うりゃの映画あれこれ

貴君の好物を私も好きとは限らない。同様に私の好物を貴君は嫌いかもしれない。ひとそれぞれ。
主にレンタルDVDで鑑賞。

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

2004年01月01日 | 変り種ムービー
★★★★★ ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ
(Rosencrantz & Guildenstern Are Dead) 1990年英国

 ティム・ロス、ゲイリー・オールドマン、リチャード・ドレイファスという、今考えれば凄い豪華キャスト共演。監督・脚本はトム・ストッパード。元は舞台劇である。
 お話は裏側から見たシェイクスピアの「ハムレット」。「ハムレット」には学友2人がちょこっと登場するが、ろくに台詞もないまま無惨な目にあう。その2人が主役である。
 何かに呼ばれてここにいるが、我々は何者なのか??物理法則は健在だが、確率の法則を無視した不条理な世界で、定められた運命(ハムレットのストーリー)に翻弄され右往左往する2人。現実的なティムと、直感的ひらめきはあるが少々マヌケなゲイリー。
 頻繁に繰り返す「言葉遊び」が秀逸である。英国のブラックユーモア好きにはたまらない。ハムレットを知らないと、まったく楽しめないが、
こんな映画はめったにあるもんじゃない。

 というわけで★★★★★五つ星。ヴェネツィア国際映画祭グランプリ。


●蛇足:外国映画は宗教(主にユダヤ教・キリスト教・イスラム教)や民族文化を理解していないと、本当には楽しめない。
英国映画の場合は更に“シェイクスピア”も基本教養である。一部でいいから台詞を暗記している位が望ましい。



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