こんな本を読みました

気ままで偏りのある読書忘備録。冒頭の文章は、読んだ本からの引用です。

京都の空間遺産(大森正夫)

2015-04-28 | ルポ・エッセイ
平安王朝に開花した日本文化には、小さきものに圧縮された力の延長を見る感性を
芸術に仕立てていった経緯がある。


 京都の8つの社寺空間をあるときは建築学的視点から、あるときはデザインから、またあるときは時代
背景から思想から…と自在な角度から読み解いた一冊。
 ほーほー、なるほどなあと読んでいる時は思うものの、読み終わって思い返そうとするとはて、何が書
いてあったっけ?と思ってしまうのは、著者との頭の容量の違いだろう。3回くらい読んだら、人にドヤ
顔で解説できるかもしれない。
 この小さきもの~のくだりは「小さきもの、かわいいもの」に想いをよせた高山寺の明恵上人のくだり
から、日本が小さいもの文化(かなりバカな言葉に意訳しております)を完成させた背景に迫ったもの。
「小さいカタチに世界を込める技と世界を読み取る術」、小さいもの好きとしてはほほお~そういうもの
なのか理屈付けしてくださってありがとうございます!という気分だ。日本の凄さがよくわかる本でもあ
るのだ。
 あと、装丁が美しい。年寄りの目にやさしくないのが玉に瑕。

今月、実は読んだ本が山積みで記録されるのを待っている。一気にいけるパワー、あるかなあ。

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