
遅く始まった梅雨があっという間に明けて、沖縄では本格的な夏の始まり!夏野菜や南国果物がおいしい季節がやってきた。ゴーヤー、ナーベラー(ヘチマ)、ナス、・・・夏野菜も果物も、わたしの好きなものばかり。特にゴーヤー。ゴーヤーちゃんぷるーをほぼ毎日のお弁当のおかずとして大活用している。ゴーヤーの苦みとシャキっとした食感に食欲をそそられて、モリモリ食べられるから夏バテ知らず。
先日、久しぶりに本部の友人ご夫妻のお家へ遊びに行ったら、3月に100歳になったおじいちゃんが丹誠込めて育てたゴーヤーが、見事な大きさに成長して、早く採ってくれと言わんばかりにぶら下がっていた。そして、自生したという青パパイヤもちょっとしたボールくらいの大きさに。マンゴーが、ほんのり赤く色づき始めているし、家のすぐそばに植えられたミニトマトなんて、まさに鈴生り。ここは豊かだなぁと、しみじみ思う。
その日、夕飯にいただいたのは、採れたてのゴーヤーフライやら、自家製ミニトマト入りサラダ、奥さんの妹さんが海でしとめたタコ・・・などなど、地場のものがほとんど。新鮮な食材だからこそ、心も体も喜んでいるのが分かる。
本部のお家にお泊まりした翌日、ご主人が面白いものを畑から取ってきて見せてくれた。バナナの花の部分だ。実が成長を始めたところ以外の花は、栄養を取られないように取り除いてしまうそうなのだ。持つと手からはみ出るくらいの大きさの赤いつぼみみたいになっている。後日調べてみると、苞(ほう)らしい。ご主人がそれを丁寧にはがす。すると、一枚の苞の根本の部分に透き通った黄色い小さな花が連なっていた。これがバナナの花だよ、とご主人。この苞が次々とめくれていって、一本の枝にいくつものバナナの房ができるとさらに説明してくれた。

初めてみたバナナの花は、あの大きな葉っぱからは想像できないくらい華奢で繊細だ。南国というと、ハイビスカスやデイゴなどの鮮やかで強烈な色が思い浮かぶのに、バナナの花は大きさも色も控えめ。もっとも、苞は赤っぽくて大きくて厚みがあって丈夫そうだけれど。なるほど、内側の花や実を守るのにぴったりだね。
本部からの帰り際、おじいちゃんのおっきなゴーヤーと山に自生した青パパイヤをお土産にいただいた。生でもちゃんぷるーでも美味しい。沖縄の夏野菜をおいしく育ててくれる気候・風土、そしておじいちゃんと友人ご夫妻に感謝。
オクラ一本の収穫に泣いた昨年。リベンジすべく、今年はどん欲にピーマン、ナス、青ジソ、オクラをプランターに植えた。今のところ、経過は順調。自分が食するものを自分で作れる贅沢な喜びを味わうべく、頑張ろうっと。(続く)
