもこの観音様をお守りしておくれ。そしてそのご威徳を美しい花で末永く飾っておくれ。』
      そして観音様に向かい、『観世音菩薩様、私は今度の病気で、女の身には女しか分からない様々な苦しみがあることを知りました。
      どうか菩薩のお力で、この桜の花や枝葉を大切に保持する婦人には、あらゆる女性特有の災厄から守り、
      安産に、育児に、良縁に、夫婦の生活に、女の幸せをいっぱい与えてやって下さい。』  
      このようにして姫は、90日もの長い間、一心に祈り続けた
      
      長い祈りを終えると、姫は大和の当麻寺で織ったのと同じ蓮糸の曼陀羅を一幅織り上げ、それを当山に納めた。
      この曼陀羅はその後長く寺の宝物として大切にされていたが、どういう訳があったのか、
      寛正三年に、尾張国飛保(愛知県江南市)の円福寺に飛んでいった。
      円福寺の方では、東の空から日輪が出ると同時に曼陀羅が飛んできたというので、日輪山曼陀羅寺と称号を改めた。
      
當麻寺にある「當麻曼荼羅絵巻」4mx4m      
     ・中将姫が主役     
     ・中将姫が修行中に老尼が表れて蓮で編んだ5色糸を・・・老尼は阿弥陀菩薩     
     ・若き女性が表れて一夜にして曼荼羅を完成させた ・・・若い女性は観音菩薩 
比叡山横川の僧都・源信942-1017     
     ・「往生要集」@985を表す     
     ・極楽浄土へ行くためのダイジェスト    
     ・死後の世界のガイドブック       
     ・地獄極楽のイメージを作るFrom多くの経典参考     
 當麻曼荼羅織物   
     ・中央には阿弥陀菩薩
     ・右には観音菩薩     
     ・左には勢至菩薩   
     ・右側には13ステップの観想方法が記される
     ・下には9段階の極楽浄土の様子 
       レベル9:上品上生 25の菩薩が楽器を持って迎えに来る
       レベル1:下品下生 菩薩は来ず、蓮の台のみ      
     ・右上には極楽浄土の宮殿がえがかられている : 藤原頼道992-1074は平等院鳳凰堂として創建  
     ・當麻寺では毎年中将姫の命日4/14に「練供養会」:1005~    
       中将姫が多くの菩薩に迎えられて往生する様子を演出    
法然上人1133-1212    
     ・一般庶民のための極楽浄土を教える    
     ・南無阿弥陀仏    
     ・法然上人絵伝@1310頃 :全18巻500m 国宝     
     ・「法然と極楽浄土」@京都国立博物館 2024-10-8から12-1    
     

蘇我娼子娘
  ┣ 武智麻呂(南家)680-737 
  ┃   ┣ 豊成  704-765  
  ┃  ┃   ┣  中将姫747-775(母:紫の典侍) 
  ┃  ┃   ┗  継縄ツグタダ-796(桓武天皇側近) 
  ┃   ┣ 乙麻呂            ┣ 乙叡オトエ-808 ━平子
  ┃   ┃   ┗是公(これきみ) 百済王明信
  ┃  ┃     ┣ 吉子   軽皇子(42代文武天皇) 701-756    縄主
  ┃  ┃     ┣ 真友   ┃ 多治比真宗769-813       ┣娘
  ┃  ┃     ┗ 雄友    ┃    ┣ 葛原親王786-━高望王 薬子┃
  ┃  ┣ 仲麻呂706-764  ┃      ┃是公娘・吉子-807     ┃┃
  ┃   ┃         ┣   ┃    ┃┣ 伊予親王 -807    ┃┃帯子(百川娘)
  ┃  ┣ 巨勢麻呂 房前娘 ┃    ┃┃乙牟漏皇后 760-790   ┃┃┃伊勢継子
  ┃ 貞姫    ┣藤原伊勢人┃    ┃┃┣ 高志内親王789-809 ┃┃┃┣高岳親王
  ┃       ┣黒麻呂    ┃    ┃┃┃ ┣恒世親王    ┃┃┃┃
  ┃       ┗真作      ┃    ┃┃┃ 53淳和天皇     ┃┃┃┃
  ┣ 房前  (北家)681-737┃     ┃┃┣ 安殿親王774-824 (51平城天皇)   
  ┃  ┣ 永手714-771     ┃和新笠┃┃┣ 賀美能親王786-842(52嵯峨天皇)   
  ┃  ┣ 魚名-783        ┃   ┃┃┃┃ ┣業良親王    ┣正子 藤子 
  ┃  ┃         ┃   ┃┃┃┃ 高津内親王   橘清友┣54仁明810-850*
  ┃  ┃   坂上田村麻呂┃   ┃┃┃┃         ┣橘嘉智子┣55文徳帝   
  ┃  ┃   登子  ┗広野┃   ┃┃┃┃               ┗橘安万子順子┗56清和 
  ┃  ┃    ┣        ┃   ┃┃┃┃          藤原真作┃        
  ┃  ┣ 真盾━内麻呂-812┃    ┃┃┃┃種継           ┣三守        
  ┃  ┃    ┣ 真夏774┃   ┃┃┃┃ ┗藤原東子-807┗美都子  
  ┃  ┗ 鳥養  ┣ 冬嗣775┃   ┃┃┃┃  ┣ 甘南備内親王800-817 
  ┃         永継    ┃    ┣山部王(50代桓武天皇)737-806
  ┣ 宇合(式家)694-737  ┃  ┃ ┣ 大伴親王786-840(53淳和天皇)
  ┃   ┣ 広嗣 諸兄に対乱 ┃   ┃百川娘・旅子 759-788   
  ┃  ┣ 良継 白壁王支持 ┃   ┣ 早良親王750-785(崇道天皇)
  ┃   ┃  ┣ 諸姉(百川室)┃  ┣ 能登内親王733-781 
  ┃   ┃  ┣ 乙牟漏      ┃白壁王709-781(49代光仁天皇)
  ┃   ┃ 阿部古美奈-784  ┃       ┣ 他部親王761-775
  ┃  ┣ 百川 道鏡追放   ┃県犬養広刀自┣ 酒下内親王754-829(斎宮)
  ┃   ┃  ┣ 緒嗣774-843 ┃ ┃       ┃  ┣朝原内親王779-817(斎宮)
  ┃  ┃  ┣ 旅子-788    ┃ ┃     ┃ 桓武天皇  ┣
  ┃  ┃  ┗ 帯子-794    ┃ ┣ 井上内親王717-775  平城天皇
  ┃   ┗ 清成          ┃ ┣ 不破内親王 
  ┃長岡造 ┗ 種継737-785 ┃ ┃     ┗ 氷上川継782の謀反
  ┃五百重(天武夫人)     ┃ ┣ 安積親王728-744 
  ┃┣ 麻呂 (京家)695-737┃ ┃
  ┃┃  ┗浜成流罪で京家没┃ ┃
  ┃┃ 賀茂比売         ┣首皇子(45聖武天皇)701-756 
  ┃┃  ┣ 藤原宮子   ━━┛ 
  ┃┃  ┣ 長娥子(長屋王妾)
藤原不比等 659-720

 

誓いの石 と 誓願桜

 

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