うちな~んちゅになりたくて沖縄

沖縄好きが高じて、とうとう沖縄の住人に。「うちな~んちゅ」に憧れる千葉県生まれAYAKOの体当たりな日々、堂々、公開!

ランチと海ともずく天ぷら

2008-07-29 13:30:00 | Weblog


 東京の知り合いから、出張で沖縄に来ていると連絡をもらった。続けて、どこかでおいしいランチがしたいとのリクエストがあり、彼女を乗せて見晴らしのいい南部のカフェに向かう。

 生野菜サラダ、紅芋サラダ、スペイン風オムレツが添えられた野菜たっぷりのトマトソースパスタをぺろりとたいらげ、デザートとコーヒーをゆったりと胃に運びながら広い空、その下に広がる景色を眺めた。ここから海は見えないけれど、高台にあって気持ちいい。これまでも何度か訪れたことのあるカフェだ。台風の影響か、遠くの空がかすんで見える。



 食事の後は、海が見えるところでお茶でもしようと海沿いの道へ。と、奥武島(おうじま)を示す標識が目に入った。何度か沖縄に来ている彼女の「もずくの天ぷらがおいしいよね」という話を思い出しながら、奥武島には行ったことがないというので行き先を即決。

 海岸沿いの大きな通りを曲がり、島へ続く小さな橋を渡ると、橋の近くの海岸では、小学生くらいの子どもたちが水着姿で水と戯れているのが見える。橋を渡ったところに人気の天ぷら屋さんがあって、レンタカーやら地元の人の車でごった返していた。前にここを訪れたときはすでに売り切れとなっていた“もずくの天ぷら”を今回はゲット。



 台風が近づいていて風が強いとはいえ、日差しが強烈なのは変わらない。どこか日陰になっているところはないかと周りに目をやると、橋の下がコンクリートの壁になっていて、ちょうど日が当たらないみたい。

 海を見るようなかっこうで壁にもたれて座り、念願のもずく天ぷらをパクリ。熱々ではないけれど、外側がサクッ、中はもっちり。もずくの食感を楽しみながら、目の前のビーチで子どもたちが遊ぶ様子をしばらく眺めていた。お母さんに呼ばれて水からあがってきた子どもたち、それを眺めている観光客と思しき人たち、みんながおいしそうに天ぷらをほおばっている。平和だなぁ。

 腰掛けた場所から海面に目をやると、波打ち際の本当に浅いところに小さな魚が泳いでいるのが見える。その近くをハゼが一匹、ぴょんぴょん跳ねて深いほうへと消えていった。



 そろそろと腰をあげて車へ戻る途中、イカ干しを発見。さっきの天ぷら屋さんは隣で鮮魚店を開いていて、「干しイカあります」の張り紙があったっけ。お店の裏手では、おばさんがビールケースをひっくり返したところにまな板を置いて、紅芋を次々とスライスして天ぷらの仕込みをしているのが見える。

 久しぶりに味わった、ゆったりした島時間。毎日が慌ただしく過ぎていて忘れがちだった、穏やかな心やちょっとした幸せを思い起こされた。(続く)

夏の夜空に咲いた花

2008-07-24 11:00:00 | Weblog


 久しぶりに沖縄本島に台風が上陸して、毎年恒例の海洋博花火大会が中止になったのは去年のこと。沖縄では、“まつり”と名のつくイベントの時に花火が打ち上げられることが多いけれど、花火がメインのイベントは、わたしの知る限り、この海洋博花火大会だけじゃないかと思う。昨年が中止になったからというわけではないけれど、渋滞・混雑を覚悟して、花火大会に足を運んでみることにした。

 当日は、午後3時くらいに那覇を出発。渋滞を予測して、高速道路を使った。途中の電光掲示板が示すのは「許田付近 混雑」の文字。許田は高速の終点だ。それにしてもなんてアバウトな表示だろうと思わず笑ってしまう。混雑していることは分かっているのよね。「許田~○○ 渋滞●キロ××分」とか、具体的な情報が欲しいのよね。まあ、でも許田に着いてみると、確かに“混雑”っていうぐらいの混み方で、内地の渋滞に比べたらかわいいものだった。

