ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

DA・KA・RA。

2009-01-08 | Weblog
うちのおかんさまの会話は接続詞で始まる。

症例しょの1。
腰ぶんまわし体操だか、奇っ怪なフラフープなしフラダンスを披露しながらの一言。
「だからさあ、今日のおもいっきりテレビで言ってたでしょ。インナーマッスルが大事って!」

おかんさま。ワタクシメは本日朝ズバでもみのもんた氏を拝見しとりませんが。
それにみのもんた氏の降板もとうに決定しております。

今の時期、炬燵に貼りついてテレビ漬けになるのはよくあること。
奇っ怪な踊りのせいなのか、やってしまったぎっくり腰ゆえに。
テレビに貼りつく時間が長くなることも、まあ、無理からぬことではありましょう。
ですがおかんさま。
自分が見た番組は。たとえ子どもであろうとも、他人のお脳味噌に録画はできないということをお忘れなきように。


症例しょの2。
再放送時代劇に貼りつきながらの一言。
「だけどさあ、烏賊買ってきてあるから塩辛にしないと」

おかんさま。前振りなしに何を言い出されます。
悪代官が顎を落としているのが、印籠を見せられたためでなく。
あたかもおかんさまの脈絡のなさに呆れ果てたためのように見えてしまいまする。


人間の思考に用いられ、外部に言語を発信しない内言。
人間のコミュニケーションに用いられ、他者の存在を必要とする外言。
どうやらこの二つは、うちのおかんさまのお脳味噌内では連続しているようだ。

だからと言っておかんさま。
接続詞で内言と外言を連結させないでくださいませ。
夕飯のおかずの心配にまで、その場を巻き込まないように。


恐ろしいことに、この二つの症例に見られる、「自分の考えてることは当然相手にも伝わっている」思い込みは、伝染する。

家族内多重感染に対抗する、ワタクシメの特効薬はただひとつ。

「ブログネタにすんぞ!」


あねうえどの「けどさあ、やっぱりアメショーのシルバーはか~い~よね♪」


知るか。
いや、猫はかわいいけど。

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