酒とシガーとシャングリラ

時間を呑み
時間を燻らす
エレガントな時間

Shangri-laストーリー 第1夜ジントニック

2010-09-24 | その他
「ジントニックかぁ」

「おそらくどのバーテンダーもジントニックを一番作るのではないでしょうか」

「でもなージントニックって素人のオーダーみたいでカッコ悪いよねー」

「ハハハIさんそんなことはありませんよ、何十年とBar通いされているお客様でも

1杯目は何があろうとジントニックしか飲まれないお客様も結構多いですよ」

「えっそんなBarの達人のような人も?だってカクテルなんていっぱいあるじゃない」

「そうですね、しかし私なんかもプライベートでBarに行くと決まってジントニックですねぇ」

「マスター!じゃぁカッコいいジントニックってある?」

「そうですね、まずジンの銘柄を指定される方がいらっしゃいますネェ」

「ジンの銘柄?」

「はい、ゴードンだとかタンカレーだとかビクトリアンバットとかですね」

「それって味がかなり違うの?どのジンを指定すればかっこいいの?」

「お好きなジンの味はそれぞれですからね一概には…でもお任せしますで良いと思いますよ」

特に初めて行ったBarではお客様も緊張されていますが、我々バーテンダーも何一つ

お客様の情報を持っていませんので、気に入っていただけるか不安なものです

「とりあえずおまかせします」なんて言われると今でも緊張しますね

「マスターが緊張するなんて嘘でしょう」

「最初のジントニック1杯で判断されるお客様も多いのですよ」

「マスター!あと注意点は~?」

「後はそうですねぇ…トニックウォーターだけで割るのか少しソーダを入れるのかですね」

「えっソーダ?ジントニックってトニックだけで割るのだとばかり思ってたけど」

「いえいえI様のおっしゃるとおりなんですが、最近では甘みを嫌って少しソーダを入れる方が

増えてきたようです、特別にジンソニックとおっしゃられる方もいらっしゃいますが…」

「へぇ~ジンソニックねぇ!!!プロっぽいじゃん、それで何対何に割るの?」

「そうですねジンソニックの説明を始める前に、とりあえずジンリッキーでもお飲みになられませんか?」

「ジンリッキー?」

コイーバロブスト

2010-09-20 | 葉巻



名門コイーバのロブスト

今回は3本入りのBOXを購入してみました

喫煙時間は50分

今回もいつものCOCにて購入です

残念なことにフットの部分のラッパーが少し破れていました

良く観察してみると、どうも湿度で膨らんだような感じがします

船底に管理の悪い状態で長時間暴露されたのでしょうか

気を取り直して着火します、ひと吸い目は典型的なコイーバの香り

煙量は豊富でどっと口の中に入ってきます

中盤までは平坦な、しかし豊な味が続きます

後半から最終にかけてはおもいきり土っぽい味と香りです

私はこのフレーバーが嫌いではないので酔いしれます

コイーバはやっぱりコイーバだなぁというのが感想ですが

コイーバに限ってはアタリ・ハズレが少ないような気がします

勿論何百本も吸っていませんので断言はできませんが…

豊な味のシガーを燻らし、あまり豊にはなりそうにない明日に思いを馳せるのも

悪くはないか


Public BAR ISLAY  早くから飲める愉しみに浸る

2010-09-12 | Bar-ミナミ
心斎橋の大丸とそごうのあいだを堺筋に向かって歩いた左手オーブ・ナテビル2階にある
オーセンティックなバーです
このオーブ・ナテビルはヒラマツやプティ・カッセなどが入るビルです

現在営業されているこの2階のフロアーは以前ヒラマツがあった場所
こちらの石村マスターはヒラマツ出身とのこと
ヒラマツ時代も今もずっとこの2階のフロアでお仕事されているようですね

こちらのバーの最大の特徴は16時開店ということではないでしょうか
だいたい総じてミナミのバーは開店が遅く閉店も遅いというパターンが多いのですが
こちらは16時~25時までのようです

