併し僕は人の一生は、風呂桶の中に釣糸を垂れ続けるようなことだと思うんだ。
正気で風呂桶の中に釣糸を垂れ続けて欲しいんだ。(『贋世捨人』)
記憶はおぼろげだが、私小説にかかわるエピソードを目にして、うわ~なんか壮絶な人だなあ、読んで
みたい!と思っていたのが1、2年前か。と思っている間に、先日亡くなられてしまって驚いた。まだそ
ういうお歳でもないのに無念・・・
ということで、ずっしりとくるものを読みたい気持ちもあり、図書館で目についた超短編集と半自伝的
な1冊を借りてきた。というか、読んだところ、ほぼ私小説?ウィキではトラブル以降私小説作家を廃業
したとあるが、どうも私の行く図書館にはそれ以降の本を置いていないみたい。
期待?にたがわぬ壮絶人生、精神的には泥水の中を這い回るような凄まじさを感じるが、客観的に見れ
ば大学も就職も難関をすいすいとパスするわ、人の引き立てもあるわで、実はとても優秀で賢明な人だっ
たんだろうと思う。しかしその胸の奥にとぐろを巻いているものはやはり、常人とは一線を画すのだろう。
書いたものを見れば一目瞭然ということで、編集者の力のいれように驚く。しかもおそろしいスパルタ。
何十回も原稿をボツにし、書き直しを迫るって、普通の神経を持っていたら逃げ出すよな。車谷氏も結局
逃げ出したわけだけど。この状況に比べたら、最近はぬるいのでは。知らんけど。
引用は精神医学研究所に勤めて、自らも精神のバランスを崩しそうになった友人が主人公に小説を書き
続けることを強くすすめるくだりから。気づいていない人が多いけど、大きな目でみたら世の中で自分の
やってることに価値なんかないんだと。でも、それが生きるということだ。身も蓋もないけれど、ガツン
とくる言葉で、このとき友人31歳、主人公28歳というのがまた凄い。乗り越えてきた時代と経験が違
うとはいえ・・・なんかこう、自分ももっともっと真剣にがんばらねばと思った(遅すぎる)。
といいつつ、次も車谷を借りようかと手にとったけど、ちょっと休もう・・・心にハードすぎる。
今回の赤っ恥…「併し」がずっと読めず適当に読んでいた。「しかし」か~その発想はなかったわあ~
正気で風呂桶の中に釣糸を垂れ続けて欲しいんだ。(『贋世捨人』)
記憶はおぼろげだが、私小説にかかわるエピソードを目にして、うわ~なんか壮絶な人だなあ、読んで
みたい!と思っていたのが1、2年前か。と思っている間に、先日亡くなられてしまって驚いた。まだそ
ういうお歳でもないのに無念・・・
ということで、ずっしりとくるものを読みたい気持ちもあり、図書館で目についた超短編集と半自伝的
な1冊を借りてきた。というか、読んだところ、ほぼ私小説?ウィキではトラブル以降私小説作家を廃業
したとあるが、どうも私の行く図書館にはそれ以降の本を置いていないみたい。
期待?にたがわぬ壮絶人生、精神的には泥水の中を這い回るような凄まじさを感じるが、客観的に見れ
ば大学も就職も難関をすいすいとパスするわ、人の引き立てもあるわで、実はとても優秀で賢明な人だっ
たんだろうと思う。しかしその胸の奥にとぐろを巻いているものはやはり、常人とは一線を画すのだろう。
書いたものを見れば一目瞭然ということで、編集者の力のいれように驚く。しかもおそろしいスパルタ。
何十回も原稿をボツにし、書き直しを迫るって、普通の神経を持っていたら逃げ出すよな。車谷氏も結局
逃げ出したわけだけど。この状況に比べたら、最近はぬるいのでは。知らんけど。
引用は精神医学研究所に勤めて、自らも精神のバランスを崩しそうになった友人が主人公に小説を書き
続けることを強くすすめるくだりから。気づいていない人が多いけど、大きな目でみたら世の中で自分の
やってることに価値なんかないんだと。でも、それが生きるということだ。身も蓋もないけれど、ガツン
とくる言葉で、このとき友人31歳、主人公28歳というのがまた凄い。乗り越えてきた時代と経験が違
うとはいえ・・・なんかこう、自分ももっともっと真剣にがんばらねばと思った(遅すぎる)。
といいつつ、次も車谷を借りようかと手にとったけど、ちょっと休もう・・・心にハードすぎる。
今回の赤っ恥…「併し」がずっと読めず適当に読んでいた。「しかし」か~その発想はなかったわあ~