 花火大会の会場近くになっても車が全く動かないというような渋滞はなく、適度にゆっくり進むので、左側に広がる海の景色を楽しめちゃって、得した気分。

 海洋博公園の水族館を突っ切って目的のビーチに行こうとしていたのだけれど、水族館閉館時間になっても人がわらわらといる。もしかして、と思って園内の地図を確認。そうか、この場所からでも花火が楽しめるんだ。周りを見ると、花火観賞用にビールやジュースなどの飲物、焼き鳥、フライドチキンなどのフードを売る臨時の店が並び、さながら縁日といった感じになっている。

 浴衣を着て行ったから、あまり長距離を歩くのもナンギ(面倒くさい)と思っていたし、ちょうど良かったと、花火が打ち上げられる方角を確認しながら適当な場所に腰を下ろした。

 完全に日が沈んだ頃、イベントを進行するMCのかけ声でカウントダウン。腹にズンッと響く音とともに、夜空に大きな花が開いた。雲のほとんどない空に、鮮やかに力強く浮かび上がる花火。こうやって目の前で空を仰いで花火観賞をするのは本当に久しぶりだったので、次々と打ちあげられてはじける様子に心躍った。
数年前に内地の花火を見たときもそうだったけれど、最近はまん丸だけでなく、ハートや土星の形に開く花火がある。その種の花火の中に、ん?これはもしかしてハイビスカスかな、というのもあって、沖縄らしさを感じさせられた。ただ、花火の種類多くあれど、一番感動するのは、空いっぱいに大きく開いたあと、花弁が垂れ下がるような様子で柳のように見える昔からある花火だなぁと思う。

 沖縄に住んで初めて行った花火大会、一万発の花火は見応え十分だった。途中の休憩時間には、海洋博公園の目の前に位置する伊江島で打ち上げられている花火も見えたしね。会社の同僚は、本部からフェリーで行ける水納島(みんなじま)から見たそうだ。なるほど、人混みを避け、ゆったりと離島から花火を見るのもいいなぁ。

 夏は始まったばかり。とにかく毎日暑い!でも、涼を感じた花火時間だった。(続く)


マンゴーの日

2008-07-17 11:00:00 | Weblog


 7月15日はマンゴーの日だそうだ。沖縄県農水産物販売促進協議会が2000年に制定したらしい。7月15日は、マンゴーの収穫期間の中頃にあたり、最盛期直前となる。わたしの通勤路の途中にある八百屋さんにも小ぶりのものから大玉まで、さまざまなマンゴーが並びだした。

 マンゴーのほかパイナップルやドラゴンフルーツ、パッションフルーツなど沖縄に数あるトロピカルフルーツ。その中で、わたしが忘れられない味がある。数年前に千葉から石垣島を訪れ、西表島に渡ったときのこと。レンタカーの給油をしようと立ち寄ったガソリンスタンドで、「お姉さん、パインいるね?」とスタッフの若いお兄ちゃんに聞かれ、小さいけれどずっしりと重みのあるパイナップルをいただいたのだ。パイナップルを置いた車中に、甘い香りがたちこめる。

 石垣島に持ち帰り、氷で少し冷やしたあとナイフを入れると、更に甘味の強い香りがぷんっと漂ってきて、そのまま半分くらいをムシャムシャと食べてしまった。残りはスーパーでもらった発泡スチロールの箱に入れておいたものの、翌日になったら、蟻さんがわんさかやってきていたっけ。それより以前に食べたパイナップルは、甘味よりも酸味が強いと感じることが多かったのだけれど、西表島でもらったパイナップルは本当に甘かった。旅の途中で思いがけずいただいたということも、記憶に残る味となった理由かもしれない。

 そういえば、西表島の道路には、ところどころに無人野菜販売ならず無人パイナップル販売のコーナーがあった。1つ100円という驚きの安さ。シーカヤックを体験したときにも、インストラクターの人が昼食時にデザートとして丸ごと切って出してくれた。それほど、西表の人にとってパイナップルは、日常的によく食べる果物なんだろうなと感じたのだった。