夜は賑やかで人通りも多いミナミの街ですが夕方はガランとしたイメージ
そろそろ色々なお店が開店準備を始めたり、アイドルタイムの休憩をとっているなど…

まだまだ暑い日が続きますのでジントニックをいただきます
こちらのお店のジントニックは少し変わっています
なんと最後にオレンジビターを2ダッシュほど…
マスターにお伺いすると日本のトニックウォーターには苦味が少ないので…ということです
さしずめキニーネの代わりにバランスの補強というところですね
初めての流儀です、面白い!だからBarは素晴しいのです

ISLAYと店名をつけたマスター、やはりラフロイグがお好きなようです
直火炊きのポットスチルがお好きなようです
マスターからボチボチと話を聞きながら夕方から傾けるグラスは最高の愉しみですね

Shangri-laストーリー 第0夜Bar Shangri-la開店

2010-09-09 | その他
50万人規模の地方都市、ターミナル駅を中心にデパートや大規模商業施設

けっして東京や大阪にひけをとらない喧騒ぶりである

大都市と地方都市…中心部ではさほど大差がないが、喧騒なる空間が広がる

スペースが絶望的に違う

ここS市もご他聞に漏れず、ターミナルから歩くこと10分で朝夕は鳥の鳴き声が聞こえる

ターミナルから歩くこと8分にある3階建ての雑居ビル

随分老朽化が進んでいるが、それでもなおこのビルには税理士事務所が1つに

アパレル関係の会社が2つそれに雑貨屋が1軒

そして地下にはBar Shangri-la(シャングリラ)が

Bar Shangri-laがこのビルに越してきて16年、すっかりビルにも溶け込んできた

初老のマスターk氏は今日もまたグラスを磨きながらドアを開けて入ってくる

お客様を待っています

「バーは待ちの商売とは良く言ったもんだ、今までいったいどれくらいの時を…」

いつものように一人ごちてると

ギギィーとドアが開き常連のIさんが入ってくるなり大声で

「マスター!まだ扉直してないの~」遠慮なくドアをギシギシやっています

「いらっしゃいませ。まずはお座り下さい。」

「本日はどうされますか」

「マスター、ドアの件は?」

「ハハハ、今日直すつもりだったんですが急な用事ができまして、明日までには直しますよ」

「明日例のマナミちゃん連れてくるんだから頼むよー」

常連のiさんは大手商社のS市の支店勤務の28才いつも元気な人ですね

「かしこまりましたドアの件は間違いなく…で、いかが致しますか」

「ねぇマスターだいたいさー1杯目って何飲むといいの?」

「もちろんお好きなものを飲んでいただくのが一番ですが、ジントニックの注文が多いですね」

「ジントニックかぁ」

呂仁 タバーン  堂々たる佇まいのbar

2010-09-03 | Bar-大阪その他地域
京阪電車の守口の駅のまん前にある3階建てのオーセンティックバー
3階まですべてバースペースというのは珍しいですね
通常は2階までで何かのときだけ3階もとなるのかもしれません
どちらにしろワンフロアーでないのは大変珍しいですね

2階にも独立したバーカウンターがありバーテンダーが常駐しています
そしてこちらはバーボンの品揃えが凄いです

目の前を走る京阪電車が今のように高架ではなく路面を走り
守口の駅も今より東にあったようですね
2010.8で33年を迎えたそうです

街とともにあり街を見続けたのですね
店内も非常に落ち着いた空間でバーボンが得意なバーですので
基本的にアメリカンなつくりなのですが、歴史によって磨きをかけられており
痺れるほど素敵な空間となっています

店の奥には現役のジュークボックスもあり良い雰囲気です
是非コインを投入してみたかったのですが次回の楽しみにしましょう

丁度オープンからずーっと33年間通っておられるお客さんに遭遇しましたが
2杯すーっと飲まれてサッと帰られていました、見事!
一日の疲れをこちらのお店において帰られたのでしょう
出て行く紳士の肩は軽く、とても素敵に見えました