
今年1月に親友が訪れて以来、久しぶりに地元・千葉の友人が、はるばる沖縄へ遊びにきた。到着した夜は、おなじみの居酒屋へ。今回初めて、そのお店の店長が千葉出身の人だと知った。たまたま隣りで大人数で飲んでいた別のお客さんも千葉から来たのだとか。こうも千葉人(ちばんちゅ・・・沖縄風に)がそろうとは奇遇だねぇ。沖縄料理の定番がそろい、ハズレのないメニューに友人は喜んでくれた。
到着の翌々日には足を伸ばして石垣まで向かう予定の友人。本島観光は実質1日。さて、何をしよう。前日飲みながら多少のリクエストは聞いていた。沖縄そばが食べたい、ぜんざいが食べたい、タコライスが食べたい・・・ありゃりゃ、食べ物ばっかりだ。かく言うわたしも食べることは大好き。リクエストに応えるべく、まずは二日酔いに優しい(と、わたしは感じている)「沖縄すば(そば)」を食すべく、首里城下町へ。
こちらも友人がくると、ついつい連れて行ってしまうそば屋さん。もはや飲み屋と翌日のそば屋はセットといってもいいかも。そのくらい、わたしは飲み+そばの組み合わせが好みなのだ。透き通ったスープに手打ち麺、生のショウガに優しい甘さに煮込まれた豚の三枚肉。胃にしみこんでいくスープを味わうと、ホッとした気持ちになる。
二人してスープまで飲み干してお腹を満たしたところで、車を北に向かわせた。58号線を走りながら、椰子の木が両脇に揺れる景色をを見た友人は、千葉の房総地方みたいだね、と。前にもここで述べたかもしれないけれど、沖縄の風景はどことなく千葉の房総地方のそれに似ている。海の碧さは比べものにならないけどね。
そばを食べて、3時間もしないうちに次なる目的の北谷町にあるバーガー屋さんに到着してしまった。お腹の様子を聞いてみると、大丈夫!と力強いお言葉。それではと、何度か来たことのある屋台のような建物が何軒か並んだ一角へ車を停めた。各自が一つずつ、ボリューム満点のバーガーやトルティーヤをガブリ。スパイシーなソースが食欲をそそり、あっという間に胃袋に消えていった。お店のすぐ後ろは海岸になっていて、ラグビーに似たスポーツを楽しんでいる若者やギャラリーで賑わっていた。天気に恵まれたこの日、まるで真夏のような景色。
ペロっと食べたバーガーが、さすがに胃を膨らませていて、その先はアイスクリームもぜんざいも食することなく、夕方頃、北部の古宇利島に到着した。陽が傾きかけていたので、鮮やかなプール色の海を友人に見せることができなかったけれど、島を一周したあと、戻る途中の橋の上から沈む夕日を眺めることができた。
と、景色に浸るのも束の間、昼間に食べた沖縄そばが美味しかったようで、ぜひ他のお店でも味わいたいという友人の希望で、名護市にある大衆そば屋へ向かった。こちらは濃いかつおだしの利いたスープに、具は昆布と甘辛く煮た三枚肉。小サイズとはいえ、なかなか食べ応えのある量を軽くたいらげてしまった女二人。極めつけは、リクエストにあがっていたもう一品、タコライスを帰路につきながらお持ち帰りで購入。北部でそばを食してから約2時間のドライブ後、見事に二人のお腹におさめられた。
本来は別腹であるデザートすら食べられないほどだったけれど、一日限りの沖縄本島縦断の旅で、沖縄の食文化の一端を友人に伝えられたかな。(続く)