 そのパイナップルを抜いて、数年前に県内首位の生産額に踊り出たマンゴー。千葉にいたころにスーパーでみたのとは、形も大きさもずいぶんと違うのに驚いた。沖縄に移り住んだ初めての年は、わたし自身、沖縄産マンゴーが物珍しくて、内地の友人のお祝いやお中元にと、夏の間は頻繁に送ったものだ。大きくて真っ赤に熟れたマンゴーは、送り先の人を喜ばせてくれて、こちらも嬉しくなる。

 マンゴーの日を知ったせいか、マンゴーを食べたくなった。通勤路にある八百屋さんで、少し小ぶりで手頃なパック入りを購入。冷蔵庫で冷やしている間も、早く口にしたくてうずうず。よく冷えたマンゴーに種をさけて包丁を入れる。赤い皮に包まれた、オレンジがかった真っ黄色の実。マンゴー独特の甘酸っぱい香りが漂ってくる。食べやすいように菱形に切り目を入れて外側から押すと、花が咲くように開く。

 たまらずに、四角く飛び出た実をパクッ。香りを裏切らないジューシーな味が口いっぱいに広がった。 “夏”を、そして南国を感じる。

 最近ますます、ドリンクやデザートに使用されることの多いマンゴー。その他のフルーツも同じだけれど、新鮮なものを加工なしにそのままいただくということが、最高にぜいたくでおいしいと思う。(続く)

沖縄でハワイアン気分

2008-07-08 16:30:00 | Weblog


 サルサ仲間でフラダンスを習っている人に誘われて、恩納村にあるホテルで開催される、ハワイアンスタイルのパーティへ行ってきた。友人が所属するフラダンスチームの他、沖縄県内、東京や京都からもやってきたチームが、フラダンスを披露するというのだ。

 ホテルに到着し、ロビーに足を踏み入れると色とりどりのムームーやフラダンス用のスカート、Tシャツ、髪飾り、貝殻や木で作られたネックレス、ハワイアン柄のバッグなどが所狭しと並べられ、売られていた。まだ行ったことはないけれど、ハワイのおみやげ物屋はこんな感じなのだろうか、と思わせられる。

 ホテルのロビーを抜けてプライベートビーチへ出ると、波打ち際のすぐそばに特設ステージが設置されていて、徐々に人が集まってきていた。周りに目をやると、真っ青やオレンジ、ピンク、赤など、実にバラエティー豊かな色と柄の衣装が目に飛び込んでくる。ステージに出演者するフラダンスチームだ。鮮やかで派手な衣装を十数人がおそろいで身につけて集まっているので、とても存在感がある。ステージのある浜辺へと向かう姿を眺めていると、まるでここがハワイであるかのような気持ちになってきた。



 日が暮れてきたのと同時に、ステージでのフラダンスが始まった。わたしはフラダンステーマにした映画を観てから興味を持っていたので、こうして生でフラダンスを観ることができることにワクワクしていた。ステージの後方には楽器の演奏者と歌い手がいる。生演奏だ!

 情熱的な曲、しっとりとした曲、チームごとに揃えられた衣装と同じように、フラダンスの曲調もそれぞれ違っていた。どのチームも、衣装の美しさに加えてダンサーの笑顔がとても素敵だ。優しく、微笑みかけるような笑顔。そして更に彩りを添えていたのが、沈みかける太陽がうつしだす、微妙な空の色。その空に響く、生のギターの音や歌声。やわらかい白砂のビーチに腰を下ろしながら、幻想的な世界に浸った。

 太陽が完全に沈んだ後、ステージの両脇に炎がたたえられ、ダンスは続く。雑誌やテレビで見るハワイの海は、沖縄のそれと同じくらい青く澄んでいて、南国の島という意味でとても似ているような気がするとずっと思っていたけれど、流れる音楽や目にする衣装、伝統の踊りによって、地域の違いが大きく表現されるものなのだと改めて感心した。砂浜に座って耳を傾け、海と空を背景に踊られるフラダンスを眺めていた時間、そこは沖縄ではなく確かにハワイだった。(続く)